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    ハイヒールをはき続けるとアキレス腱がかたくなる! ハイヒールで美しく歩くための、セルフケアとインソールの選び方

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ピンクのハイヒールの女性画像

ハイヒールは、美脚効果もあって、ドレスアップしたときには欠かせないおしゃれアイテム。また、仕事ではく人も多いことでしょう。でも、「ハイヒールは痛い、つらい、疲れる」と感じている人も多いのでは? ハイヒールをもっと快適に、かっこよくはきこなすために今すぐしたいことを、日本で唯一の足の総合病院「下北沢病院」の菊池守院長に聞きました。

監修
菊池 守

ハイヒールのお悩みを一気に解消!

女性つま先画像

ハイヒールの悩みといえば、足の痛みです。足に痛みがあると、ぎこちない歩き方になってしまい、見た目にもよくありません。まずは、つま先の痛みを解消する方法を紹介します。

○つま先の痛みを解消する!
ハイヒールで、つま先に痛みを感じたことがある人も多いことでしょう。なぜ、つま先が痛むのでしょうか。
「つま先の痛みは、かかとが高いことで足全体が前すべりして、ヒールの先の細い部分につま先が押し込まれてしまうからです」

日常的にこうした状態が続くと、足にさまざまなトラブルが起こります。
「前すべりによって、かかとがパカパカになってしまうため、靴が脱げないように足指で踏ん張ろうとする動作も加わって、外反母趾や内反小趾、ハンマートゥといった足指の変形を招く原因になります」
*内反小趾……小指の先が親指側に曲がり、小指のつけ根が外側に飛び出して曲がってしまうこと

足のトラブルを防ぐためにも、ハイヒールをはくとつま先が痛む場合は、今すぐ対策を!

【つま先の痛み対策】

■インソールを活用しよう
ハイヒールの前すべりを防止するには、靴の前方に入れるインソールを活用しましょう。ストッキングとの摩擦を軽減するジェルタイプ(透明の樹脂製のもの)がおすすめです。
「足指の下にインソールを入れると、足指が圧迫されて、かえって痛みが出ることも。インソールは、足指のつけ根の下あたりに入れるようにします」

【前すべりを防止するインソールの入れ方】

前滑り防止用インソール画像

■ハイヒールをはいた日は、足指のストレッチを
1日ハイヒールに押し込められていた足指は、コチコチにかたまっています。足指のストレッチを行いましょう。
「日中、負荷をかけた部分をいたわり、マイナスとプラスのバランスをとれば、痛みは出にくくなります」

【足指ストレッチ】
右足を左脚のひざの上にのせ、足裏から右手の親指で足指のつけ根の関節を1本1本10秒間ほどかけて内側と外側に曲げます。お風呂上がりや入浴時に行うのがおすすめです。左足も同様に。

かかとやひざの痛みを解消する!

かかとにふれる女性の手元画像

ハイヒールをはいた日は、足だけではなく、ひざや股関節が痛くなることも。次は、こうした体の痛みを軽減する方法を紹介します。

○かかと、ひざ、股関節の痛みを軽減する!

■アキレス腱ストレッチを
「ハイヒールをはいている間は、常にかかとが上がっているため、ふくらはぎの筋肉とかかとをつなぐ『アキレス腱』が縮んだ状態になります。ハイヒールを日常的にはき続けることで、アキレス腱は短くかたくなってしまい、かかとに痛みが出やすくなります。かかとの痛みは、ハイヒールをはく女性の64%にあると言われています。なかには、アキレス腱が縮んだまま伸びなくなってしまい、かかとの低い靴がはけなくなってしまう人も。また、ハイヒールによって、長時間つま先立ちの姿勢になることで、ひざ、股関節などの痛みにもつながります」

ここで、アキレス腱がかたくなっていないかどうか、チェックしてみましょう。

【チェックテスト】あなたのアキレス腱は大丈夫?
足裏をペタンと地面につけた状態で、ひざを抱えて座ってみましょう。尻もちをついてしまうようなら、アキレス腱が収縮しているかもしれません。

●足、ひざ、股関節の痛み対策
ハイヒールによるかかと、ひざ、股関節の痛み対策には、アキレス腱を伸ばすことが有効です。アキレス腱が収縮してかたくなっている人も、かたくなっていない人も、アキレス腱ストレッチでアキレス腱をよく伸ばしましょう。ヒールをはいた日は忘れずに。

【アキレス腱ストレッチ】

アキレス腱ストレッチイラスト画像

〈1〉両手を壁につき、片方の足を1歩うしろに下げる。つま先はまっすぐに前を向け、かかとが浮かないように注意。
〈2〉壁に体重をかけながら、前側のひざをゆっくり曲げる。アキレス腱が伸びていることを感じながら、30~60秒キープ。うしろの足のひざは曲がらないように。足を入れ替えて、同様に行う。各5回ずつ。

ハイヒールによる痛みを解決したら、歩き方を見直そう

背景がピンクの女性画像

○ハイヒールでカッコよく歩く!
かかとの高いハイヒールは、かかとで着地して、つま先で蹴り出すという正しい歩き方ができないため、ともするとかっこ悪い歩き方になってしまいます。ハイヒールをはいたときの美しい歩き方を菊池先生は次のようにアドバイスします。

