これまで1万人以上を美ボディに導いてきた、"ダイエット王子"こと小山圭介先生が、ダイエットのお悩みや疑問に答えます。
「残業」と「ダイエット」。一見、関係なさそうな2つですが、残業時間が長い人ほど、太りやすくなってしまうのだそう。その理由について、小山先生に教えていただきました。
Contents 目次
今回のお悩み
仕事が忙しくて帰宅が夜遅いため、ダイエットのために時間を割くことができません。
どうすればいいのでしょうか?
「残業」が多いと太りやすくなる4つの理由
こんにちは。ダイエットトレーナーの小山圭介です。
僕はダイエットのカウンセリングを行うとき、「残業をどれぐらいしていますか?」と質問することがあります。
なぜかというと、残業時間が長く、自分の時間が少ない人ほど、ダイエットや健康のための行動に時間を使えなくなるからです。
残業が多いと太りやすくなってしまう主な理由は、次の4つです。
【1】脂肪分や糖分の多い夕食になりやすい
帰宅時間が遅くなると、外食やコンビニ弁当、惣菜などに頼りやすくなります。これらのメニューは、脂っこくて糖分が多いものが多く、毎日食べ続けていればエネルギーが余り、体に脂肪がつきやすくなるのです。残業で疲れていれば、栄養バランスのよい夕食を作る時間や心の余裕もなくなってしまいますよね。
【2】運動不足になって、代謝が落ちる
夜遅く帰ったら、ごはんを食べてすぐ寝たくなるのではないでしょうか。仕事で心と体の疲労が過度にたまっているので、運動する気力が出ないと思います。しかし、加齢とともに筋力は低下するので、短時間でも運動する習慣がないと、エネルギーの消費量がダウンします。
【3】ストレスをためこみやすくなる
仕事をしている時間が長い分、緊張モードの時間が長くなります。ストレスを家に持ち帰りやすくなり、リフレッシュのための行動(趣味など好きなことをする、ゆったり入浴するなど)ができなくなります。
【4】睡眠時間が短くなり、食欲が増す
残業時間が多いほど、睡眠が短くなりやすいです。家に帰ってすぐ寝たくても、頭の中に仕事のことが浮かんで寝つきが悪くなってしまうことも。睡眠不足だと、食欲を増進させるホルモンが出やすいといわれます。
「ダイエット上手」は「休息上手」
残業が多い人にカウンセリングすると、「自分でやったほうが早いんです」「部下に説明するのがめんどう。自分で直したほうがラクなんです」という声をよく聞きます。
責任感が強くて、自分ではなくてもできること、他の人に任せられることを自分でやってしまうんですね。
でも、このままずっと誰かに仕事を振ることができなかったら、自分の時間がどんどん減ってしまいます。ダイエットや健康のために行動する時間をつくれません。(部下に仕事を振る力も身につきませんね)
自分ではなくてもできることは、勇気を持って人に任せたほうが、健康のためにもいいのです。
「私、仕事が好きだから大丈夫です」と言う人もいます。
しかし、好きなことをしていても、ずっと気を張っていれば交感神経優位の緊張モードに傾きます。
自律神経は、交感神経(緊張モード)と副交感神経(リラックスモード)があり、綱引きをするようにバランスをとり合って、体の機能(呼吸、血圧、血行、免疫力など)を調節しています。緊張モードでいる時間が長いとストレスをためこみ、体調を崩してしまうこともあるのです。
また、副交感神経を優位にする手軽な方法は食事なので、ストレスが多い人ほどドカ食いしやすくなります。だから、仕事が忙しくても、ダイエットや体調管理のために休息の時間をきちんと確保したほうがいいのです。