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トマトジュースの画像

年末年始は、忘年会や新年会などお酒を飲む機会が多くなります。二日酔いや悪酔いをしがちな人は、お酒の選び方に問題があるのかも? 『酒好き医師が教える薬になるお酒の飲み方』(日本文芸社)の著書を持つ秋津医院院長・秋津壽男先生に、大人の女性にふさわしいスマートなお酒の飲み方について、ご指南いただきました。

監修
秋津 壽男

空腹で飲むと悪酔いしやすい

楽しそうにお酒を飲む女性の画像

同じお酒を飲むにしても、ちょっとした行動で、悪酔いを回避できます。まず、飲む前から対策を始めましょう。

●お酒を飲む前にスープか、トマトジュースを
胃がからっぽの状態で、お酒を飲むのは、悪酔いしやすく、胃に悪いという意味でもおすすめできません。
「空きっ腹にお酒が入ると、アルコールが急速に吸収されるため、血中のアルコール濃度も急速に上昇します。その状態から、さらにお酒が入ってくるため、肝臓でのアルコール分解が追いつかず、悪酔いしやすくなります。また、アルコールで胃の粘膜を傷めやすく、胃炎や胃潰瘍につながることも。飲む前には、何か胃に入れておくことをおすすめします」

秋津先生のおすすめは、スープやみそ汁です。カップ入りのみそ汁はコンビニで、缶入りのポタージュは自動販売機などで買うことができます。
「また、トマトジュースでもいいでしょう。トマトには、アルコールの代謝を早める効果があります」

空腹のまま飲み会に出ることになったときは、つまみをちゃんと食べるのが鉄則です。

●料理を食べながら、お酒を飲む
「理想は食中酒として、料理を食べながら飲むことです。胃の中で、アルコールが薄まり、胃の粘膜に直接アルコールがあたるのを防ぐこともできます。居酒屋であっても、栄養バランスを考えながら、つまみを頼みましょう。お腹がいっぱいになれば、自然とお酒も飲みたくなくなります。NGなのは、乾きものを食べながら、飲むこと。お腹も満たされず、ついつい飲み過ぎてしまい、アルコールで胃の粘膜を傷めることにもなります」

おしゃべりとチェイサーが飲み過ぎを防ぐ

氷を入れる女性の手の画像

お酒を飲み始めると、雰囲気でついつい飲んでしまいがちですが、楽しくおしゃべりをしながら、マイペースで飲むことも、悪酔いを防ぎます。

●チェイサーを飲む
バーでストレートのウイスキーを頼むと、水が一緒にできますよね。強いお酒のあとや間に出てくる水などをチェイサーといいます。お酒を飲み始めたら、チェイサーも用意しましょう。

「たとえば、ウイスキーは40~43度ですが、チェイサーとして水を飲めば、胃の中で12~15度に薄めることができます。最近では、和らぎ水ともいいますが、お酒を飲んでいるときに、併行して水を飲むと、アルコールの吸収スピードが遅くなり、肝臓でゆっくりアルコール分解もできるので、酔いにくくなります。お酒を飲むペースもゆっくりになって、飲み過ぎや脱水を防ぐ効果もあります」

チェイサーは、水以外でも、基本的に水分なら何でもOKです。
「ただし、緑茶やウーロン茶は、カフェインの利尿作用で、トイレが近くなるため、脱水が起きやすくなるので注意が必要です。ちなみに、飲んでいる最中に、自分が脱水状態かどうか知るには、トイレで尿の色をチェックします。ふだんより濃くなってきたら、脱水状態のサイン。水かジュースなどに切り替えるといいでしょう。私は、ウイスキーを飲むときには、チェイサーにオレンジジュースを用意します」

●宴会では、楽しくおしゃべりをする
黙々と飲んでいると、ついお酒に手がいって、飲み過ぎてしまいがちです。
「悪酔いや二日酔い防止には、友だちや同僚と楽しく飲むことがいちばんです。おしゃべりは代謝を上げ、アルコールの分解速度を速めてくれますし、ストレス解消にもなります」

●手酌でマイペースをキープ
手酌で飲んでいると、いかにも「酒飲み」のイメージで、敬遠する人もいるかもしれませんが、自分のペースで飲むには、手酌がおすすめです。
「宴会では、びんビールが出てくることも多いと思います。空いたグラスに『どうぞ、どうぞ』と言われるがまま注いでもらっていると、自分がどれくらい飲んだのか、お酒の総量がわからなくなってしまい、飲み過ぎの一因になります。最初の1杯を注いでもらったら、自分用のビールを1本キープしましょう。『お酌で飲むと、飲み過ぎてしまうので、あとは自分で飲みます』と言っておけば、気を遣わせることもなく、お互い気楽に飲めると思います」

●飲み放題でちゃんぽんより、いいお酒を少しだけ
いろいろな種類のアルコールを飲む「ちゃんぽん」は、悪酔いしやすいといわれますが、「医学的根拠はない」そうです。
「ちゃんぽんで悪酔いするのは、いろいろなお酒を飲んだことで、自分の飲んだお酒の総量がわからなくなってしまうからです。飲み放題などで、起こりがちなことです。お酒に飲まれないようにするには、ちょっといいお酒を少しだけ、という飲み方もおすすめ。いいお酒なら大事に飲みますから。30代を過ぎたら、そうした飲み方ができるようになりたいですね」

取材・文/海老根祐子

秋津 壽男

秋津 壽男

秋津医院院長
大阪大学工学部発酵工学科で酒造りの基礎を学ぶ。卒業後、社会人を経験した後、和歌山県立医科大学医学部に入学。同大学循環器内科、東京労災病院を経て、現職。“酒好き医師”として知られ、『酒好き医師が教える薬の飲み方』(日本文芸社)等の著書もある。エテレビ番組等の出演も多い。ブルゴーニュ、ボルドー各騎士団よりシュバリエ(騎士号)叙勲。日本ソムリエ協会名誉ソムリエ。

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