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足腰の疲れや肩こりをスッキリさせて、ひと晩でリセットできる入浴法

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足腰の疲れや肩こりをスッキリさせて、ひと晩でリセットできる入浴法

1日中ガンバって、夕方には足腰がダルかったり肩がこったり、もうヘロヘロ。この疲れを引きずったままだと、翌日がつら過ぎる…。
予約3か月待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、体の疲れを翌日に持ち越さない方法を教えていただきます。

監修 : 小林 麻利子 (眠りとお風呂の専門家)

SleepLIVE株式会社代表取締役。生活習慣改善サロン「Flura」主宰。
公認心理師(国家資格)合格・登録中。
「美は自律神経を整えることから」を掲げ、科学的根拠のある最新データや研究を元に、睡眠に課題を抱える方へ睡眠や入浴をはじめとした、マンツーマン指導を行う。実践的な指導が人気を呼び、 2000名以上もの悩みを解決。また法人向けに従業員健康支援や、 睡眠関連事業サポートのための顧問を行う。テレビやラジオ等多く のメディアでも活躍中。
近著に『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)

Contents 目次

 

CASE14
終日外回りすると、夕方には足腰がダル痛くなるし、日によってはパソコン作業で肩もガチガチ。夜のうちに疲れをとって、翌朝シャキッと出社したい!

小林先生のお答え
入浴中の簡単ストレッチと快眠で解消しましょう

寝始め90分以内の深い眠りが大切

まずは、できるだけ体のこりや痛みを翌日に持ち越さないよう、心がけたい眠りへの入り方があります。
成長ホルモンには、細胞分裂を高めて新陳代謝をよくし、骨や筋肉の損傷を治してくれる力があります。そして、成長ホルモンの分泌が高まるのは、体も脳も休息しているノンレム睡眠中の、4段階ある眠りの深さで「4」の深い眠りに入っているとき。しかも、寝始めて90分以内にもっとも深い「4」の眠りができていることが大事です。90分以内に「4」の眠りに入っていたら、次の90分に再び「4」の眠りに入りやすいこともわかっています。
こうした眠りを得るためには、40℃のお風呂に15分浸かって、寝る1時間前には上がること。15分が難しければ、炭酸ガス系入浴剤を入れれば5分短縮できます。寝つきよく、熟睡するための基本です。もし、疲れたからとソファでうたた寝すると、そのあとベッドで寝ても眠りの深さは「2」「3」止まりとなってしまう可能性があるので、注意して!

体の疲れは美ボディを作るチャンス!

成長ホルモンには、脂肪の分解を強力に促す作用があって、ダイエットにも効果的な役割を果たします。足腰の筋肉が疲労しているということは、プラスに考えると筋トレをしていたのと同じこと。「疲れた~」と嘆くより、発想を転換して美ボディにつながるいいトレーニングをしたと思って、そのチャンスを逃さずきちんと眠る! そうすれば、筋肉量が増して、脂肪燃焼効果もアップして、ますます美しくなること間違いナシです。

お風呂ストレッチで不快感なし

体のこりや疲れを解消するには、ぐっすり眠るだけでなくマッサージやストレッチをするのがベスト。とくにお風呂の中でのストレッチは、水の浮力によって過度な力が不要なのに、水の抵抗があるので効果的なトレーニングとなります。おまけに血のめぐりもよくなるので、ぜひ試してみてください。

【腰の違和感に】
腰の痛みは姿勢の悪さが要因のケースが多いです。かばって動かさないと余計に悪くなるので、温熱作用のある入浴中にほぐしましょう。

浴槽で息を吸って背中を反るイラスト

(1) 浴槽の中でひざを曲げて骨盤を立たせ、両手を腰に添える。息をたっぷり吸いながら、ゆっくりと背中を反るようにして、骨盤を前に傾ける。

背中を丸めるイラスト

(2) 次に息を吐きながら、骨盤を後ろに寝かせて、ゆっくりと背中を丸めていく。

お尻を浮かせたイラスト

(3) (1)の姿勢に戻して、ゆっくりと右のお尻を浮かす。同様に左のお尻も浮かす。

腰をまわしているイラスト

(4) 最後に大きく腰を回す。
※(1)~(4)を3回くり返す。

【ふくらはぎの疲れに】

脚の血流やリンパの流れをよくする簡単ストレッチ。浴槽の中で脚を伸ばせない場合は、寝る前にベッドの上でやってください。

湯船のなかでの脚のストレッチ

脚をまっすぐ伸ばして座る。手でつま先をつかんで、手前に倒して10秒ほどキープする。

【肩こりをほぐす】
肩がこるのは、同じ体勢でい続けたり、悪い姿勢などで血管がギュッと収縮して酸素が十分に行き渡っていない状態だから。放置すればするほどひどくなるので、日中からこまめに動かして、早めの対策を。

湯船のなかで肩をまわす前まわしと後ろまわし

(1) まずは、右肩を大きくていねいに前に回す。ひじで円を描くように意識して、息はひじが上に来たときに吸って、下になったら吐く。2回くり返す。終わったら、今度は後ろ回しを2回行う。

(2) 左肩を(1)と同じように前に回し、次に後ろに回す。

取材・文/宮下二葉 イラスト/クロカワユカリ

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