近頃よく見かけるようになったヘアバーム。なんとなく使いながらも、正直使用用途がよくわかっていなかったりしませんか? そこで今回は、美容師の木村旭宏さんにヘアバームのことや、ヘアバームと混同してしまいがちなヘアオイルとの違いについて教えていただきました。
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ヘアバームとは?
ヘアバームとは、カテゴリとしてはスタイリング剤のヘアワックスにあたります。ひとことで言うと、ヘアバームはスタイリングしながらトリートメント効果もあるヘアワックスといったようなものです。ヘアバームは天然由来のオイルが使われることが多いため、ヘアオイルと混同されがちであり、ヘアオイルとの違いがわからなくなる部分かもしれませんね。
ヘアバームはヘアオイルと同じく油分を多く含むことから、ツヤ感やウェット感を出したり、束縛力もあるので、硬くなりすぎないナチュナルなスタイリングを得意としています。テクスチャーはヘアワックスよりやわらかく、量を調節しやすく扱いが簡単。そのため、ヘアアレンジが苦手な人でもウェット感や毛束が作りやすいところが、ヘアバームのよいところです。
ヘアバームの使い方と選び方
まず、ヘアバームを手にとったら、手と指の間までしっかりと広げてなじませます。そうすることによって手の体温で温まったバームがオイル状になり、つけやすくなるんですよ。
つけやすくなったヘアバームは、髪の内側→外側→前髪の順番でつけましょう。
次に選び方ですが、もともとヘアワックスよりもやわらかいのがヘアバーム。そのなかでも、よりやわらかいテクスチャーのヘアバームを使うと、重さや硬さが出ない分、ナチュラルに仕上がりやすくなります。髪が短め場合は、硬めのヘアワックスでも動きが作りやすいのですが、ボブ以上の髪が長めの場合には、ヘアバームのほうが使いやすいです。
おすすめは「ダイアンボヌール オーガニックヘアワックス」。これは、かなりやわらかく、手ぐしを通しながらスタイリングすることに適したへアバームです。髪が長い人はもちろん、髪が短い人でも、スタイリングが苦手な人でも使いやすいのが特長です。
ヘアオイルとの違いを教えて!
ヘアオイルは、“スタイリング剤”として使いたいか、髪の補修“ヘアケア”として使いたいかで選び方が変わってきます。自分が手にしたヘアオイルがどちらなのかは、パッケージを見れば一目瞭然。髪のケアを目的としているオイルなら、洗い流さないトリートメントもしくはアウトバストリートメントと書かれています。ただし、こちらに該当するからといって、スタイリング剤としての機能をまったく果たさないわけではありません。あくまで、どちらかというとヘアケアに強いオイルである、ということなんです。ヘアバームに似た役割のオイルはこちらではなく、スタイリング剤としての機能が強いヘアオイルが該当します。
スタイリング剤としてのヘアオイルは、重めと軽めに分かれますが、ヘアケア系のオイルは重めが主なので、ヘアケア系のオイルで代用してもよいです。その場合は硬毛の人に向いています。
軽めのオイルは、スタイリング剤オイルとして使いやすく、軟毛や細毛に向いています。「スプリナージュ ジェントルニュアンスオイル」は軽めのオイルで、オイルのべたつきが苦手な人でも使いやすく、髪の広がりやパサつきをキレイにスタイリングしてくれるヘアオイルのためおすすめです。
似ているようで違うヘアバームとヘアオイル。違いがわかることで、自分に必要なものを選択し、これからの買いものにも活かしてとり入れてみてくださいね。
監修:木村旭宏…名古屋市の人気美容室『美容室Hair&Make Liel』オーナー。美容師としてサロンワークを行う中、雑誌等メディアで活躍するヘアメイクアーティスト。http://hair-make-liel.com/
取材・文/高田空人衣