これまで1万人以上を美ボディに導いてきた、“ダイエット王子”こと小山圭介さんが、ダイエットのお悩みや疑問に答えます! 今回は「最近なんだかやせづらい」とお悩みのあなたに、簡単にできる代謝アップの方法です。
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今回のお悩み
30代に入ってから、太りやすくなりました。
食事の量は、20代の頃と変わっていないのですが…。
もしかして、代謝が落ちてきているせいでしょうか?
簡単にできる代謝アップ法を教えてください!
基礎代謝を高めることがダイエット成功の近道
こんにちは。ダイエットトレーナーの小山圭介です。
今回のご相談のように、10代や20代のころは食べても太らなかったのに、30代から体に脂肪がつきやすくなったというお悩みをよく聞きます。
その原因に、加齢や運動不足によるエネルギー代謝の低下が関わっているかもしれません。
人間は、主に次の3つによってエネルギーを消費します。
【1】基礎代謝
呼吸、血液の循環、消化、吸収など、生命を維持するために最低限必要なエネルギー。寝ているときなど安静時にも消費されます。
【2】身体活動(生活活動)
生活での動作、スポーツなど運動をすることで消費されるエネルギー。運動量を増やすと、このエネルギー消費量が増えます。
【3】食事誘発性熱産生
食事後、安静にしていてもエネルギー消費量が増えること。食べたものの栄養素が体内で分解され、体熱になります。食事のあとに体が温かくなるのは、この働きによるものです。
これら3つの1日のエネルギー消費の割合は、基礎代謝が6~7割、身体活動が2~3割、食事誘発性熱産生が1割程度だといわれています。
ダイエット法の多くが、筋トレ、ランニング、エクササイズなど【2】の身体活動を増やす方法なのではないでしょうか。
やせるためには、運動をすることももちろん大切なのですが、【1】の基礎代謝は、1日の消費エネルギーの多くを占めていますので、ここに着目して代謝を上げることで、効率よくダイエットできます。
ゴロ寝でできる「内臓マッサージ」をやってみよう
では、体の中で、どこが最も基礎代謝のエネルギー消費量が多いと思いますか?
多くの人が、筋肉をイメージするのではないでしょうか。
答えは、「肝臓」です。
基礎代謝のエネルギー消費量の比率は、肝臓27%、脳19%、筋肉(骨格筋)18%、腎臓10%、心臓7%、その他19%といわれています。
肝臓をはじめ、体のさまざまな臓器がエネルギーを使っているのです。
だから、運動をがんばったり食事の栄養バランスに気をつけたりしても、内臓が疲れていてきちんと働いてくれなければ、ダイエット効果が出にくくなります。
内臓は筋肉(不随意筋)の働きで動きますが、こりかたまると動きが鈍くなり機能が低下してしまいます。
その場で、お腹をさわってみてください。かたく感じるところはありませんか? かたいと感じたら、あなたの内臓は疲れているのかもしれません。
内臓の働きをよくして、基礎代謝を高めましょう。
次の「内臓マッサージ」でお腹をほぐすと、内臓が元気になります。
<1>フェイスタオルの長い辺を8等分に折り、端からくるくると巻いて丸める。
<2>うつぶせに寝て、<1>をお腹に当て、そのまま4~5分キープする。
おへそ、おへその上、下、左、右に、少しずつポジションを変え、まんべんなく内臓を刺激して。
この内臓マッサージは、寝た状態でテレビをみながらでも行えるので簡単です。
おすすめのタイミングは、起床後や就寝前。起床後に行えば内臓の働きが1日元気になり、就寝前に行えば、その日の内臓の疲れをほぐす効果が期待できます。
そして、内臓の働きをよくするには、食べ過ぎない、心身のストレスをケアする、睡眠をしっかりとるなどの生活習慣もポイントになります。
ダイエットは1つの方法だけ行うのではなく、複数の方法を組み合わせると効果が出やすいです。
今回紹介した内臓マッサージをダイエットに取り入れて、代謝アップをめざしましょう!
取材・文/掛川ゆり