ハリウッドセレブや健康志向のニューヨーカーの間でブームの「骨だしスープ」。アミノ酸やコラーゲンを豊富に含み、その栄養価の高さから“飲む美容液”ともいわれるほど。そこで今回は骨だしスープを実践している内科医・桑島靖子先生の著書『魔法の骨だしスープで顔のしわ・たるみは消せる』(PHP研究所)から、骨だしスープのメリットと作り方をダイジェストでお伝えします!
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骨だしスープって、どんなもの?
骨だしスープは、アメリカでは「ボーンブロススープ」と呼ばれ、医師のサラ・ゴットフリード博士が火つけ役として知られています。そして、その人気の秘密は栄養価の高さ。内科医の桑島先生も効果を体感し、医院での食事指導にとり入れているそうです。
年齢とともに腸の機能が衰えると、栄養をつけようとボリュームのある肉を食べても、
胃がもたれるだけで、十分に消化吸収されていないということもよくある話。
「肉に含まれるたんぱく質は消化活動によって、アミノ酸という分子に分解されることで、初めて栄養として吸収されます。年齢とともに腸が若いころのように働けなくなり、せっかくの栄養も吸収されにくくなるのです」(桑島先生)
それを解決するのが骨だしスープです。
魚や肉を骨つきのままじっくり煮込むと、たんぱく質はアミノ酸レベルに分解されてスープのなかに溶け出します。これならラクに栄養を吸収できるというわけです。
骨だしスープは「とりわけ40、50代以上の女性に高い効果が期待できる」と桑島先生。腸と肌には深いつながりがあり、腸粘膜を元気にして栄養をしっかり吸収するとお肌にもよい成分が届けられます。
骨から出る栄養に注目
注目したいのは、肉を食べるだけではとれない「骨から出る」成分。
「骨や軟骨は通常、かたくて食べることができません。しかしスープとして煮出せば、骨や軟骨に含まれる栄養素を溶け出させることができます。古来、この調理法は世界各国で行われてきました。すね肉を煮出すロシアのボルシチ、韓国の参鶏湯(サムゲタン)や牛テールスープ、日本では煮干しのだし汁や、魚のあら汁などもそうです」
骨だしスープに含まれるぜい沢な成分は、なんといっても腸粘膜を元気にするアミノ酸です。
「骨から抽出される栄養分の代表格がアミノ酸の一種グルタミン。腸粘膜を補修して消化能力を高め、肌をはじめ、体の組織の新陳代謝を促します。またグリシンも腸にやさしいアミノ酸です。腸粘膜の炎症を鎮静化し、肝臓の解毒能力を上げ、腸からもれ出た毒素の処理をバックアップ。睡眠の質を上げる効果もあります」
そして関節や軟骨の成分であるグルコサミン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸も豊富。またカルシウム、マグネシウム、リンなど、体の機能を調節するミネラルも多く含まれます。
栄養分をスムーズに吸収できる骨だしスープ。桑島先生は「数週間続けると、肌のハリがよみがえってきたと感じられるはず」と話します。
骨の栄養を丸ごといただくことができる骨だしスープ。次は基本の作り方をお伝えします!