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ベッドで伸びをする女性の画像

たんぱく質と糖が結びつき、こげついた末にできるAGE。体の中にたまるとお肌のハリつやがなくなったり、さまざまな病気の原因になったりといった厄介な老化現象を引き起こします。そこでこれまでは、食生活の中でAGEをためない工夫について紹介してきました。ところでじつは、AGEをコントロールするには食事だけではなく日々の生活習慣も重要なカギ。今回はAGE対策につながる生活習慣をお伝えします。「AGE」研究の第一人者・山岸昌一先生に聞きました。

監修
山岸 昌一

紫外線対策はやっぱり大切

顔にクリームを塗る女性

紫外線はシワやたるみ、シミなどの原因になることは、皆さんもご存じのとおり。加えて、紫外線は肌のAGEを増やす働きもあるのです。しかも、夏の強い紫外線だけではなく、冬の弱い紫外線を数分間浴びただけで、AGEが増えることがわかっています。
肌にAGEがたまると、紫外線と同じようにシワやたるみ、シミなどを作り出します。この負の相乗効果を防ぐために、冬でも紫外線対策をしっかりと行っていきましょう。

保湿と保護も忘れずに

これまで解説してきたように、食べ物から水分がなくなると、糖とたんぱく質がくっつきやすくなり、AGE化が進みます。それは肌も同じ。AGE化を防ぐためには保湿が大切です。保湿後は、油分が入ったクリームを塗るなどして、水分が蒸発しないように肌をカバーすることも忘れずに。

タバコはアンチAGEにも害

折ったたばこの写真

タバコは、葉を高温で乾燥させたもので色は茶色。もうおわかりかもしれませんが、高AGEなのです。しかも、タバコに含まれるAGEの約7%が体内にとり込まれてしまいます。実際に喫煙者ではAGE値が高いというデータもあります。
タバコはAGEを増やすだけではなく、がんや動脈硬化のリスクを高めるなど百害あって一利なし。しかも、AGEはがんにも関与していることもわかっています。ぜひ禁煙をおススメします。

アルコールは適度な量を

アルコールは、肝臓で代謝されるときに、アセトアルデヒドという有害物質を作り出します。これが吐き気や悪酔いの原因となり、さらには発がん物質であることもわかっています。しかも、アセトアルデヒドはAGEを作り出す作用もあるのです。
アセトアルデヒドは最終的には分解されるため、適量を飲む分にはあまり影響はありません。目安となる量は、男性ならビールで350~500ml、ワインでグラス1~2杯程度です。女性では、その2/3くらいです。おススメなのは赤ワイン。糖質が少なく、AGE化や酸化を抑制するポリフェノールが含まれています。
ただし、少量のお酒でも酔ってしまう人はアセトアルデヒドを分解する力がもともと弱いので、注意しましょう。

ストレスもAGEを増やす

AGEは、精神的なストレスが続くことによっても増えていきます。ストレスを受けると交感神経が高まり、血糖を上げるホルモンが多く分泌されるとともに、血糖を下げるインスリンの働きが抑えられ、糖化が進んでしまうのです。
ストレスをなるべくためないように、リラックスしたり、リフレッシュしたりする時間を作ったりしましょう。特に、睡眠は疲れを癒し、ストレスを解消するために欠かせません。まずは、十分な睡眠をとることが大切です。

体の中のAGEはどのくらい?
自分の体の中のAGEがどのくらいなのかというのは気になるところ。血液の中のAGEを測定するには、皮膚に光を当てて計測する方法と血液を採取して分析する方法があります。ただし、これらは一般的な健康診断で行う検査ではありません。
そこで目安となるのが、ヘモグロビンA1c。赤血球の中にあるヘモグロビンというタンパク質と糖が結合している割合を表した数値で、糖尿病の指標です。ヘモグロビンA1cの数値が長期間にわたり高い場合は、AGEが多くたまっていることが予想されます。
また、AGEは血管や関節にも悪影響を与えます。上の血圧が高いが下の血圧が低く、上下差が大きい(例えば140/60mmHg)、関節が硬いなども、AGEが多くたまっているサインかもしれません。
なお、AGE研究協会のWebサイトでは、AGEを測定できる施設が紹介されていますので、参考にしてみてください。
 

未来の‶私″はどこに行く?

矢印と靴の画像

いままで築き上げてきたライフスタイルを変えるのは、なかなか難しいことかもしれません。大切なのは、将来の自分をイメージすること。自分が選んだ行動のその先に未来の自分がつながっています。歳をとっても、若々しく、健康な自分でいるために、できることからAGE対策を始め、老化スピードを抑えていきましょう。

取材・文/大内ゆみ

山岸 昌一

山岸 昌一

昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学教授。
総合内科専門医、糖尿病学会専門医、循環器学会専門医。高血圧学会専門医。日本抗加齢協会理事。平成元年金沢大学医学部卒。金沢大学医学部講師、ニューヨーク留学をへて、久留米大学医学部教授を10年間勤め、平成31年より昭和大学医学部教授。糖尿病と心臓病の研究から老化の原因物質AGE(エージーイー)に着目。AGEに関する最新データを次々と発表し、その英文論文数は600編を超える。世界で最も精力的に老化、AGE研究に取り組んでいる医学者の一人。AGEに関する研究で、アメリカ心臓病協会最優秀賞、日本糖尿病学会賞、日本抗加齢医学会奨励賞など多数の医学賞を受賞。最近では、「ためしてがってん」、「あさイチ」、「たけしのみんなの家庭の医学」、「夢の扉」「林修の今でしょ講座」「主治医が見つかる診療所」「羽鳥慎一モーニングショー」などの多くのテレビ番組や5大新聞で研究成果が大きく取り上げられる一方、「AGEを抑え、老化を防ぐ食養生」について一般向けに広く啓蒙活動も行っている。

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