よりシンプルな工程で作るケークサレ

ケークサレはフランス語で塩味のケーキ。野菜や肉、野菜などを具材としたお惣菜風のケーキです。山本さんのレシピでは、小麦粉を豆腐などに置き換え、本来の工程よりシンプルに簡単につくれるようになっています。

「ケークサレは、混ぜるだけで作れるレシピをそろえ ました。思い立ったらすぐに作れて、さまざまな具材が入っているので栄養もとれます。ケークサレの楽しみは、何といっても焼き上がりをカットする瞬間です。断面を想像しながらカットすると、さまざまな色や形の具材が現れて、見ているだけで楽しくなります」（山本さん）

『低糖質のキッシュとタルト ケークサレ シンプルで美味しい塩味の焼き菓子 』（秀和システム）には、基本の生地が、おからパウダー、豆腐、オートミールの３種類紹介されています。今回こちらの記事では豆腐を使った基本の生地のレシピと、豆腐の生地に合うケークサレ２種をご紹介します。糖質を気にしている人やダイエット中の人もおいしく食事を楽しめる一品です。

「お菓子作りは、材料をきっちりと計量することが全ての基本ですが、ケークサレは“糖質に気をつける”というポイントさえ押さえれば、具材を家にある肉や魚、野菜やチーズに置き換えても作れますし、味つけを自分の好きな加減に調整することもできます。この本では前著『シンプルな材料だけで美味しく作れる低糖質の焼き菓子』よりもさらに工程をシンプルにし、お菓子作りや料理に慣れない人でも簡単においしく作れるレシピ集を目指して試作を重ねました。気軽にケークサレなどの低糖質のセイボリーを楽しむきっかけとなれば幸いです」

今回紹介する〈ケークサレ〉3種
・豆腐で作る基本のケークサレ生地
・和風ケークサレ・さばみそ
・ブロッコリーとサラダチキンのおかかクリームチーズ

基本のケークサレ生地の作り方〜豆腐の生地〜

糖質が低い豆腐を使った生地です。オールマイティーにさまざまなレシピで活躍します。（1/8 カットあたり　糖質 0.70g　87kcal）

材料（８× 18 ×６cmパウンド型１本分）
卵……２個
豆腐(絹木綿どちらでもOK) ……70ｇ
油……35ｇ

［Ａ］
・アーモンドパウダー　30ｇ
・ベーキングパウダー　４ｇ(小さじ１)

準備
・型に型紙を敷く
・［Ａ］は同じ器に合わせて量っておく

作り方

（１）ボウルに豆腐と油を入れ、泡立て器でよく混ぜる。多少粒が残っていてもOK。

（２）卵を加えて混ぜる。

（３）［Ａ］を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。

（４）好みの味 をつけ、具材を加えて焼く。
※以下にご紹介するレシピを参考にしてみてください

和風ケークサレ・さばみそ

「最初はみんな驚くのに食べると気に入ってくれる」ひそかに、山本さん自慢のレシピです。（1/8 カットあたり　糖質 1.70 g 126kcal　※豆腐の生地を使用）

材料
さば水煮缶（汁気を切った状態）……100ｇ
大葉…２ｇ（２～３枚）
長ねぎ……50ｇ（約1/2 本）
パルメザンチーズ……20ｇ

［Ａ］
みそ　　９ｇ（大さじ2/1）
みりん　６ｇ（小さじ１）
しょうゆ　６ｇ（小さじ１）

準備
・オーブンを180℃に予熱する
・基本のケークサレ生地を作る
・［Ａ］の調味料をよく混ぜ合わせる

作り方

（１）さばは軽く身をほぐす。大葉は細切り、長ねぎはタテに半分に切ってから斜め薄切りにする。

（２）基本の生地（ここでは豆腐の生地）に、混ぜ合わせた［A］とパルメザンチーズを加え、よく混ぜる。

（３）（２）に（１）を入れて混ぜる。型に入れ、表面をならして空気を抜き、180℃のオーブンで40分焼く。

ブロッコリーとサラダチキンのおかかクリームチーズ

たんぱく質も栄養もたっぷり！ トッピングのかつお節がポイントです。
（1/8 カットあたり　糖質 0.98g　110kcal　※豆腐の生地を使用）

材料
サラダチキン (ささみでもOK) ……50ｇ
ブロッコリー……50ｇ
クリームチーズ……30ｇ
顆粒和風だし……２ｇ(小さじ1/2)
しょうゆ……３ｇ(小さじ1/2)
かつお節……２ｇ(約大さじ１)

準備
・オーブンを180℃に予熱する
・基本のケークサレ生地を作る
・クリームチーズは使うまで冷蔵庫に入れておく

作り方

（１）サラダチキンとブロッコリーをひと口大にカットする。ささみを使う場合は生のままひと口大にカットする

（２）基本の生地に顆粒和風だしと醤油を入れて混ぜる。

（３）（２）に（１）を入れて混ぜ、クリームチーズをちぎり入れて混ぜる。

（４）型に入れ、表面をならして空気を抜き、表面にかつお節をかける。180℃のオーブンで40分焼く。

point
サラダチキンではなくささみを使う場合は、好みで調味料を少し増やすか塩少々を足してください。かつお節の量は厳密でなくても、全体にまぶせればOKです。

和食材とチーズのハーモニーがたまらない和風ケークサレ。いつも家にある食材で作れるので、思い立ったときにすぐ作れます。ごちそう感があり、食卓も華やかになります。

文／庄司真紀

参考書籍／『低糖質のキッシュとタルト ケークサレ シンプルで美味しい塩味の焼き菓子』（秀和システム）』