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体の芯に残る夏の疲れや秋バテを解消したい! 体力アップに効果のある栄養素&レシピ4選

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コロナ禍による自粛生活が2年余りも続き、「コロナ疲れ」などという言葉も生まれました。久しぶりに行動制限の要請のなかったこの夏、そして9月の連休と、旅行やイベントなどに出かけた人も多かったのではないでしょうか。ところが、ただでさえ暑い季節の疲れが出やすいこのシーズン、ここ数年の運動不足も加わってか、いつもよりさらに疲れがとれにくい……そう感じている人もいるのでは? そこで、こうした悩みを解消し、冬に備えて体やお肌の調子を整えることができるような栄養のとり方を、管理栄養士の中井エリカ先生に教えていただきました。

監修 : 中井 エリカ (管理栄養士)

1989年生まれ。大学卒業後、管理栄養士を取得し社員食堂に勤める。現在はフリーランスでヘルシーレシピの提案や健康・栄養関連の記事の監修、執筆などを行う。「簡単・おいしい・栄養満点」をモットーにしたレシピは、InstagramやYouTubeチャンネル「食堂あさごはん」でも日々発信中。著書に『野菜がおいしすぎる作りおき 管理栄養士の体にいいラクおかず184 』(エムディエヌコーポレーション)、『栄養を捨てない料理術』(だいわ文庫)があるほか、『お医者さんが考えた痩せる朝ごはん』(三空出版)では料理監修を担当。最新著書は『夜も食べたい。食堂あさごはんのレシピ』(エムディエヌコーポレーション)。

Contents 目次

疲労回復に欠かせない「硫化アリル」と「ビタミンB1」

玉ねぎ類画像

全国的に猛暑が続いた今年の夏。秋口まで暑い日が続き、なかなか夏の疲れが抜けません。疲労回復によい栄養素には、どんなものがあるのでしょうか。

疲労回復には、玉ねぎやニラ、ニンニクなどに含まれる『硫化アリル』という成分がよいと言われています。代謝を活発にし、疲労回復を助けてくれます」と中井先生。玉ねぎを切ったときに目にしみて涙が出ますが、あのツーンとした香りの成分が硫化アリルです。ほかにも血液をさらさらにする効果などもあるそうです。

また、ビタミンB1も、疲労回復には欠かせない栄養素だとか。「ビタミン」と聞くと野菜に
含まれていると思いがちですが、じつはいろいろな食材に含まれていて、なかでも豚肉に豊富に含まれているそうです。先にふれた硫化アリルは、ビタミンB1の吸収をよくする働きがあるそうなので、一緒にとるとまさに一石二鳥ですね! そのほか、ぬかにも豊富に含まれているので、食事の箸休めにぬか漬けを用意するのもよいそうです。

肌や髪を健やかにするには、たんぱく質、ビタミンB6、ビタミンCを

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疲れているときには食欲が落ちてしまうこともあります。だからといって、食事をおろそかにするのは考えもの。

「疲労回復にもじつはエネルギーが必要です。なので、エネルギーのもととなる米や小麦などの糖質も大切です。食欲がないときは、クエン酸をじょうずにとり入れてください。クエン酸はレモンや梅干しなどの酸味の成分で、食欲増進に役立ちます。また、糖質からエネルギーを生み出すために必要な成分でもあるので、積極的にとってほしいと思います。とは言っても、レモンや梅干しを毎食のように食べたりする必要はなく、たとえば揚げものを食べるときにレモン汁をかけてみるといった、ちょっとした工夫で十分です」

疲れといえば、夏の強い紫外線や汗にさらされた、髪や肌の疲れが気になる人もいるかもしれません。中井先生によると、髪も肌も、たんぱく質でできているので、たんぱく質をしっかりとることが大切とのこと。また、ビタミンB6はたんぱく質を構成するアミノ酸の代謝に欠かせないため、しっかりとりたい栄養素だそうです。ビタミンB6はいろいろな食材に含まれていて、手軽にとりやすい食品としては、レバーや鶏胸肉、マグロ、カツオ、バナナなど。また、ビタミンCは体内でコラーゲンを作るときに重要な栄養素だそうですから、しっかり補いたいですね。

体力アップと骨の健康に必要な栄養素とは

走っている女性画像

コロナ禍で多くの人が気になったことのひとつに、体力低下があるのではないでしょうか。少し涼しくなってきたから運動して体力アップ、と思っている人も多いかもしれません。運動と栄養の関係はどのように考えればいいのでしょうか。

「運動するにはエネルギーが必要です。ですから、糖質はきちんととりましょう。また、体を鍛えて筋力をつけるには、たんぱく質は欠かせませんから、たんぱく質を豊富に含む肉や魚、卵、乳製品、豆類もしっかりとってくださいね」

また、体を支える骨の健康も気になるところです。
骨を作るのに大事なのはカルシウムですが、カルシウムの吸収に必要なビタミンDも欠かせません。ビタミンDは日光に当たることで体内で合成されますが、食品からとることも大切です。ビタミンDは、きのこや卵、しらす干し、さけ、いわしなどに豊富に含まれていますよ」

栄養バランスは1週間単位で考えればOK!

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では、こうした栄養素をどうやって毎日の食事にとり入れればいいのでしょうか。
「必ずしも毎日、全ての食材をバランスよくとる必要はないんですよ」と中井先生。

「3日から1週間くらいのスパンで、栄養のバランスを見て、『最近、肉が少ないな』と思えば食べる、といった方法で十分です。また、栄養素の話をすると、よいと言われた食材ばかり食べてしまいがちになりますが、ひとつの食材に偏らず、バランスよくいろんな食材を食べることはとても大切です。

栄養バランスを考えるうえで意識したいのは『まごは(わ)やさしい』です。これは「豆」「ごま」「わかめ(海藻)」「野菜」「魚」「しいたけ(きのこ)」「いも」の頭文字をとったもので、食生活の見直しや改善をするときにとりたい食材のキーワードになっています。こうした言葉を知っていることで、『最近、海藻を食べてないな』などと食生活を振り返る手がかりになりますから、参考にしてみてくださいね」

秋の気配が漂い、少し体を動かしやすくなってきたこの季節。きちんと疲れをとって体力をとり戻しましょう! それでは先生に教えていただいた食材を使ったレシピを4つ、ご紹介します 。すべて作り置きもできるので、毎日のごはん作りのサポートにもおすすめです!

 

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