天候不順などでたびたび値上がりする野菜の価格。そんなときは、1年を通して価格安定で栄養バランスもよい野菜を活用してみてはいかがでしょうか。今回ご紹介する野菜は「豆苗」です。生産販売を行う株式会社村上農園さんより「豆苗の栄養価と手軽でおいしいレシピ」をご紹介いたします。
Contents 目次
目次
■ 豆苗ってどんな野菜?栄養価は?
・ 美容・ヘルシー効果5つ
■ 豆苗の豆知識
・ 食べる前の下ごしらえ。簡単3ステップ
・ 鮮度を保つ保存方法
■ 効果アップの食べ合わせ&お手軽レシピ
・ 美容に!豆苗とパプリカのシーザーサラダ
・ 免疫力アップに!豆苗とホタテのレモンバター炒め
豆苗ってどんな野菜?栄養価は?
豆苗は、えんどう豆の若い葉と茎を食べる「緑黄色野菜」でえんどう豆を発芽させた新芽野菜です。「豆」と「緑色葉物野菜」の両方の栄養を併せ持った、栄養バランスのいい野菜です。天候に左右されない、リーズナブルな野菜として日本家庭の食卓に浸透しており、ここ数年は、栄養価の高さや使い勝手がよいと注目されています。
栄養価としては、βカロテンとビタミンC、たんぱく質、ビタミンB1、B2、B6などが豊富です。ビタミンB群は代謝を上げる働きがあり、糖質や脂質、たんぱく質を燃やすために不可欠な栄養素。食物繊維も多く含んでいるので、腸内細菌のバランスを改善し、有害物質の発生によるエネルギー代謝の低下を防ぐ働きも期待できます。
グラフは、豆苗と小松菜の栄養成分を比較したものです。豆苗は、緑色葉物野菜に多く含まれるβカロテンとビタミンCを小松菜とほぼ同じ程度、豆に多く含まれるたんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6を小松菜よりも2割以上多く含んでいます。
また、豆苗は野菜のなかでも栄養バランスがよく、50gで大人の女性が1食でとるべきビタミンKを十分に、ビタミンA、葉酸、ビタミンCの7割以上を摂取することができます。ビタミンKは、骨の形成を助けるビタミンで、ビタミンAやCは、老化の原因といわれる活性酸素を除去する作用があります。葉酸は赤血球の形成を促し、妊娠中や授乳中にはとくに意識してとりたい栄養素です。
美容・ヘルシー効果5つ
(1)若々しさをキープする抗酸化ビタミンでアンチエイジング効果
豆苗には紫外線のダメージを防ぐビタミンC、ビタミンE、体内でビタミンAに変換されるβカロテンなどの“抗酸化ビタミン”が豊富に含まれています。抗酸化ビタミンは、多くの種類を摂取することで、それぞれの働きが組み合わさり、相乗効果を発揮するといわれています。何種もの抗酸化ビタミンを含む豆苗は、アンチエイジング野菜といえます。
(2)ターンオーバーを促すβカロテンで乾燥対策
βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の新陳代謝を促します。うるおいを保つ効果もあるため、乾燥が気になるときは特におすすめです。
(3)肌のハリとツヤを保つビタミンCで老化防止
豆苗はビタミンCが豊富です。血管や骨、筋肉などを強くし、肌のハリとツヤを保つコラーゲンの生成に欠かせない栄養素は、ビタミンC。また、メラニン色素の生成を抑え、しみやそばかすを防ぎます。
(4)ビタミンEで明るい顔色&冷え対策
ビタミンEには、老化の原因となる脂質から体を守る抗酸化作用以外に、末梢血管を広げ、血行を促進する効果があります。顔色を明るくし、冷え性対策にもおすすめ。
(5)腸活に役立つ食物繊維で体内デトックス
豆苗には水に溶けない不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は、水分を保ちながら便のかさを増やし、排便を促すため、便秘解消に役立ちます。
豆苗の豆知識
食べる前の下ごしらえ。簡単3ステップ
(1)根もとをカット
食べられるのは、「葉と茎」の部分です。袋からとり出したら、豆と根の部分をカットしてください。
■POINT■
カットの目安は豆上2センチ。再生栽培を行うときは、さらに1センチほど長く茎を残すようにカットするのがおすすめ。根もとの小さな芽(脇芽)が次の芽の成長点となるので、残してカットしましょう。容器に入れて水栽培すると1週間から10日で再収穫ができます。
(2)さっと水洗い
屋内の施設で農薬を使わずに衛生的に栽培されているため、流水でさっと水洗いするだけで食べられます。
(3)食べやすい大きさにカットする
調理法に合わせて食べやすい大きさにカットすればOK。やわらかい葉の部分とシャキシャキした歯ごたえの茎部分にわけたり、細かく刻んで薬味のように使ったり、いろいろお好みで!
鮮度を保つ保存方法
豆苗はパッケージの中でもゆるやかに成長し続けます。常温に置いておくと成長が促進されるため、買ってきたら開封せずにまずは冷蔵庫へ。葉を上にして立てて保存するのがポイントです。
開封後、根をカットして保存する場合は、葉を傷めないようにふんわりとやさしく容器やビニール袋に入れ、口を密閉して冷えた冷蔵庫で保管してください。ただし、冷気があたる場所に置くと、葉が凍って傷んでしまうことがあるので要注意。
効果アップの食べ合わせ&お手軽レシピ
豆苗はクセがなくて食べやすいため、どんな食材と合わせてもおいしくいただけますが、組み合わせ次第で、さらに栄養効果アップ!
美容に!豆苗とパプリカのシーザーサラダ
豆苗と相性のいいシーザーサラダドレッシングを使ったサラダ。豆苗に含まれるビタミンAとビタミンC、ビタミンEは、活性酸素をブロックする働きがあります。ビタミンCを豊富に含む赤パプリカとビタミンEを豊富に含む松の実の組み合わせでアンチエイジング力アップ!
<材料 2人分>
豆苗 1パック
パプリカ(赤) 1/2個
ベーコン 40g
温泉卵 1個
松の実 15g
(ドレッシング)
粉チーズ 大さじ1
シーザードレッシング 大さじ1
<作り方>
1.豆苗は根もとを落として洗い3等分に切る。パプリカは5ミリ幅に、ベーコンは2センチにきる。
2.フライパンにベーコンを入れて熱し、カリカリになるまで焼く。
3.器に豆苗、パプリカ、ベーコンを盛り、温泉卵を割り入れる。粉チーズ、シーザードレッシングをかけて、乾煎りした松の実を散らす。
免疫力アップに!豆苗とホタテのレモンバター炒め
豆苗に含まれるビタミンAとビタミンCは、免疫力を高める働きがあります。ホタテには免疫反応に関わる各種の酵素をサポートする亜鉛が含まれているので、亜鉛の豊富なホタテと豆苗の組み合わせで免疫力アップ!
<材料 2人分>
豆苗 1パック
ベビーホタテ 60g
バター 10g
レモン汁 小さじ1
(A)
しょうゆ 小さじ1
塩・こしょう 少々
<作り方>
1.豆苗は根もとを落として洗い、2等分にきる。
2.フライパンにバターを熱し、ベビーホタテを炒める。全体にバターがまわったら豆苗を加え、40〜50秒炒める。
3.(A)で味を調え、仕上げにレモン汁を加える。
提供/株式会社村上農園
文/FYTTE編集部