<ヒール靴での美しい歩き方>
(1)つま先⇒かかとの順に着地する
(2)着地時には、ひざを伸ばす
「歩幅が大きすぎると、ひざが曲がってしまいます。鏡でひざが曲がらない歩幅をチェックして、その歩幅をキープするようにしましょう」
(3)体の軸を意識する
「腰から上はまっすぐ、腰をひねりすぎずに歩くようにします」

また、「ヒールで美しく歩くためには、下半身の筋肉を鍛えて」と菊池先生。おすすめは、大臀筋(ヒップ)、大内転筋(内もも)、下腿三頭筋(ふくらはぎ)、後脛骨筋&腓骨筋(ふくらはぎから足にかけて)のトレーニングです。ご紹介していきます。

●大殿筋(ヒップ)のトレーニング
お尻に効いていることを意識しながらゆっくり行いましょう。

【フロントランジ】

フロントランジイラスト画像

〈1〉背すじを伸ばして立ち、両手を腰に当てる
〈2〉片足を大きく踏み出し、太ももが床と水平になるように腰を落とす。次に、踏み出した足をもとに戻す。この動作を左右交互に5~10回×2~3セット

【ヒップリフト】

ヒップリフトイラスト画像

〈1〉あお向けに寝たら、胸の前で腕を組み、片方のひざを立てる。
〈2〉お腹に力を入れて、伸ばしたほうの脚をお尻から持ち上げ、上体から脚までが一直線になるようにする。つま先は上を向けたまま10秒間キープ。お尻を下ろし、脚を入れ替えて、同様に行う。2セット。

●大内転筋(内もも)のトレーニング
【まくら挟みトレ】

まくら挟みイラスト画像

背すじを伸ばしてまっすぐに立ち、枕やクッションを内ももにはさむ。両側から枕などをつぶすようなイメージで力を込め、その後、力を抜く。10~20回×2~3セット

●下腿三頭筋(ふくらはぎ)のトレーニング
【ヒールレイズ】

ヒールレイズイラスト画像

〈1〉背すじを伸ばして立つ
〈2〉かかとを上げて、下ろす。10~20回×2~3セット

●後脛骨筋&腓骨筋(ふくらはぎから足にかけて)のトレーニング

後脛骨筋トレイラスト画像

〈1〉イスに座り、足の裏を床につける。
〈2〉片方の足のつま先を少し外側に向ける。
〈3〉小指とかかとを床につけ、親指側を浮かせる。
〈4〉足の小指側で床をこするように、足首を内側に向けて動かす。反対の足も同様に。左右10回。
*上記の方法では、内くるぶしからふくらはぎにかけての「後脛骨筋」が鍛えられます。〈3〉~〈4〉のときに、逆に、親指とかかとを床につけて小指側を浮かせ、足首を外側にひねる動きをすると、外くるぶしからふくらはぎにかけてついている「腓骨筋(ひこつきん)」のトレーニングになります

はき方によっては、足にトラブルが起ってしまうハイヒールですが、「だから、はいてはダメというわけではありません」と菊池先生。

「ヒール靴でおしゃれを楽しみたいときもあるでしょう。ただ、長時間の歩行には向きません。歩数が多いことが予想される日は、リラックスできる靴をはくようにします。家の中でパーティードレスを着て過ごしたりしないのと同じで、靴もTPOではき分けることが大切です」

〈参考書籍〉『“歩く力”を落とさない! 新しい足のトリセツ』(下北沢病院医師団・著/日経BP)

書影

取材・文 海老根祐子

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菊池 守

菊池 守

下北沢病院長・形成外科医。
大阪大学医学部卒業。国内の医療機関に勤務した後、アメリカ・ジョージタウン大学創傷治癒センターに留学し、足病学に出会う。帰国後、佐賀大学医学部附属病院形成外科診療准教授を経て、2016年に日本初の足の総合病院「下北沢病院」院長に就任。日本形成外科学会認定・形成外科専門医。日本ではまだなじみの薄い足病学の普及に尽力する一方で、同病院で「足の美容外来」を開設。太ももやふくらはぎの脂肪吸引、ふくらはぎの脚やせ、メソセラピー(脂肪融解)、足の多汗症、足裏のヒアルロン酸注入など、女性の美脚を本気で考えた「美脚処方箋」を提供している。

【下北沢病院】
日本初の足の総合病院。日本の足病医療のパイオニアとして、「100歳まで歩ける社会を築く」をモットーに、足に特化した専門医療チームによる医療を提供。医療部門と予防検診部門の両面から日本の足を支える。足の外科、創傷下肢救済を行う「足の総合センター」では、整形外科、形成外科、血管外科、循環器科、リハビリ部、義肢装具士などがチームで対応。「糖尿病センター」では、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病患者のフットケアなどを糖尿病専門医、糖尿病療養指導士、栄養士、薬剤師による専門治療と合併症スクリーニングを行っている。

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