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ランニングブームの影響もあってか、ランナーを街なかで見かけるように。楽しいから、健康のため、ダイエットのためなど、目的は人それぞれでしょう。このたび、ランニングは、その運動量に関係なく、あらゆる病気による死亡率を低下させるとの報告が。ランニングが単にフィットネスのためというばかりではない、すごい効果を体にもたらしてくれるかもしれません。
Contents 目次
ランニングの健康効果とは
そもそも走るのが苦手という人もいるでしょうし、走るにしても、速く走ったり、長時間走ったりするのは難しいという人もいるでしょう。ランニングは健康によいといいますが、健康効果を得るにはどれくらい走ればよいのかは気になるところ。走る頻度を増やしたり、走る時間を長くしたり、速度を上げて走るのがよいことなのでしょうか。
オーストラリアの研究グループはそうした疑問の答えを得るために、幅広い分野の文献データベースから、過去の研究論文や学会発表、博士論文を調査。ランニングやジョギングと、死亡率などとの関係を調べた14の研究を選び出したうえで、対象者23万2149人の最低5.5年間、最長35年間におよぶ追跡調査のデータを分析しました。
とにかく少しでも走ると長生きのメリットが
分析の結果、時間や距離に関係なく、とにかく走る習慣をもっている場合、走らない場合と比べて、男女ともにあらゆる原因からの死亡を含む「全死亡率」が27%低くなると判明。しかも、心血管疾患による死亡率は30％低下。がんによる死亡率も23％低くなっていました。また、少ない頻度（たとえば週に１回以下、50分未満、時速８km以下）の場合でも、健康によい可能性があることが示されました。
ランニングは、推奨される１週間の運動時間より25分短い場合でも、死亡率を低下させるという結果に。
研究グループは「運動する時間がなかなかとれない人にはランニングがぴったり」と指摘します。一方で、ランニングの頻度と全死亡率の低下に関連性は示されず、たくさん回数を走ったからいいというわけでもないようでした。
「まったく走らないよりは走ったほうがよい」と研究グループ。ランニング人口が増えることが、個人のメリットにとどまらず、社会全体のメリットにもつながる可能性を指摘します。
＜参考文献＞
Br J Sports Med. 2019 Nov 4. pii: bjsports-2018-100493. doi: 10.1136/bjsports-2018-100493. [Epub ahead of print] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31685526
Any amount of running linked to significantly lower risk of death
https://www.bmj.com/company/newsroom/any%e2%80%8c-%e2%80%8camount%e2%80%8c-%e2%80%8cof%e2%80%8c-%e2%80%8crunning%e2%80%8c-%e2%80%8clinked%e2%80%8c-%e2%80%8cto%e2%80%8c-%e2%80%8csignificantly%e2%80%8c-%e2%80%8clower%e2%80%8c-%e2%80%8crisk/
