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バレエダンサー 上野水香さんに訊く! 美ボディをつくる“5つの秘訣” 【インタビュー連載】<美容編>
体を極限まで駆使し、超人的なパフォーマンスでつねに私たちに感動を与えてくれるアスリートやダンサーたち。日々のたゆまぬ努力に裏打ちされた、美ボディをつくる秘訣とは?
日本人離れした長い手脚と等身バランス、バレリーナ特有のしなやかで美しい筋肉…だれもがうらやむスタイルをもつ、東京バレエ団プリンシパルの上野水香さん。スタイルのよさもさることながら、透き通るような白さとツヤ・ハリのある美肌の持ち主でもあります。そんな上野さんに、今回は美肌づくりのポイントを伺います。
Contents 目次
バレエを踊っているときとオフのときでは
肌の調子が異なります
――上野さんと言えば、美しいスタイルはもちろん、だれもがうらやむ美肌の持ち主でもあります。普段、どのようなケアをされているのでしょうか?
じつは私、スキンケアはなるべくしないようにしているんです。化粧水、乳液、クリーム…と、手順があるものではなく、オールインワンを使っています。しかも、価格帯が低めのコスメブランドのものを(笑)。
あとは、週1~2回程度、お風呂上がりにシートマスクを使うくらいですね。韓国ブランド「エチュードハウス」のマスクは価格がお手ごろで、しっかり保湿をしてくれるので気に入ってリピートしています。パッケージもかわいいですし、ストロベリーとかコラーゲンとか、種類も豊富で楽しく、香りもいいんですよ。
ほかには、<食生活編>でご紹介したリファでマッサージするくらいで。
スキンケアにおいては、本当にほとんど特別なことをしないので、参考にならなくてすみません。
――むしろ特別なケアをせずに、その美肌を保っているのがスゴイです! きっと何かほかにあるはず…スキンケア以外で思い当たることはありますか?
そうですね。う~ん…やはり、バレエをしっかり踊ることでしょうか。踊ると代謝がよくなるからか、お肌の調子もいいことが多い気がしますね。
逆に、オフで踊る時間が少ないときは、お肌の調子もあまりよくないです。
私にとっては、踊ることが肌の調子をあげることにつながっているのではないかと思います。
――ちなみに、1日何時間くらい踊られるんですか?
今週(8月中旬取材時)は、クラスレッスンをして、少し自習して、今週末の清里で行われる公演の準備をして…というくらいなので、朝から夕方まで休憩を適度に挟みつつ、という感じですね。
先週まではずっと毎週末に舞台があったので、クラスレッスンが1時間半と、作品の稽古、ウォーミングアップ…待ち時間が多いので正確にはわからないのですが、結局、1日中踊っていた感じですね(笑)。
それこそ、1日に2回公演がある日は、朝から晩まで劇場にいて、本番以外にウォーミングアップなどもしているので、本当に1日中踊っています。
半身浴、アロマオイル、スパ…
自分が心地いいと感じるものでリラックスを
――スキンケア以外で、睡眠や入浴などでも工夫されていることはありますか?
お風呂が好きで、半身浴は毎日1時間くらいしますね。出た後は、アロマオイルでマッサージを。脚をもんだり、リンパを流したりしています。
アロマオイルが大好きで、なかでもラベンダーがとくに好きですね。最近気に入っているのは、「デ・マミエール(de Mamiel)」というイギリスのブランド。ラベンダーとユーカリが入っているブレンドオイルなのですが、すごくリラックス&リフレッシュできるので愛用しています。
国内外のツアー公演に行くときに、飛行機で移動することも多く、仮眠をとりたいときにマスクに1滴つけておくと、よく眠れます。疲れやストレスなどによる軽めの頭痛にも効くので、1日の終わりやストレスを強く感じたときなどに、このデ・マミエールを嗅いで深呼吸すると、心も体も落ちつくんですよ。
また、気をつけていることとは違うのですが、スパが好きでよく行きます。公演で海外に行く機会も多いのですが、できる限りその国のスパに行くようにしています。
この間もミラノで公演があり、1日空いていたので、スパに行って、トリートメントを受けて、ジャグジーに入って、サウナに入って…3時間くらいいました(笑)。
――3時間も! かなりリフレッシュできそうですね。ちなみに、いちばんよかったスパはどこですか?
いちばんよかったスパ…難しいですね。どこもそれぞれよさがあって、かなり迷います(笑)。
もっとも印象に残っているという意味では、モナコで行ったスパかな。オテル・ド・パリと提携している「テルムマラン・モンテカルロ・モナコ(Thermes Marins Monte-Carlo Monaco)」というものすごく大きなスパ施設で、とにかく素晴らしかったです。
大きな海水プールやサウナ、地中海を一望できるジャグジーなど設備が充実しているほか、タラソテラピーをはじめとしたさまざまなトリートメントも受けられるんです。
衝撃だったのは、マイナス何度の冷凍室に1分間入る「クライドセラピー」というもので、中に入ると、ものすごく寒くて、「凍ってしまう!」って思ったんですけど、とりあえず生きて出られました(笑)。一瞬、ものすごく冷たいんですけど、そのあと血が全身の血管の中をぶわ~っとめぐるんですよ。血流がよくなるのを実感でき、これは確かにいいなって思いました。
“少しでもいい踊りにつながるように”と思うことが
自分磨きのモチベーションに
――上野さんのように、エクササイズやマッサージ、スキンケアなど、“日々メンテナンスする”という意識を持つことは、オフィスワークなどを生業にしている人とってはなかなか難しいことだと思うのですが、何が原動力になっているのでしょうか。
バレエを踊っていると、つねに「少しでもいい踊りにつながるように」と、毎日体のコンディションを整えようと考えているので、それが自ずと美容にいいことにつながっているのだと思います。そうですね…うん、改めて振り返ってみても、全部につながっていますね。もちろん、これが“仕事”というのもあるんですけれども。
“いい踊りにつながる”と思うだけで、何ごとにおいてもモチベーションが上がりますし、精神的にも安定する気がします。
とくにバレエは、来る日も来る日も鏡の前で踊らなければならないので、「少し太ってきたかも…」と思うだけでストレスを感じてしまうもの。できる限り、自分なりにキレイにしておきたいという気持ちは強いかもしれませんね。
美ボディの秘訣<美容編>
- スキンケアはシンプルに
- 踊り続けると代謝が上がり、お肌の調子もアップ
- ラベンダーのアロマオイルでリラックス
- スパに行ってリフレッシュ
- つねに「少しでもいい踊りにつながるように」と考える
上野水香(うえの・みずか) profile
5歳よりバレエを始める。1989年埼玉全国舞踊コンクール、ジュニアの部第1位。93年、15歳でローザンヌ国際バレエコンクールにてスカラシップ賞を受賞した後、モナコのプリンセス・グレース・クラシック・ダンス・アカデミーに2年間留学。主席で卒業後、帰国し、古典全幕作品やローラン・プティ作品に数々主演。2004年、東京バレエ団に入団。『ドン・キホーテ』キトリ、『白鳥の湖』オデット/オディール、『眠れる森の美女』オーロラ姫、『ラ・バヤデール』ニキヤ、『ジゼル』ジゼルなど、数々の作品で主演。故モーリス・ベジャールの名作『ボレロ』では、日本人女性でただひとり“メロディ”を踊ることを許されたダンサーとしても知られる。著書に『上野水香―バレリーナ・スピリット』『MIZUKA バレリーナ上野水香のすべて』(ともに新書館)などがある。
撮影/松橋晶子 取材・撮影協力/チャイコフスキー記念東京バレエ団 取材・文/FYTTE編集部