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    コロナ禍で女性に多い「なんとなく不調」 その対策法を産婦人科医が解説します

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コロナ禍で女性に多い「なんとなく不調」 その対策法を産婦人科医が解説します

コロナ禍で生活環境が変わり始めた頃から、早いものでもう1年が経とうとしています。運動量が減ることによる体重の増加など、ダイエット面でも危機感を感じることが増えたなか、女性の心身の健康に気になる傾向が見られるようになりました。産婦人科医の内山心美先生がお話される、コロナ禍の不調の対処法とあわせてご紹介します。

監修
内山 心美

女性の6割以上は不調を感じている

長引くコロナ禍で、思うように過ごせない日々が続いています。目の疲れやだるさ、肩こりなど気になる症状があるのに、病院に行くことをためらってしまう。その結果、長期にわたって不調を抱え込んでいる人も多いのではないでしょうか。
ツムラが全国の20〜40代の男女1,800人を対象に行った調査によると、コロナ禍以降に男性の約半分、女性は6割以上が不調を感じているのだそう。とくに、「目の疲れ」や「肩こり」「疲れ」を感じている人が多いという結果が出ています。そこで、産婦人科医の内山心美先生にこうした不調への対処方法を解説していただきました。

女性の不調TOP3は肩こり、疲れ・だるさ、目の疲れ

ツムラの調査によると、2020年のコロナ禍以降に不調を感じた人の割合は全体で57.2%。さらに、男性(50.2%)より女性(64.2%)の方が多いことが明らかになっています。

具体的な症状としては、「目の疲れ」が最も多く63,7%で、以下は「疲れ・だるさ」が60.1%、「肩こり」が59.6%。
女性にしぼると、不調のトップ3は1位が肩こり(72.%)、2位が疲れ・だるさ(60.1%)、3位が目の疲れ(71.7%)の順です。

心身の健康に不安を感じている人の割合は、男性が50.3%に対して女性は65.1%と、女性が大きく上回る結果に。男性は年代差がないのに対し、女性は30代・40代では不安度が高くなる傾向があります。
また、日常生活にストレスを感じている人の割合も男性(68.%)より女性(77.4%)のほうが高く、30代女性は約8割(79.7%)に達しています。

女性の4人に3人は「なんとなく不調」を実感

心身の調子がなんとなく悪いと感じる経験について聞くと、全体で約7割(69.5%)、女性にしぼると4 人に3人(75.2%)が「感じる」と回答。自覚症状はあるものの、ガマンできる程度の「なんとなく不調」を感じている人が多いようです。不調への対処法としては、全体では「市販の薬を服用する」と答えたのは13.7%、「医師の診察を受診する」が12.9%と少数派。日常生活で心身の調子が悪いときに病院に行ったり、医師の診察を受けたりすることに対して躊躇するかという問いには、男性(53.6%)より女性(69.4%)のほうが「躊躇する」という回答が多くなっています。

2021年も6割が「不調」が続きそうと回答

最後に、2021年の心身の不調について聞いたところ、全体の59.5%が不調を感じそうと予想。不調を感じそうな症状は、「目の疲れ」(59.8%)、肩こり(56.3%)、「疲れ・だるさ」(55.4%)、頭痛(49.6%)、イライラ感(46.9%)の順。2021年はいっそう、不調への対処が必要となりそうです。

調査概要
■実施時期:2020年11月17日(火)〜 11月18日(水)
■調査手法:インターネット調査
■調査対象:全国の20代〜40代男女1,800人 ★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

産婦人科医・内山心美先生に聞く、女性への不調への対処法

今回の調査結果について、産婦人科の内山心美先生に解説していただきました。

今回の調査結果を見て、男女ともに「肩こり」「疲れ」「目の疲れ」が上位となり、IT化に伴う症状が多いですね。自粛期間中のテレワークやweb授業など、スマホやパソコンの利用時間の増加が主な原因ではないでしょうか。視力低下の若年化や、姿勢悪化による肩こり・腰痛の悪化は、ひとつの現代病と言えるでしょう。意識的に体を動かしたり、目を休めたりといった努力が必要ですね。

