非常食と聞いて特別なものが必要、いざとなったら避難所に行くのでは?と思っている人は多いのではないでしょうか?
しかし、実は在宅避難となり、電気や水道が止まった中で家にあるもので食事を作る場面があることも。
今回は、防災食アドバイザーとしてテレビやラジオ、雑誌などで幅広く活躍する管理栄養士の今泉マユ子先生に、家にありがちな食材で普段も非常時もおいしく食べられるレシピを教えていただきました。
普段していないことや慣れていないことは災害時にはできないため、いざという時に備えて、平常時に作ってみませんか?
Contents 目次
野菜ジュースと豆の簡単スープ
ミックスビーンズをポリ袋でつぶして野菜ジュースを混ぜるだけ。サラミとカレー粉で、コクとピリッとした風味も味わえる簡単スープです。
材料(1人分)
・野菜ジュース:160ml
・ミックスビーンズ(パウチ):1袋
・ミニドライサラミ(おつまみ用の一口サイズのもの):2本
・コンソメスープの素(顆粒):小さじ1
・カレー粉:小さじ1/2
・ポテトチップス:お好みで
・黒こしょう:適宜
・ドライパセリ:適宜
作り方
1. ポリ袋にミックスビーンズを入れて、下の画像のように袋の口を片手で握り、外側から潰す。
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・ミックスビーンズの豆の食感を残したい場合は、潰さなくてOK。
・かたくて手で潰しにくい場合は、木べらなどを使ってください。
・ミックスビーンズには缶詰とパウチがあります。パウチは、そのまま潰せる利点がありますが、中身が袋にくっついて出てこないことがあるため、ポリ袋に入れてから潰すようにしましょう。
2. ボウルに1をのせ、口を広げて縁にひっかけ、その中にひと口サラミをキッチンバサミで切りながら入れる。さらに野菜ジュース、コンソメスープの素、カレー粉を入れてポリ袋を持ち上げて口をもち、ポリ袋の外側から全体を混ぜる。
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・ミニドライサラミを入れるとタンパク質を補うことができ、塩気も加わっておいしくなります。
・カレー粉がない場合は、好みのスパイスで問題ありません。自分好みのスープに仕上げてくださいね。
・このほかに、さきいかなども旨みが出てよく合います。そのときに家にあるおつまみやスナックでいろいろと試してみると、新たな発見がありますよ。
3. 食べる器に2をのせ、口を広げて縁にひっかけ、お好みでポテトチップスを食べやすい大きさに砕いて入れ、黒こしょう、ドライパセリをかけてスプーンで食べる。
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・ポテトチップスを入れると食感がプラスされます。入れてすぐはパリパリですが、しばらくすると芋そのものを入れたようになり、変化も楽しめます。
・ポリ袋から食べる場合は、直接口をつけるとすべって食べにくいので、スプーンで食べるようにしてください。
・断水している時は、使ったキッチンバサミ、スプーンはウエットティッシュで拭いてください。
・このレシピは常温ですが、冷やしても温めてもおいしくいただけます。
非常食にまつわるアドバイス
ポリ袋を上手に活用
エコの観点からポリ袋を使うことに抵抗があるかもしれませんが、停電・断水時は水を節約しつつ衛生的かつ素早く作るために、上手に活用しましょう。食べ終わった後も、ごみ袋として再利用するなどして使い切ります。
野菜の取り入れ方
非常時は野菜が摂取しづらくなるため、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足することで便秘や口内炎に悩まされる方が多いと言われています。鮮度や衛生の観点から野菜は救援物資に入れにくく、また物流が止まることでさらに手に入りにくくなるため、自分で備蓄しておかなければ食べられないという前提で備えおくとよいでしょう。開けてすぐ飲める野菜ジュースやトマトジュース、具だくさんな野菜入りレトルトスープなども備えておくことをおすすめします。
食べ慣れた食材を備蓄
災害時は家にあるものを活用することが大切。臨機応変に作れるよう、普段から家にある食材を組み合わせて、練習も兼ねて作ってみてください。
食材の備えは、防災用と日常用に分けて考える必要はありません。普段食べている物を少し多めに買い置き、食べたら買い足すカタチで。食べ慣れた物が常に家にある状態にしておくことが、備えや安心につながります。
最後に
野菜ジュースとミックスビーンズのスープを作ってみてください。