感染予防対策で手洗いの大切さが見直されている今、昔ながらの固形石けんが再人気となっています。手や体を洗うだけでなく、洗顔用としても魅力たっぷりの固形石けん。今回は、コスメコンシェルジュの牧内夕子さんが、固形石けんの選び方について解説します!
Contents 目次
肌にやさしくコスパがいい!固形石けんの魅力
石けんは紀元前3000年ごろからあり、長い歴史をもつ化粧品の元祖といえます。こだわりの製法や厳選した原料で作られているものも多く、熟練の職人さんしか作れない手作り石けんもあります。
私自身、石けんは子どものころからお風呂場で慣れ親しんだ化粧品で、いちばん思い入れがあるアイテムです。そこで今回は、感染対策で手や体を清潔にする機会が増え、再び注目が集まっている固形石けんの魅力について、まとめてみたいと思います!
1.原材料がシンプルで肌にやさしい
固形石けんの原材料には、石けん素地のベースに保湿成分や香料、色素などが配合されています。クリームタイプの洗顔料などに比べて、内容成分はシンプルな場合が多いです。
香料や着色料、防腐剤などの無添加をうたった商品も多いので、肌に負担が少ない洗顔アイテムです。
顔や体を洗うための固形石けんは、「化粧石けん」と「薬用石けん」があります。薬用石けんは医薬部外品の扱いで、ニキビ対策用やデオドラント対策用などもありますので、購入の際にはパッケージの表示をよく見て選んでくださいね。
2.使用量が少なく長持ちするからコスパ◎
クリームや液状の洗顔料に比べ、固形石けんは使用量が少なく済み、長持ちするのが特長です。置き場所によっては溶けくずれしやすい場合がありますが、使用後にしっかりと水を切って保管すれば、長期間使うことができます。
私は枠(わく)練り石けんをお風呂場で保管して3か月たちましたが、溶けくずれることはなく、小さくなってもしっかり使えています。(上が使用前の状態/下が3か月後の状態)
なかには高価な固形石けんもありますが、数百円で買えるものも多く、とてもコスパがいい洗顔料なのです。
3.種類が豊富で選ぶのが楽しい
デパートからドラッグストア、地方のお土産店に至るまで、固形石けんはさまざまな場所で気軽に手に入ります。
原材料にこだわったものや、肌へのやさしさを追求したものもあれば、香りや見た目を楽しめるものまで、多種多様な石けんがあります。その中から自分好みのものを選ぶのも楽しいですね!
私の場合は、旅行先などでその土地の厳選素材を使った石けんをお土産に買うのが大好きです。もし、洗顔用で肌に合わないようであれば、体や手洗い用にして使い切ることができるので、いろんな種類を試しやすいのも魅力です。
透明か不透明かで見分ける洗浄力の違い
固形石けんの大事なポイントである洗浄力は、石けんの見た目によっても大まかに分類することができます。
1.透明~半透明タイプは肌にマイルドな「枠練り石けん」
色が透明~半透明の石けんは「枠練り石けん」といって、枠の中に流し入れた石けんを長時間かけて冷やし固めることで作られます。
手作りの工程も多く、でき上がるまでに手間や時間がかかるので、高級ギフトにも用いられる石けんです。
透明な保湿成分であるグリセリンや砂糖が多いので、石けん自体のやわらかさがあります。洗浄力がマイルドで、水分を多く含むので、しっとりした洗い上がりです。
肌にやさしい石けんなので、ブランドによっては敏感肌用の洗顔料としてラインナップされることも。
乾燥肌や敏感肌で肌をいたわりながら洗顔したい人は、見た目が透明~半透明の石けんから選ぶのもいいと思います。
ただし、配合成分によっては枠練り石けんであっても不透明になる場合もあります。パッケージの表示で確認しましょう。
2.不透明タイプは洗浄力強めの「機械練り石けん」
見た目が不透明の石けんは「機械練り石けん」といって、その名の通り機械で作る石けんです。効率よく大量生産できるので、低価格で購入できるものが多いです。
保湿成分が少なく、洗浄成分が多いので、洗浄力は強めになります。泡立ちのよいものが多いので、泡立てが苦手な人は、機械練り石けんを選んでみては?
ひとくちに固形石けんといっても、じつは奥深い魅力をもった化粧品なのです。この機会に石けん洗顔をはじめてみませんか?
次回は、固形石けんの使い方をくわしくご紹介します!