今やおしゃれシューズのひとつになったスニーカーは、コロナ禍をきっかけに、普段着にとり入れる人がぐっと増えた靴! ラクでおしゃれを叶えてくれるスニーカーに魅せられて、もうスニーカーしかはけない、そんな人は、きっとたくさんのスニーカーをお持ちでしょうが、スニーカーはたんすのこやしにしてしまうと、ちょっと大変なことが起きてしまうんです。第12回目の今回は、スニーカーのちょっとコワ~いエピソードも含めつつ、たんすのこやしを作らないスニーカーの選び方をご紹介します。
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たんすのこやしを作らない、スニーカー選びとは
スニーカーに関しては、1年中はくものしか置かない、買わない。これを徹しましょう。なぜなら、スニーカーはしまい込んだら“最後”になりやすいからです。この“最後”とは、“壊れてはけなくなる”ということです。
靴箱に入れておいたスニーカーを久しぶりにはこうと手にとった瞬間、底がぐしゃっと粉々に砕け散った経験はありませんか? スニーカーの靴底材には、ポリウレタンスポンジを使っているものが多いんですが、砕け散るのは、この素材が関係しているんです。
ポリウレタンスポンジは、軽くてはき心地がいいので、ゴム底より快適にはけるため機能性が高い反面、劣化しやすいというデメリットがあります。この劣化は、加水分解といって化学反応のひとつなのですが、空気中の水分が影響するため、どんなにていねいにメンテナンスをしようが、大なり小なり避けられないもの。
できるだけこの靴底材を使ったスニーカーの寿命を延ばす方法は、とにかくはく回数を増やすこと。長くはきたい、たくさん使いこなしたいなら、しまい込まないことが鉄則です。
1年を通して、いわばシューズクローゼットに一軍として君臨しているような出番の多いスニーカーだけ所持するようにしましょう。
スニーカーの適正量って?
「1年中はけるスニーカー」、これを大前提とすると、季節感の出やすい素材や柄はなるべく避けたほうが、たんすのこやしになりにくいです。
スニーカーは色や形でさまざまな印象を与えてくれるので、雰囲気が異なるものでそろえると、“いつも同じ”にはならず、たんすのこやしになりにくいですよ。
洋服と同じで、靴も毎日同じものを続けてはくと傷みやすいので、月曜日にはいたら次は水曜日といったように、1日程度休ませるといいですよ。
具体的な適正量は、ほかの靴との兼ね合いもあるので、上記を参考に自分のライフスタイルに合う数を割り出してみましょう。
スタメンスニーカーの選び方
仮に3足のスニーカーをスタメンスニーカーとしてそろえるなら、[ベーシック]、[トレンド]、[レイン]をキーワードにそろえましょう。
ベーシックとは、色はモノトーンやグレー、ネイビーといった基本色、デザインは極力シンプル、素材はレザーで劣化しにくく、時代に流されない普遍的なものです。
トレンドとは、色やデザイン問わず、最新のトレンドをとり入れた、見た目が“今っぽいもの”です。ちょうど90年代に流行り、昨今リバイバルによって旬を迎えたハイテクスニーカーもひとつの例です。
レインとは、雨の日に使うことを前提としたものです。素材がキャンバス地ではない、完璧な撥水(はっすい)でなくても、多少の水に耐えられるものです。
着こなしの方向性を決める要となるのが靴。異なるキーワードのスニーカーなら、臨機応変に対応してくれるので、似たようなスニーカーばかりあるよりも、絶えず出番がありますよ。
次回は、ジャケット・ブルゾンの選び方をご紹介します。