髪のトラブルが気になるとき、多くの人は髪にトリートメントなどなにかをつけることを熱心にとり組みがちです。今回ご紹介するのは、何をつけるよりもまずはブラッシング!ということで、頭皮から髪のトラブル改善へと導くブラッシングのしかたを美容師の日熊大志さんに教えていただきました。
Contents 目次
髪のブラッシングから見直そう
髪は“頭皮”から生えているため、髪の根っこの部分である頭皮からムラなくブラッシングで刺激を適度に与えながら整えることで、髪の根本的なトラブル改善につながります。肌と同じで、季節の変わり目は頭皮も髪も疲れが出やすいとき。疲れると、当然トラブルが起きやすくなるわけです。
やり方はとても簡単なので、一度覚えてしまえばずっと役立つテクニックです。
ブラッシングにおすすめブラシ
ブラッシングをするときには、パドルブラシといって船を漕ぐパドルのような形をしているブラシをおすすめします。このブラシのよいところは、面が広いということです。また、先端だけを使えば、毛先だけをとく細かい作業もしやすいですし、全体を使えば、一気に毛髪をとくことができます。
ステップ〈1〉 毛髪のからみをとる
まずは毛先のみ、ていねいに細かくブラッシングして毛髪のからみをとっていきます。このとき、髪の流れはオールバックスタイルがおすすめです。そうすることで、毛髪がからみにくくなるため、ブラッシングしやすくなります。
ステップ〈2〉 髪の中間~毛先をブラシスルー
毛先のみのブラッシングを終えたら、次は髪の中間から毛先にかけて、ブラシスルーをします。
ブラシスルーとは、髪の中間から毛先にかけて、とかしぬくことです。途中で止めてしまうと、毛髪がからまりトラブルの原因となります。
ステップ〈3〉 根もとのブラッシングは前からうしろへ
最初にお話した、オールバックを目指すように、地肌から毛先にかけてブラシスルーをします。
目安として、ブラシの挿入角度は45度です。そこから、地肌をすくうようにブラシを回転させて、毛先までブラシスルーをします。
ポイントは、ブラシの面全体を使うこと。これにより、地肌をしっかりとブラッシングできるのです。
地肌をしっかりとブラッシングできると、マッサージ効果で地肌の血行を促すだけでなく、地肌の皮脂を毛髪に自然となじませることで、髪の毛にツヤが生まれます。
襟足は、毛束をつかんで下から上へ
襟足のブラッシングは、毛髪を1束にしてポニーテールを作るようにつかんでから、生え際に沿って下から上へとかしぬきます。
上から下へととかしてしまうと、地肌がとかしにくいです。そのため、首すじの生え際に沿って、下から上へ、左→中央→右と順番にとかしぬくとよいです。
最後にもう一度オールバックにして毛髪を整えてから、好みの分け目にして整えます。
正しいブラッシングは、ムダな抜け毛を防ぐことにもつながりますし、地肌からブラシで整えることで、毛根が活性化しますから、毛髪が鍛えられて丈夫にもなります。いいことばかりなので、ぜひ続けてみてくださいね。
取材・文/高田空人衣