「毎日忙しいのだから疲れていても仕方がない」とあきらめていませんか。
どんなに疲れていても翌朝元気な人と、疲れを何日も引きずってしまう人がいますよね。
「ここ数年、“省エネモード”に慣れてしまっている人を多く見てきました」と管理栄養士の小島美和子さん。
体内時計や食事のリズムが乱れて省エネモードになると、体はそれに合わせて代謝を落とし、太りやすくなります。
小島さんの著書『1週間で体調がグンとよくなる食べ方』からパワー切れを防ぐ方法をご紹介します。
Contents 目次
コンディションが良いとはどういうこと?
病気ではないけれど、慢性的なパワー不足を感じている人は多いはず。
「病気ではないというレベルがゼロ地点です。ゼロ地点から上が余力。この“余力の貯金”が多い人ほど、気持ちが穏やかで笑顔が多く、人にも優しくでき、その結果、人間関係も良好になり、人生が好転していると感じます」
余力の貯金はありますか? いつもイライラ、悲観的な気分が続くなら、体調がこのゼロ地点にいるかもしれません。
食事でコンディションを整えるには、ベストコンディションの状態を知ることから。ではコンディションが良いというのはどのようなことをいうのでしょうか?
具体的には以下のようなことを示します。
- 朝の目覚めがいい
- 朝から食欲がある
- 朝食後に排便がある
- 朝イチから頭が冴えている
- 午後になっても集中力が途切れない
- 終業後(または夕方以降)、趣味などを楽しむ余裕がある
- 夜は寝つきがいい
- 休日も平日と同じ時間に起きられて、1日を思う存分楽しめる
「調子が悪いのが普通」という人も多そうな気がします。
何歳でも今もっている力を十分に発揮できているのがベストコンディション。
いつでもベストな状態でいることはそれほど難しいことではありません。
夕方もイキイキ!昼の「食コンディショニング」
「人生全体をも好転させる“余力の貯金”をつくり出すのも昼間です。ここで食べたものはエネルギーとして使われやすく、栄養素も有効活用されるので、きちんと食べることでみるみるコンディションはアップします」と小島さん。
昼間はもっとも体温が高く代謝のいい時間帯。
夕方以降に余力を残せると1日の充実度が違ってきます。
例えば、昼のコンディショニングが合っている人は、ランチ後に眠気やダルさを感じる、夕方に強烈にお腹が空く、無性にお菓子や甘い飲料が欲しくなる、運動したいけれど、余力がない、夕食づくりが億劫、夕食を食べすぎてしまう人などです。
それでは小島さんの昼の「食コンディショニング」メソッドを見ていきましょう。
昼の「食コンディショニング」
- 午前中に短時間でいいので、 少し強めの運動をする(階段を上る、スクワットなど)
- ランチは食品数の多いメニューで、しっかり食べる
- ランチ後に10分ほど散歩する
- おやつは16時までに、リラックスして楽しむ (ナッツや海苔巻きせんべいなどの食物繊維の多いお菓子を)
- 夕食が遅くなる、 夕食前にお腹が空く、夕方に運動をするときは、 炭水化物の補食をとる(おにぎりなど)
- 夜に向けて少しずつ作業のペースを落とす
午後を充実させるためにもっとも大事なことはランチをしっかりとること。
菓子パンやパスタなどで簡単に済ませることが多い人は、一気に血糖値が上がって下がるので、眠気やだるさにつながりやすいそうです。
忙しいからと手を抜かずに、ランチこそしっかり食べて、エネルギーの切れない体にもっていきましょう。
参考書籍
小島美和子著『1週間で体調がグンとよくなる食べ方』(三笠書房《王様文庫》)
文/庄司真紀