女性がより不調を感じやすいのは、コロナショックによる女性ホルモンの変調も原因に

男女別で見ると、男性より女性のほうが不調に感じるスコアが高くなっています。原因はさまざまでしょうが、緊急事態宣言などで自粛を強いられ、家族の在宅時間が増える中で子育てや家事など女性の負担が増えたことや、景気の悪化で仕事が減ったり退職や休職に追い込まれたりするなど、コロナ禍による影響は少なくないと思います。
女性の不調症状の上位に挙げられた「肩こり」「倦怠感」「イライラ感」「頭痛」は更年期障害やPMS(月経前症候群)によっても現れる症状です。女性のホルモンによる変調が、コロナショックによるストレスでより顕在化している、とも考えられます。

漢方医学的にみても、コロナショックは「気・血・水」のバランスを崩している

私は漢方医学も専門です。漢方医学では人間の体は「気・血・水(き・けつ・すい)」がバランスをとり、互いに循環していれば健康な状態と考えますが、過労やストレスによりその流れや量のバランスが崩れると、気は上昇し、血が停滞、あるいは下降します。
今回のコロナによる影響を漢方医学的にとらえると、テレワークや自粛による自宅時間の増加で体を動かさないと、気の巡りが悪い「気滞(きたい)」となり、うつ傾向となります。
また、筋力が低下し代謝も低下すると、むくみや血の巡りが滞った瘀血(おけつ)の状態となり、冷えにつながります。過度なストレスにより気の変調である気虚(ききょ)、気逆(きぎゃく)、気滞(きたい)が現れ、二次的に血の滞りである瘀血(おけつ)となることで、痛みの原因となったり、月経不順、PMSで起きる精神症状につながったりすると考えられます。
実際、私のクリニックにも、ご主人の在宅が⻑引いたことでストレスを感じて心身の不調を訴える女性や、休校をきっかけに月経痛やPMS、体調不良で来院する小学校高学年〜中・高生の患者さんが増えています。

また、あごまわりの尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう、ニキビ)も増えており、これはマスク装着による通気性の悪化や瘀血(おけつ)によるもの、ストレスによる糖分摂取などが原因として考えられます。

「なんとなく不調」はもうガマンしない! 専門家に相談して体も心も元気をとり戻そう

今回の調査では、女性の4人に3人が「なんとなく不調」を感じているにもかかわらず、7割の女性は病院にも行かず、行くことすら躊躇しています。「疲れやすい」「頭痛」「めまい」などの症状は、やる気の問題などと誤解されがちですが、これらは女性ホルモンのバランスや、加齢、環境の変化に伴い生じるケースも多く、気のせいではなく、ガマンしなくてよいのです。まずは状態を理解し、そして治療すれば改善できることを知っていただきたいです。
“不調“と表現されることの多いこれらの症状も、さまざまな治療法があります。また、診察して物理的に特定できる原因がない場合でも、症状があれば、ひとりひとりの症状や体質に合わせた漢方薬の処方や、薬物療法以外ではカウンセリングや生活習慣の見直しなど、打開する方法はいろいろあります。ひとりで抱え込まず、まずは医師に相談していたただくのが大切かと思います。
未曽有のコロナ禍で、それぞれが当たり前にガマンを強いられています。まずはご自分自身を「十分がんばってる!」とほめてあげてください。そして、自分の体の声、心の声に耳を傾けてあげてくださいね。

文/渡辺ゆきこ

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内山 心美

内山 心美

「のぞみ女性クリニック」院⻑ 産婦人科医
昭和大学産婦人科学教室、各関連病院勤務、北里大学東洋医学研究所漢方研修生、昭和大学江東豊洲病院助教などを経て現職。「予防医学」「未病」の考えのもと、女性に関するさまざまな病気、トラブルを最小限にして笑顔で過ごしていただくとを願い、2020年9月に産婦人科、漢方内科の「のぞみ女性クリニック」を開業。日本産科婦人科学会 専門医 指導医、日 本東洋医学会 漢方専門医、日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医、女性ヘルスケアアドバイザー
●のぞみ女性クリニック 東京都墨田区業平1-20-2 Twill Narihira 1F
https://www.nozomi-lc.com

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