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    足腰の冷えが老化を加速させる!? 大人気漢方家・櫻井大典先生が教える冬の養生&おうち健診

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靴下をはいて暖炉にあたっている足もと

急に寒くなって、気持ちも体もついてこない…。そう感じている人はいませんか? 寒い冬には冬の養生法がある、ということで、Twitterのフォロワー数が15万人を超える、大人気の漢方家・櫻井大典先生にうかがいました。寒さで病気に対する抵抗力が低下しがちな冬を元気に過ごすための養生法と、自分でできる「おうち健診」で体調をチェックする方法です。10月9日(土)に開催されましたFYTTEのファンコミュニティ「Fan!Fun!FYTTE」のオンラインクラスの内容の一部をレポートします!


冬の養生を怠ると、一気に老けてしまう?

冬の窓辺に手袋とカップ、マフラーなど

寒さが厳しくなるこれからの時期は、とくに体調管理に気をつけたいシーズン。“冷えは万病のもと”という言葉もありますが、寒さで体が冷えて体温が下がると病気に対する抵抗力も落ちてしまいます。そんな冬におすすめの養生法を中医学(東洋医学の一種で、2000年以上の歴史を持つ中国伝統医学)の専門家である櫻井先生に伺いました。

「中医学的な冬の養生法は、何よりもまず”無理をしない”ことです。自然を見ればわかるように、冬になると草木は枯れて春の芽吹きに備えて力を蓄えます。虫や動物には冬眠するものもいますね。私たち人間も一緒です。自然の摂理に従って過ごすことが、元気に春を迎える秘訣です。中国最古の医学書とされている『黄帝内経(こうていだいけい)』には、“冬は、落ち着いた気持ちで過ごし、夜は早く寝て朝はゆっくりと日が昇ってから起きましょう。防寒、保温が大事なので、体を温かく包み込んで生活すること。活動しすぎて消耗したり、汗をかいたりするようなことは避ける。そうしないと五臓の『腎(じん)』が弱り、調子を崩してしまう”と書かれています」(櫻井先生)

人間も自然の一部であるということを意識して、冬はゆったりと過ごしたほうがいいのですね。腎が弱ってしまうと、具体的にはどんな不調が起こるのでしょうか。

「中医学の腎は、西洋医学でいう腎臓よりも広い働きを持つ器官で、成長と発育、生殖を司ります。つまり、腎は生命力の根本なので、ここが弱るとさまざまな老化現象を招きます。骨がもろくなる、足腰が弱くなる、耳が聞こえにくくなる、薄毛になる、白髪が増える、歯がぐらつく、精力が減退する、などなど。ほかにも、腎は体内の水分代謝の中心的な役割を担っているので、それがうまく働かなくなると、トイレが近くなったり、反対に出にくくなったり、足のむくみや口内の渇きも起こります」(櫻井先生)

冬の養生のポイントは、足腰にあり!

厚手のソックスをはく女性

腎の弱りは、健康や美容の大敵なんですね。冬の時期を“無理をしない”で過ごしたいのはやまやまですが、仕事などが忙しくて無理せざるをえない人も多いはず。その場合は、どんなことに気をつければいいのでしょうか。

「『黄帝内経』にも、“体を温かく包み込んで生活する”とありますが、腎を守るには特に足腰を冷やさないことが重要です。例えば、暖かいダウンを羽織っていても、足首の見えるパンツにくるぶしまでのソックスのような服装だと、足首は冷えてしまいますよね。そんな服装の人を見ると、心配になってしまいます。とにかく素足をさらさないように、長めの靴下や厚手のタイツをはいてください。腰を重点的に温められる腹巻きもおすすめです」(櫻井先生)

