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    リモートワークは不眠を招く!? 海外研究からわかった日常生活への意外な重荷

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パソコン作業する人の手元

コロナ禍はストレスと隣り合わせ。日常生活の自由がきかず、苦労も多々あります。仕事では、出勤を控えて、自宅などでのリモートワークで対応するという人も増えています。海外研究によると、そんなリモートワークが不眠症につながりやすいと報告されました。同じ働く人のなかでも、出勤している人よりも問題が起こりやすいというのですが、特有のストレスが関係するといいます。


感染者が増え始めた2020年5月に調査

新型コロナの発生から1年以上が経過して、さまざまな会社でリモートワークは定着しつつあるといえそう。出勤の自粛は必ずしも必要とされない通勤の負担などをなくしてよい面もあるとされます。一方で、リモートワークならではの問題も指摘されています。たとえば、ふだんの生活と仕事の境がなくなり、長時間労働につながるといった弊害です。睡眠時間を削っても自宅で仕事をしているという話も聞こえてきます。

このたび米国ジョージア医科大学の研究グループが、そんなリモートワークと睡眠との関係について着目し、医療従事者を対象とした調査を行いました。対象としたのは、専門的な大学附属の医療センターで働く医師や研修生、看護師など2300人。メールでアンケート調査を行い、パンデミック前後で不眠症が増えたかどうかを検証しました。

アンケートでは、感染者が増える前の2月とその後に区切って、仕事と睡眠について答えてもらい、睡眠に関するすべての質問に回答があった573人について結果を比較しました。調査を行った2020年5月15日時点で、この医療センターがあるジョージア州では新型コロナの感染者が増えつつあり、患者を直接ケアする人以外は、なるべくリモートワークにするようにという知事命令が出ていました。

半数近くが新たに不眠症

リモートワーク中の人

こうして浮かび上がったのが、パンデミック以前は44.5%(5人中2人)だった不眠症の人の割合が、64%(5人中3人)に増えたこと。以前は不眠症ではなかった人のうち43.4%がパンデミック中に不眠症になっていました。不眠症の人からは、昼間の疲労感や集中力ややる気の欠如などの訴えが挙がっていました。意外なことに、直接医療センターに出勤していない、リモートワークの人で不眠症が多くなっていたのです。

その理由はリモートワーク特有のストレスにあるようです。たとえば、仕事のスケジュールが変わって「体内時計」に狂いが生じてしまったり、自宅で長時間働くため日光に当たる時間や運動量が減ったりしてしまうというのです。子どもの世話やオンライン学習の監督などの用事が増えた可能性もあるといいます。

なお、リモートワークだと現場に出ている人よりも夜中に目覚める割合が高いという国際機関の研究結果もあるよう。ポイントは、なるべく日光を浴び、運動して、寝起きする時間を守るといった行動が重要になるようです。

<参考文献>

Is remote work affecting health workers’ sleep?
https://cmajnews.com/2021/05/07/covid-insomnia-1095941/

McCall WV, Mensah-Bonsu D, Withers AE, Gibson RW. Short-term insomnia disorder in health care workers in an academic medical center before and during COVID-19: rates and predictive factors. J Clin Sleep Med. 2021 Apr 1;17(4):749-755. doi: 10.5664/jcsm.9034. PMID: 33226333; PMCID: PMC8020705.
https://jcsm.aasm.org/doi/10.5664/jcsm.9034
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33226333/

星 良孝 <ステラ・メディックス>

星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長/編集者 獣医師  専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修をサポートしている。代表取締役の星良孝は、東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。https://stellamedix.jp

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