若いころと食事の内容は変わっていないはずなのに太ってしまった、やせにくくなったとお嘆きのみなさん。年齢を重ねれば太るものだと思い、ダイエットをあきらめていませんか? 女性は年をとると本当に太ってしまうのでしょうか。ダイエットカウンセラーの伊達友美先生に教えていただきました。
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年をとると太るは「ウソ」
年をとると太る!
ほとんどの人は、そう信じて疑わないようです。
もしそれが本当なら、中年以上の人はみーんな太っているはずですが、実際はどうでしょう。周りを見てみると、40代以上でもスリムな体型の人はたくさんいるはずです。
年齢とともに筋肉量が減って基礎代謝は落ちるし、脂肪がつく体の部位が若いころと異なってくるのは確かです。ただ、だからといって、全員が太るわけではないことはわかりますよね。
若いころは食べるのを少し控えただけで体重が減ったのに、今はちっとも減らない…。20代のころと食べる量は変わらないのに体脂肪は増える一方…。
私のところに相談に来る30代、40代の人は、こんなふうに、みんな同じようなことを言います。
しかし、「ほぅら、やっぱり年をとると太るんじゃない」と思うのは間違いです。
年齢を重ねるとともに変化する自分に気づくこと
そもそも、「若い頃ころよりやせにくくなった」、「太りやすくなった」と嘆く大人たちは、10代のころの自分と30歳を過ぎた自分を同じだと考えています。その考え方が問題なのです。
人は年齢とともに変わっていくのが当たり前。10代の女の子と40代の熟女が同じであるわけがありません。
体型、ファッション、雰囲気、好み、考え方…。人は、年齢とともにいろいろなことが変わっていくのが普通です。そんな自分を常に意識していないと、外見的にも内面的にも時代に取り残されることになるでしょう。
いつまでも10代のつもりで、40代の人がギャルファッションをしていたら、周りの人は「あの人、ちょっと違和感あるよね」と思うでしょう。
中年太りもそれと同じ。変わっていく自分に気づかずに置いていかれた結果、年齢とともに太ってしまうというわけです。
だいたい、「食べる量は若いころと変わらないのに太る」と言いますが、若いころと同じだけ食べるのが問題。年を重ねるにつれて食の好みは変化し、食べられる量も減ってくる。そのことに気づかず、30代、40代になっても、10代、20代のころと同じだけ食べるなんて…。無謀としか言いようがありません。
人はだんだんと変わっていくことを常に意識し、変化する自分から目を離さないこと。これがいちばん大事です。
年とともに変わっていく自分をちゃんと見つめていれば、“今の自分”に何が必要か、何が必要でないかが見えてくる。そうやってうまく食べるものを選べば、太ることはないはずなのです。
ダイエットの成功率が上がるメリットも
もちろん、ダイエットだってうまくいくはず。年をとる最大のメリットは経験が豊かになること、そして、自分とのつき合いが長くなるぶん、自分という人間が理解できて、何かあったときの対処法もわかるようになることです。
若いころは、自分に合った方法がわからず、いろいろなダイエット法に片っ端から手を出しがちでしょう? でも、大人になってくると、経験から「この方法は私には向かない」とか「これなら合っている」というようなことがわかってきます。
自分の変化をちゃんと理解していれば、「朝バナナダイエットもいいけど、朝にバナナを食べると冷えるから〝昼バナナ〟にしておこうかな」などと、自分に合わせてアレンジもできるでしょう。
結果、ダイエットにムダな時間やお金を使わなくてすむようになる。その意味では、「年をとるとダイエットの成功率が上がる」と言えるかも!
それでも信じられない?
では、私を見てください。私は、20代より40代になった今のほうがやせていますし、太りにくくなりましたよ。
「年齢とともに太る」がすべての人に当てはまるわけではないことを、身をもって証明しているのです(笑)。