見知らぬ土地へ引っ越したばかりのときや、新しい美容室を開拓したいとき、自分に合う美容師さんに出会いたいですよね。そこで今回は、美容師の日熊太志さんに、同業者目線から見た“じょうずな美容師”を見つけるコツを教えていただきました。
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イメージ画像は“ココ”をチェック
美容室のHPやSNSなど、いろいろなところで閲覧することができるイメージ画像。
店内だったり、スタッフだったり、ヘアスタイル以外の画像を見るなかで、最もチェックしておきたいのは“実際のお客さまのヘアスタイル画像”です。
モデルを起用した、いわば広告用の画像は、一見オシャレと感じるものの、実際の仕事がわかりづらいのがデメリット。そのため、お客さま側の立場にしてみたら、広告用の画像を参考にしてしまうと美容師選びにおいて失敗しやすいのです。
加えて、技術がすぐれた美容師というのは、正面からのスタイルだけではなく、横とうしろの写真を多く載せる傾向がありますので、こういう写真が多く載せられていると、“うまい美容師”の可能性が高くなります。
さらにもう一点。美容師というのは、じつはすべてをオールマイティにこなせる人というのが稀で、ベテランであればあるほど、得意不得意な技術の差が大きかったりします。
そのため、実際のお客様のヘアスタイル画像、広告用の画像、どちらも得意な技術をフル活用しています。
例えば“手ぐしだけで乾かして作るナチュラルヘアスタイル”、“女の子らしいポップでキュートなガーリー系パーマヘア”、“ブリーチなしでここまでできる外国人風カラー”など…。
これらの得意なジャンルがなにかを判断基準にすることで“自分の好きなヘアスタイルを作ってくれる、うまい美容師”というのがしぼれます。
口コミは“ココ”をチェック
“サクラ行為”も少なからず存在するため、100%真実とは限りませんが、大体の評判を知ることができる口コミも判断材料には欠かせません。
最も参考にできるのは、ご近所さんや友人といった生の声である近いコミュニティの声です。あふれるネット上の口コミでどれを参考にしたらよいかというと“少し長めの感想”と“評価の低い感想”です。
少し長めの感想については、定型文ではなく、感想を長文で書いているお客さまは、確実にお店ならびに美容師のファンです。そういった人の感想は、真の魅力を知る手段となります。
評価の低い感想について。これは“接客と技術に関する内容”もしくは“特徴がわかるキーワードが含まれた内容”どちらかに該当する感想をチェックしてください。
例えば、「もう少し相談して決めたかった」という感想の場合は、カウンセリングをしっかり行ったうえで施術をしたい人には向いていないお店(美容師)と判断できます。
「かなり待たされた」という感想の場合は、技術や接客にムラが起きやすいと判断できるため、ていねいな施術をしてほしい人には向いていないお店(美容師)と判断できます。
「思ったより、短いor長い」という感想の場合は、自分の希望と反対のショートorロングが得意な美容師と判断できるため、あまり切りたくないorしっかり切ってほしい人には向いていないお店(美容師)と判断できます。
これらに加えて、ネガティブな感想に対するリプライを参考にすると、お店の信頼度や美容師の人となりというのも見ることができます。
最後に、うまい美容師というのは決してランクの高い美容師でもなければ、料金が高い美容師でもありません。どちらもただ“ベテラン”ということだったり、施術を受けたお客さまが、その金額を支払う以上の価値があると判断した結果だけに過ぎません。
この仕事をしていると、年齢年数関係なく、常に学び続けている人が、技術・接客どちらもすぐれていると実感します。
ぜひ自分にとって、ベストな美容師を見つける参考にしてください。
取材・文/高田空人衣