ネット上だけでもさまざまな情報が飛び交うなか、なにを参考にすればいいのか悩ましくなるときってありますよね。とくに美容は、参考にしてすぐに結果が出るものではないからこそ、結果が出る前にあきらめてしまったり、いろいろと同時に手を出してしまうこともありがち。そこで今回は、日常生活のなかでちょっとしたことを変えるだけで効果が実感できる、プロの習慣について美容師の日熊大志さんに教えてもらいました。
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シャンプーは2回!
髪も顔も、極力洗わないことや、シャンプーを使わず水で髪を洗うのが正解という美容情報が昨今目立ってきていますが、美容師として洗髪は非常に大事と捉えています。なぜなら人間は、髪についた汚れを自らの力で落とす機能はないからです。
汗やホコリもそうですし、最近は大気汚染により空気中にもさまざまな汚れがありますから、こういった汚れというのは、1日中家にいても毛髪に付着してしまいます。ですので、シャンプーは必須。とくに習慣にしてもらいたいのはシャンプーで2回洗いすること。
1度目のシャンプーで、毛髪の汚れをざっくりと落としたら、2度目のシャンプーでは地肌を中心に洗髪することで、毛髪をしっかりとクリーニングできます。
カラーやパーマをするなら、必ずサロントリートメントを!
美容室でカラーやパーマをするとき、トリートメントにお金を使うのはもったいないという理由で断っていませんか?
カラーやパーマとちがって、目に見えてはっきりとちがいがわからないものにお金をかけたくないという人は実際に多くいらっしゃいますが、カラーやパーマをする人であればあるほど、仕上がりやヘアカラーの持ちなどに大きな差があることは、プロの目から見たら一目瞭然なんです。
自宅で行うトリートメントも、もちろん習慣にしておきたいものではありますが、美容室でのトリートメントはセルフケアとはひと味ちがいます。
美容室に行くたびに、トリートメントすることを習慣にしておくと、年齢を重ねれば重ねるほど成果が実感できますよ。
美容室でのリクエスト、これは避けて
美容室でヘアスタイルをリクエストするとき「軽くしたい」って言いがちですよね。
「軽くしたい」リクエスト自体は、全然問題ないことですが“軽くする”とき美容師が“何をするか”によって、じつは美髪になるか、どうしようもないダメージ髪になるかを大きく左右するんです。
軽くするときは、刃物を使用するわけですが、刃物を安易に使うとなんでも危険なことはなんとなくイメージがつきますよね。
髪の毛を軽くする際、安易に使いがちなのが、みなさんも見たことがある“セニシングシザー”というギザギザしたハサミ。
じつはこれ、細かい加減がむずかしく、ロングヘアであればあるほど、毛髪にダメージやトラブルが起きやすくなるんです。“削ぐ”ことで、毛先が細くなり、まとまりやすくなる反面、削がれて先細りした毛髪は、ダメージを受けやすくなります。
技術力がない美容師が安易に行うと、カットしただけのはずが、髪が傷んだ、セットがむずかしいなどのトラブルに見舞われるのです。
そこで、日頃髪を軽くしたいときには、美容室で「梳きバサミを使わずに梳いてほしい」とリクエストするようにしてください。ただし、梳きバサミを使わずに梳く技術力がある美容師は、上位30%程度しかいないのも現状です。
お任せする美容師を常に妥協せず、技術力の高い人を追い求めるということも、日常習慣にしておくことをおすすめします。
いつものお風呂での洗髪、いつもの美容室でのオーダーを変えるだけ。ぜひお試しくださいね。
取材・文/高田空人衣