「体内リズム」が崩れると体に影響が表れると聞いたことありませんか? 例えば、昼間頭がぼーっとしたり、前より太りやすくなったり、夜眠れなかったりとさまざまな問題を引き起こすそうです。そこで今回は、睡眠コンサルトの友野なお先生に体内リズムを整えて快眠を得る習慣を教えていただきました。
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快眠体質を作る朝の15秒習慣
眠るタイミングを決める体内時計の約1日周期のリズムは「サーカディアンリズム」と呼ばれ、ラテン語で、「サーカ」が「約」、「ディアン」が「1日」という意味です。日本語では「概日リズム」といい、「概日」という漢字のとおり、「おおむね1日」のリズムということ。
なぜ、「キッカリ1日」ではなく「約1日」なのかというと、それは、地球の自転の周期、つまり1日が24時間あるのに対し、体内時計のサーカディアンリズムは平均24時間10分の時間を刻んでいるからです。
地球軸の時間と体内時計の10分間というこのわずかなズレを放置したまま1週間過ごすと、時間のズレは1時間10分にもなります。2つの間の時間のズレが大きくなるほど心身に悪影響が及ぼされるので、毎日体内時計を地球時刻に合わせるため、10分間体内時計を前進させるという微調整を行う必要があるのです。
その方法が「光」。目から光が入ることで体内時計がリセットされ、体内時計と地球時刻の間にあるズレが解消されます。
同時に、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌がストップし、活動モードのスイッチがオンに。意欲的で気持ちのよい1日のスタートをあと押ししてくれます。
さらに、驚くことに光が目に入ってから約14~16時間後に眠気が訪れるよう、脳内のタイマー予約がセットされる作用も得られるのです。
晴れた日の屋外では100,000ルクス、曇りの日の屋外は10,000ルクス、雨の日の屋外は5,000ルクス、東や南に窓がある場合の晴れた日の屋内は2,500ルクス程度の明るさがあります。体内時計リセットのためには光の明るさとして2,500ルクス以上が必要ですが、雨が降っているときでも3,000~5,000ルクスはあるので、天候に関わらず起床後は真っ先に窓際1m以内に立って空を15秒間見上げるようにしましょう。
朝早い時間に起床しなくてはならず、まだ日が昇っていないという場合、一般の住宅照明は500ルクス程度しかないといわれているので、2,500ルクス以上のある高照度照明器具を持っておくと便利です。
快眠のための行いというと、つい夜や就寝前の行いだけにフォーカスしてしまいがちですが、私たちは24時間という時間軸で生きているので、朝からできる習慣もぜひとり入れてくださいね。