『黄帝内経』によると、活動しすぎて消耗したり、汗をかくのもよくないとのことでした。ということは、冬場は運動などは控えたほうがいいのでしょうか。

「腎の弱りは足腰に出るのですが、逆もまたしかりで、腎を元気に保つためには足腰を適度に動かすことが大事です。例えば、デスクワークで座りっぱなしの人は、ときどき立ち上がって屈伸運動をしたり、意識的に階段を使ったりして、足腰を動かしましょう。体を酷使するようなハードな運動は避けたほうがいいですが、冬場だからといってまったく動かなくていいというわけではありません」(櫻井先生)

日常のちょっとした不摂生が、知らず知らずのうちに腎の弱りを招くのですね。今の自分の体の状態が気になる人は、ぜひ鏡で顔のパーツをチェックする「おうち健診」をしてみましょう。

「腎には体内の血液の濾過をする役目があるので、腎が弱ると汚れた血液が全身を巡ることになります。すると、顔色が黒ずんだり、シミやくすみができたり、目の下のクマが目立ったり。また、唇や歯ぐきの色も暗くなります」(櫻井先生)

腎の弱りは、まさに老け顔を作るんですね。思い当たることがあった人は、ぜひ積極的に冬の養生をおこなって、体の中からのアンチエイジングを目指しましょう。

食養生で内側からも冷えを撃退

黒糖と飲み物

体を冷えから守り温かく保つためには、食事で栄養を補給することも大切です。櫻井先生に冬の食養生についても伺いました。

「おすすめは、黒糖生姜茶です。1.5Lの水に生姜1かけをスライスして入れて、強火で5分、その後とろ火で20分コトコトと煮ます。そこに小さじ1.5~2の黒糖を加えて、とろ火で1分煮たら、完成です。黒糖は温性の食材で体を温める作用があります。生姜には冷えを散らす効果があるので、風邪の引き始めなどにもおすすめです。常に体の冷えを感じている人の場合は、体をじんわり温めてくれる乾燥生姜を使うといいですね」(櫻井先生)

同じ生姜でも、生のものと乾燥させたものでは少し効果が違うんですね。一度にたくさん飲むのではなく、魔法瓶に入れておいて、温かい状態のものをのどが渇いたタイミングで少しずつ飲むのがいいそうです。
また、腎の働きを助けるとされている食材も教えていただきました。

「腎にいい食材は、黒いもの、実のものと覚えてください。黒いものは、黒豆、黒ごま、海苔などの海藻、黒きくらげ。実のものは、くるみや松の実などのナッツです。ほかには、鹿肉、羊肉などもいいですが、これらは体を温める力がかなり強いです。発汗すると体が消耗してしまうので、食べ過ぎには注意してくださいね」(櫻井先生)

ここで、クラスの参加者の方から、「鍋料理を食べて汗をかくのもダメなのでしょうか?」というご質問がありました。

「鍋料理は、野菜もたくさんとれますし、味つけもあっさりしていて胃腸にもやさしいので、冬の食養生におすすめです。少しくらい汗をかいても、葉物野菜やお豆腐などが潤いを補ってくれるので心配いりませんよ」(櫻井先生)

手軽に作れる鍋料理は、“無理をしない”という冬の養生法にもかなっていますね。体を外側からも内側からも温めて、元気に冬を乗り切りましょう。

もっとくわしく、櫻井先生のお話を読みたい方はこちら。
『漢方的おうち健診 顔をみるだけで不調と養生法がわかる』(学研プラス)

書影

文/出雲 安見子

櫻井大典 (さくらい・だいすけ)

櫻井大典 (さくらい・だいすけ)

国際中医専門員。日本中医薬研究会会員。漢方コンサルタント。
漢方薬局の三代目として生まれる。アメリカのカリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国後はイスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。中国の首都医科大学附属北京中医医院や雲南省中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格を取得。現在は年間5000件以上の相談に応じ、より健やかに生きるための中医学の知恵をわかりやすく伝えている。Twitterで発信されるやさしいメッセージと実践しやすい養生法も大人気で、フォロワー数は15万人超。
公式Twitter @PandaKanpo

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