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「ぽっこりお腹を解消する“おうちゆるトレ”」理学療法士が太らない食品選択についてレクチャー![FYTTEオンラインクラスレポート]
FYTTEの会員制コミュニティ「Fan!Fun!FYTTE」で、アスレティックトレーナーで理学療法士の伊藤彰浩さんによる第2回目のオンラインレッスンを開催! 今回は、「ぽっこりお腹・ずんどうスタイルを解消! おうちでゆるトレ」というタイトルで、“くびれを作る”をテーマに、前半はエクササイズ、後半は食事習慣についてレクチャーを受けました。前回掲載した前半のレポートに続き、今回は後半の内容をレポートします。お正月太り解消法に役立ててもらえたらうれしいです。
Contents 目次
太らない体を作るには、食品選択の知識を持つことが大切
伊藤さんは「太らない体を作るのに大切なのは『何を食べるか』という選択。食品選択をしっかりできる知識を身につけることが重要」と考えているそうです。そんな伊藤さんが準備してくれたのは「食品カテゴリーマップ」。食品が7つのカテゴリーに分類されています。今回は講座の時間が短いため、ダイエットに関係が深いカテゴリー1~3についてレクチャーを受けました。
この食品カテゴリーマップを見ると、カテゴリー1(主食)は炭水化物、カテゴリー2(主菜)はたんぱく質や脂質が多い食品、カテゴリー3(副菜)は食物繊維やビタミン、ミネラルが多い食品になっています。
伊藤さんはまず「最近は糖質カットなど、“炭水化物はダイエットの敵”のような風潮になっているのが気になります」と強調。「カテゴリー1は『主食』と書かれていることからわかるように、必ず必要なものなんです。脳のエネルギー源となるブドウ糖が含まれているのもカテゴリー1です。カテゴリー1は食べ過ぎれば太りますが、一定量までなら太ることはありません」とのこと。
一定量というのは、平均的な体形の女性の場合、ご飯をしゃもじで軽く3回盛りつけたくらいの量なのだそう。
「しゃもじ軽く1杯で80キロカロリーくらいなので、3杯分だと約240キロカロリー。その程度のカロリーは日常の代謝で使ってしまうので太ることはないんです。この量のご飯を3食、1週間続けて食べてみてください。太らないことがわかりますから」と伊藤さん。
カテゴリー1の主食を控えても、スイーツや果物などに含まれる果糖やカロリーの高いものを食べていてはダイエットに効果はない、ということなんですね。カテゴリー1を食べていないのにやせないという人は、試してみる価値がありそうです。
カテゴリー2は体を作る材料となるたんぱく質を含んでおり、女性の美容にも役だったりする重要な食品です。ただし注意が必要で、カテゴリー2には脂質も含んでいます。カテゴリーAからEの分類があり、Eに近づくほど脂質が多く、太りやすい食品なのだそう。同じたんぱく質でも太りやすさが違うということなのです。
ただし、伊藤さんから注意も。「食品マップを見てもわかるように、ダイエット中は脂質が少ないカテゴリー2Aの豆腐や納豆を食べるというのは理にかなっています。でも間違ってほしくないのは、肉を食べてはいけないということではないということ。ダイエット中であるなら、肉よりも魚を選んだほうが効果的というように考えてください」
ダイエットに効果的な食品の食べ方や、食事バランスの考え方とは?
カテゴリー3は野菜や海藻などで、見るからにダイエットによさそうな食品です。
伊藤さんからは「食物繊維は腸に食物が流れるのをおだやかにするので、糖質の吸収がおだやかになり、脂肪細胞にとり込まれる量が減少します。だから野菜を食べましょうということなんです」という解説がありました。食事のとき、野菜を先に食べる“ベジファースト”というのも広く知られるようになってきましたが、食物繊維の働きから見ても、理にかなっているのだそう。
ビタミンというと果物が思い浮かびますが、「果物は果糖がたっぷり入っていて太りやすいので、食べ過ぎないように注意が必要。また、果物よりも野菜のほうがビタミンは多く含まれているので、ビタミンをとるときにはカテゴリー3からとるほうがおすすめ」というお話も。また、ヘルシーなイメージのアボカドも、カテゴリー3ではなくカテゴリー5の脂質に入るので、ダイエット中は注意したほうがよさそうです。
ここまでカテゴリー1~3の食品について学び、最後に、体重や体調を管理するにあたって効果的な「食事バランス」の考え方についても教えてもらいました。
伊藤さんによると「『カテゴリー1を1品+カテゴリー2を1品+カテゴリー3を1品以上』が基準。この基準をもとに食事内容を組み立てていくのがポイント」なのだそう。カテゴリー3はカロリーが低いので品数が多くてもOKとのこと。また、カロリーの高いものを食べたいときは、よく活動する時間帯に食べて、カロリーを消費するというのもポイントです。
ただ、伊藤さんからは「これは基準で、これでなければダメということではありません」という言葉も。「この基準に近づくように意識して、ムリなく続けていくことが大事。炭水化物は絶対に食べないというような極端なダイエットではなくて、カテゴリー1もきちんととって、たんぱく質も野菜もしっかりとりましょう、ということなんです。カテゴリー6の果物やスイーツも、食べてはダメということではなくて、重要なのは頻度。頻度をコントロールしながら、じょうずに続けてもらえたらと思います」
これまで、「カロリーが低そう」「ヘルシーな感じがする」というイメージで食品を選びがちでしたが、食品カテゴリーマップで考えるようにするとわかりやすい! すぐに実践することができる、お役立ちのオンラインクラスでした。続きのカテゴリー4~7のレクチャーも聞きたいところですが、今のところ未定なのでクラス開講のリクエストは編集部まで!
また、今回使用した食品カテゴリーマップは、一般社団法人 日本栄養コンシェルジュ協会の公式サイトで公開されていて、ダウンロードして使うことができます。ぜひ参考にしてみてください。
文/小高 希久恵