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ベッドに入ってもなかなか眠れない、睡眠時間をしっかりと確保しているはずなのに疲れがとれていない、そんな経験はありませんか? 私たちは必要以上に寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減るため、睡眠の質が低下しやすくなります。
今回は睡眠コンサルタントの友野なおさんに「睡眠の効率を上げる方法」を教えていただきました。
- 監修
- 友野 なお
快眠を得るために、自分の睡眠状態を見直してみよう!
眠りが浅いと感じる場合やベッドに入ってもなかなか寝つけない場合、あるいは夜中に何度も目が覚めてしまう場合は、積極的に「遅寝・早起き」をして睡眠の効率を上げるのがおすすめの方法です。これを「睡眠制限法」といいます。「遅寝・早起き」習慣をとり入れるべきか否か迷った場合は、まずは次の2点を振り返ってみてください。もしも、こういった状況に自分の睡眠状態が当てはまるようであれば、「遅寝・早起き」習慣にトライする価値があります。
1.ベッドに入って30分以上寝つけない
2.夜中に何度も目が覚めてしまう
そして、実際にどのくらい効率的に眠れているかを算出する「睡眠効率」は、客観的に自分の眠りを知る上で大切な指標になります。皆さんもご自身の睡眠効率を計算してみましょう。
総睡眠時間(実際に眠っていた時間)÷総就床時間(ベッドの上にいた時間)×100
【例】
(1)夜ベッドに入った時間:0:00
(2)朝ベッドから出た時間:7:00
(3)実際に眠っていた時間:5:00
総睡眠時間⇒5
総就床時間⇒7
睡眠効率計算⇒7÷5×100=71.4
睡眠効率得点⇒71点
ベッドに入ってもストレスや悩みごとがあって眠りにつくまでにとても時間がかかったり、夜中に何かしらの理由で目が覚めたあと、そのまま眠れなかったりするなどがあった場合、当然、睡眠効率は悪い状態といえます。
睡眠効率点数が85点未満の場合は、ベッドに入る時間を遅くする「遅寝」をして、就床時間を短縮することから睡眠の質改善に取り組んでみましょう。睡眠の圧が高まり、睡眠の効率がぐっと上がるはずです。そして再び睡眠効率を計算し、得点が合格点である85点を超えたら、今度は就床する時間を15分早めてください。90点以上なら30分早めに就床するというプロセスをくり返します。そうして、あえて圧迫させた睡眠時間を少しずつ延長させ、自分に合った適切な睡眠時間を確保していきましょう。
この睡眠効率を計算するにあたり、睡眠日誌を活用することで自分が何時に就床したのか、何時間程度眠ったのかなどを簡単に把握できるようになります。
私のサイト「SLEEP CULTURE」から睡眠効率が計算できるバージョンの睡眠日誌が無料でダウンロードできるので、ご活用くださいね。
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友野 なお
睡眠コンサルタント /産業心理カウンセラー。 株式会社SEA Trinity代表取締役。
千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 修士。日本公衆衛生学会、日本睡眠学会、日本睡眠環境学会 正会員。「社会予防医学」「社会疫学」のフィールドにおける睡眠を研究し、健康寿命の延伸、健康格差の縮小を目指す。自身が睡眠を改善したことにより、15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功した経験から科学的に睡眠を学んだのち、睡眠の専門家として全国にリバウンドしない快眠メソッドを伝授。著書に「ぐっすり眠れる不思議な塗り絵」(西東社)、「ねこ先生クウとカイに教わるぐっすり睡眠法(KADOKAWA)「昼間のパフォーマンスを最大にする正しい眠り方」(WAVE出版)、「疲れがとれて朝シャキーンと起きる方法」(セブン&アイ出版)、「大人女子のための睡眠パーフェクトブック」(大和書房)など多数。書籍は韓国・台湾・中国全土でも翻訳され発売中。
Website SLEEP CULTURE: http://tomononao.com/
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