寒暖差が大きくなる季節の変わり目は、自律神経が崩れやすくなり、体に負担がかかると言われています。整え方は呼吸や運動、食事、睡眠などいろいろな方法があります。今回は一般社団法人グルテンフリーライフ協会のフォーブス弥生さんより、新生活が始まる時期にとり入れたい食生活の見直しについて教えてもらいました。
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白米と玄米の違い。グルテンフリー食材「玄米食」の栄養価
日ごとに暖かさを感じられるようになり、花の便りが聞かれるころとなりました。この時期は、寒暖差が大きくなる季節の変わり目です。気温差や気圧の変動が大きいと自律神経が崩れやすくなり、体にも大きな負担がかかります。自律神経とは、自分の意思とは関係なく、血圧や体温、呼吸など私たちの体や機能を調整している神経のことです。自律神経の乱れを整える方法のひとつとして、毎日の食生活を見直すことも大切です。
そこで今回は、私たちの主食であるお米「玄米食」のご紹介です。最近はコンビニエンスストアやスーパーなどでも、玄米はより簡単に食べられるようになってきました。玄米を使ったおにぎりをはじめ、玄米のパックご飯、玄米を使った和スイーツなど多岐に渡ります。一般的に玄米は白米と比べると、どうしても浸水時間が長いなど調理に手間がかかるほか、風味や食感が苦手だという人も少なくありません。しかし、近年では玄米の開発も進み、炊飯器で炊く際の手間も軽減され、より手軽に食べられるようになってきています。
玄米とは、精白されていない状態のお米です。イネの実である籾(もみ)から、もみ殻をとり除いた状態のことを言います。一方、白米はイネの実からもみ殻、ぬか、胚芽をとり除いたものです。玄米は「完全栄養食」とも言われており、糠(ぬか)や胚芽の部分は、脂質、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでいます。
体によいと言っても、気になるにはやはり糖質量ではないでしょうか。玄米(茶碗1杯)は、ほかの主食である食パン(6米切り2枚135g)糖質59gやうどん(生麺120g)糖質66g、そば(生麺120g)糖質62gなどと比べると、糖質51gと低めです。
※参考:食品データベース
また、玄米は白米のGI値(88)に比べて、GI値(55)と低く、食物繊維は白米の約6倍も含みます。そのため、食後の血糖値の上がり方をゆるやかにします。
※GI値…食後に血糖値がどのくらい上昇するかを示した数値、、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略。
玄米の栄養素では、特にビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群は代謝や皮膚の健康を守り、炭水化物を体の中でエネルギーにかえるために必要な栄養素です。
加えて、自律神経を整えてくれる栄養素として、GABA(Gamma Amino Butyric Acid)(γ-アミノ酪酸)が玄米にも含まれます。GABAは体の自律神経を整えるためには欠かせない成分となり、もともとは人間の脳や神経の中にあり体内で作られている神経伝達物質です。しかし、疲労や過度なストレスにより不足ぎみになってしまいます。
主食として毎日食べるお米は、できるだけ良質なものを選びましょう。値段は少し高くなりますが、有機栽培米・特別栽培米などがおすすめです。ちなみに「無農薬」という表示は、日本ではルール違反となり、パッケージに表示したり、商品説明に使用したりすることは禁止されています。
特別栽培米:節減対象農薬や化学肥料を慣行レベルの5割以下で育てたお米
有機栽培米:有機JAS規格に認定されたお米
※参考:
農林水産省【有機農業関連情報】トップ〜有機農業とは〜
玄米は健康や美容、ダイエットとして注目されている食材のひとつです。もちろん、グルテンフリー食材としても注目されており、海外では玄米パスタはとても人気があります。春は新生活が始まる季節です。1日の食事の中に、ぜひ玄米食をとり入れてみてはいかがでしょうか。