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婦人科医の松村圭子先生(成城松村クリニック院長)に、「生理」や「女性ホルモン」など、女性の体についてわかりやすく教えていただきます。読めば、自分の体や心と上手につき合える“優秀ホルモンヌ”になれるはず!
女性の美や健康と密接に関わっている女性ホルモン。
今回は、女性ホルモンを整える生活習慣のポイントを松村先生に教えていただきます。
- 監修
- 松村 圭子
脳の視床下部は、“女性ホルモン”と“自律神経”の司令塔
こんにちは、婦人科医の松村圭子です。
女性ホルモンを分泌するのは卵巣ですが、その指令を出すのは、脳の「視床下部」です。ここは、「自律神経」のコントロールタワーでもあります。
そのため、自律神経が乱れてしまうと、同じ視床下部から指令が出されている女性ホルモンのバランスにも悪影響が出てしまいます。だから、自律神経を整えることは、女性ホルモンを整えることに通じるのです。
自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとり合って働いています。だから、自律神経は、どちらかに過剰に傾く「不規則」な生活リズムが大嫌いです。
自律神経や女性ホルモンを整えるため、生活の中で次の2つを実践してみましょう。
【1】夜更かしグセがあるなら、まず朝の起きる時間を一定に
自律神経や女性ホルモンを整える基本は、早寝早起きを習慣化することです。
「夜更かしするのをやめよう」と思っているけれど、なかなか夜型の生活を変えられない人もいるのではないでしょうか。それなら、「朝、起きる時間を決める」ことからはじめましょう。
たとえ夜更かししたとしても、とにかく一定の時間に起床していれば、夜、眠気がやってきて早寝を習慣化できます。
また、休日も寝だめをしないで決めた起床時刻に起きるようにすると、体内時計のリズムの乱れを防げます。
【2】ダラダラ食べをしないで、食事の時間を一定にする
朝寝坊して朝食を抜く、ランチの時間を逃してデスクでパンを食べるなど、食事のタイミングが不規則になっていないでしょうか。生活リズムを整えるには、朝・昼・夕の食事を一定の時間にとりましょう。
「お腹が空いていないけど、時間がきたから食べる」のではなく、その時間になったら自然と空腹になるのが理想。食事の時間を一定にすると、自然とその時間にお腹が空くようになります。
空腹になるとグレリンという食欲を促すホルモンが出て、美容やダイエットの味方になる成長ホルモンの分泌を助ける働きがあります。
また、「朝、お腹が空いて目が覚める」ことは、健康のバロメーターです。朝起きたとき、食欲がないのは不健康な状態。寝る直前に食べて血糖値が上がった状態で寝ると、成長ホルモンの分泌が抑えられてしまいます。寝る3時間前までには夕食を済ませてください。
生活リズムを正して、女性ホルモンの整った“優秀ホルモンヌ”に近づき、キレイで健康な体をつくっていきましょう!
取材・文/掛川ゆり
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松村 圭子
婦人科医。成城松村クリニック院長。日本産科婦人科学会専門医。元大妻女子短期大学非常勤講師。広島大学附属病院などの勤務を経て、2010年、成城松村クリニック開院。西洋医学のほか、漢方薬、サプリメント、プラセンタ療法などを治療に取り入れている。雑誌、Web、テレビなどメディアを通して、女性ホルモン、生理、更年期などについてわかりやすく解説。また、健康食コーディネーター、生涯学習インストラクター、女子栄養大学食生活指導士、食生活アドバイザー2級の資格を取得し、食事面の実践的なアドバイスも行う。著書『女30代からのなんだかわからない不調を治す本』(東京書店)、『女性ホルモンを整えるキレイごはん』(青春出版社)など。
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