新型コロナウイルス感染拡大の影響により、リモートワークは決してめずらしい働き方ではなくなりました。そんなリモートワーク経験者の、誰もが一度は感じることといえば、“気がつけば、家に1日中こもりっきり”ということではないでしょうか。ただたんに家にこもるだけでなく、同居人がいなければ人と会う機会や直接話す機会もなくなるもの。そのような生活になることで、家の中で動くこともめっきり減り、長時間同じ姿勢で、同じ場所に座りっぱなしということもありえますよね。このような生活を送ることで、悩みのひとつに上げられるのが体のプチ不調。
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体はこれが原因で悲鳴を上げています
たいして体を動かす重労働はしていないのに、体の不調が増えている…これはもう、ニューノーマル時代ならではの健康被害であることを、ひとりひとりが自覚する必要があります。同時に、不調を放置せず、なんらかの対策をとっていかなければなりません。
Panasonicが2021年6月に、20歳~59歳男女のリモートワーク経験者400名を対象に行った調査によると、「肩こり」「腰痛」という、デスクワークならではの不調に悩まされている人が半数以上もいるということがわかります。
肩こりや腰痛が多いということは、何らかの原因が潜んでいるもの。そこで、リモートワーク時の環境を調査したところ、なんと半分以上の人たちが、職場で使っているような仕事専用のデスクやイスがない状態で作業をしているということが判明! その作業場が、どうやら不調を感じる原因のひとつのようです。
作業場によって、こんなに姿勢が違うんです
たとえば、ローテーブルを使い、地べたもしくは座椅子に座って仕事をしている場合、足もとは正座かあぐら。壁にもたれるなら脚を伸ばした状態になりますよね。もしくは、女性なら横座りしたりするでしょうが、いずれにしても視線と首が下向きになることで、背中は当然猫背になります。これによって首、背中、腰やお尻、太ももの筋肉がこわばり、血流が悪くなるのだそうです。
それに対して、職場にあるような作業専用の机とイスを使うと、足もとはまっすぐ、太ももは水平になり、背中は自然とまっすぐに保たれることで、視線や首が下がり過ぎることはありません。意外と見落としがちですが、作業する際の机やイスが、どれだけ健康のために大切であることがわかりますね。
体のために行いたいこと
作業場の改善の必要性に加えて、日々の生活でやっておきたいことを見ていきましょう。
調査結果を見てわかるように、体重や体脂肪、体温など「計測」を日常的にしている人が増えているそう。数値というわかりやすいものを日々チェックすることで、自分の体の変化に気づきやすいとのことから、以前より体のことを意識して生活している人が増えていることがわかります。そのせいか、散歩やジムといった運動を始めている人も増えている結果に。
また、食生活の改善を見ると、外食の機会が減ったことで、脂質や糖質コントロールを自炊でとり組んでいる人が増えていると言えるでしょう。新しい趣味を始めるなどの、メンタルの健康意識にも注目。仕事抜きの人間関係を構築したり、仕事以外の生活を楽しんでいることも結果から伺えます。
健康な体があってこそ、仕事も遊びも全力でとり組めるものです。リモートワークが新たな働き方として定着してきたからこそ、まずは仕事用の机やイスの新調をしてみてはいかがでしょうか。加えて、体のために今できることとして、手軽にプロ仕様のセルフケアできるアイテムが自宅にあるのも、ニューノーマル時代の新しい形です。
【取材協力】
※ Panasonic
https://panasonic.jp/
文/高田空人衣