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泡立てられた石けん

くすみやたるみ、シミ、シワ。30代後半になると、若い頃は気にならなかった肌の悩みが徐々に増えてきます。その悩みを改善するために、導入液や化粧水、美容液、クリーム、パックなど、さまざまなアイテムを使用しているという方も少なくないはず。しかし、過剰なスキンケアこそが、肌を余計に敏感にさせているということをご存じでしょうか。今回は形成外科専門医の西嶌順子先生と暁生先生に、アラフォー世代が見直すべき正しいスキンケアについて伺いました。


クレンジングオイルをやめて肌のバリア機能を回復させる

クレンジングオイルを手に出している

形成外科専門医として、さまざまな肌の悩みに向き合う西嶌夫妻は、「美肌を保つためには肌のバリア機能を高めることが大切」と話します。そのためには肌への負担を極力減らすことが近道となるそうですが、特に気をつけたいのがスキンケアアイテムに含まれる「合成界面活性剤」とのこと。

「本来、肌にはバリア機能が備わっており、肌表面は角質、皮脂膜、美肌菌で守られています。これらが整った状態であれば、洗顔後、何も塗らなくても乾燥してきません。しかし、過剰な洗顔や合成界面活性剤が含まれたスキンケアアイテムを使用し続けることにより、バリア機能が損なわれ、乾燥や肌トラブルを感じやすくなってしまいます。大切なのは肌本来に備わっている保湿機能とバリア機能を守ることです」(順子先生)

「合成界面活性剤は、クレンジング、洗顔料、化粧水、クリームなど、ほとんどの化粧品に含まれています。洗浄や浸透、乳化などの作用がある一方、肌のバリア機能を壊してしまう要注意成分でもあるんです」(暁生先生)

特にクレンジングオイルには、合成界面活性剤が多く含まれているため、肌を健やかな状態に保ってくれる皮脂膜や美肌菌も、汚れと一緒に洗い流してしまうそうです。合成界面活性剤が化粧を落とす仕組みは、油汚れの食器を洗う時に台所用洗剤を使うとよく落ちるのと同じです。

しかし、これまで使っていたスキンケアアイテムを急に「全部やめる」というのは、勇気がいるもの。暁生先生は「まずはひとつ、やめられそうなものを見つけてみては」とアドバイスしてくれました。

「例えば、クレンジングをやめて石けんのみで洗顔するなど、『やめられそう』と思うものから始めてみるのがいいと思います。少しずつ肌への負担を減らし、最終的には何もつけなくても健康的な肌を維持できるようになるといいですね」(暁生先生)

クレンジング、化粧水、美容液、乳液、ワセリンなど、スキンケアアイテムの使用を少しずつ減らしていくことが素肌美人への近道。化粧水やクリームなどと比べて、合成界面活性剤が多く含まれているクレンジングをやめるだけでも、バリア機能の回復が期待できるそうです。

「純石けんを使って、34度以下のぬるま湯で洗う」が理想の洗顔方法

石けんとタオル

肌表面の角質層は約0.02mmと非常に薄く、デリケートな構造。摩擦などで簡単に傷ついたり剥がれたりしてしまいます。角質層にダメージを与えずに洗顔をするためには「純石けんをたっぷり泡立てて、34度以下のぬるま湯で洗う」のがポイントだそうです。

「酸化した皮脂汚れやメイク成分は32~33度の温度で溶け始めます。34度以下のぬるま湯なら、表面の汚れとともに皮脂汚れも落とすことができます。石けんは無添加の『純石けん』を選ぶのがオススメ。泡立てネットなどを使ってたっぷり泡立てて、指でこすらないよう、やさしく洗いましょう。水気を拭き取るときも、こすらずにそっとタオルを押し当てるようにしてください」(順子先生)

美肌を意識するなら、ウォータープルーフなどの落としにくいメイク用品は控え、石けんとぬるま湯でオフできるメイクに変えるのがよさそうです。また、石けんを使っての洗顔は「一日に一回」が基本。洗いすぎは皮脂や美肌菌を減らしてしまうため、夜に石けんで洗顔したら、朝は水かぬるま湯のみで洗うといいそうです。

化粧水の潤いは一時的。洗顔後は皮脂膜を補うだけでO K

ワセリンを指にとったところ

洗顔後の化粧水による保湿は一時的なもので、肌のバリア機能が壊れている人の場合は、化粧水が蒸発する時に周りの水分も一緒に乾燥させてしまうため注意が必要と話す暁生先生。

「しっとりとした仕上がりに感じるのは、何かしら肌によくない化学的な成分が入っている可能性が高いです。化粧水の多くにアルコールや合成界面活性剤が使われ、角質を壊して保湿成分を浸透させています。これを続けているとバリア機能が壊れ、どんどん乾燥が進んでしまいます」(暁生先生)

肌のバリア機能が低下すれば、水分の蒸散量も高くなります。大切なのは「たっぷり保湿する」ことではなく、「肌のバリア機能を損なわないでいる」こと。洗顔後はワセリンやセラミド入りの乳液やクリームなどで皮脂膜の働きを補う程度が望ましいそうです。

美肌を目指してあれこれ付けていたスキンケアが、実際には「肌への負担」になっているということを指摘してくれた西嶌夫婦のお話。「化粧水はつけなくてもよい」というアドバイスは、「自分に合ったケア用品を探さなきゃ」というプレッシャーからも解放させてくれました。また、お二人のスキンケアも「乾燥する時期にのみ、洗顔後にワセリンを軽く塗るだけ」というシンプルなもの。それでいて美肌を保っているからこそ、その言葉には説得力を感じました。

次回は、これからの季節に気になる「UV対策」について伺います。肌にやさしい紫外線ケアや、美肌菌を育むためのスペシャルケアを紹介します!

監修

西嶌順子(にしじま じゅんこ)

西嶌順子先生お顔写真 書影

形成外科専門医。「恵比寿形成外科・美容クリニック」院長。シミやたるみなどの美容の悩みから美容婦人科系の悩みまで幅広く対応。女性医師として、また2児の母としての経験から、患者の気持ちに寄り添った治療を行う。著書に『「無駄なケアをやめる」から始める 美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)などがある。

西嶌暁生(にしじま あきお)

西嶌暁生先生お顔写真 書影

医学博士、形成外科専門医。筑波大学附属病院形成外科で、創傷治癒、外傷、再建、美容外科及び美容皮膚科を専門とする臨床医として従事。2019年、「恵比寿形成外科・美容クリニック」の副院長に就任。翌2020 年、株式会社ZAIを設立。著書に『だから夫は35歳で嫌われる~メンズスキンケアのススメ~』(光文社)などがある。

取材・文/佐藤有香

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