FYTTE

Diet
CATEGORY : ダイエット |食べる

ダイエット中でもお酒を楽しみたいときは…? 食事管理アプリ「あすけん」の管理栄養士が教える太らない飲酒のコツ

Share
飲酒

最近は友人や同僚と飲酒する機会が増えてきたという人も多いかもしれませんね。お酒とひと口にいっても、種類や飲み方、おつまみの選択で体への負担は大きく変わります。今回は太りにくいお酒選び、二日酔い予防、肝臓サポートなど、日常で使えるテクニックをご紹介! AI食事管理アプリ『あすけん』の管理栄養士・道江美貴子さんによる著書「結局、これを食べるが勝ち - 国内最大級の食事管理アプリ『あすけん』公式 -」からお伝えしていきます。

Contents 目次

とりあえずビール。さて、2杯目は何をオーダーする?

ずっとビール OR 生レモンサワーだったら…

お酒の選び方

✕:ビールは醸造酒のなかでも糖質量が多く、飲みすぎるとカロリーオーバーも!
◯:(生レモンサワーは)低カロリーで、悪酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解をうながすビタミンCも一緒にとれる!

ビールは、ワインや日本酒と同じ醸造酒に分類されます。醸造酒とは、米や麦などの穀物や果物を酵母で発酵したもの。

醸造酒のなかでも、ビールは糖質量が多くなります。お酒は製造方法によって醸造酒、蒸留酒、混成酒と種類が分かれ、含まれる糖質量も異なります。糖質の少ない順に並べると、蒸留酒→醸造酒→混成酒。もっとも糖質が少ない蒸留酒は、醸造酒を加熱してできる気体を集めたお酒で焼酎、ウイスキー、ジン、ウォッカ、ブランデーなど。ただし、アルコール度数は3種の中で一番高くなります。

というわけで、2杯目以降はヘルシーな蒸留酒を割って薄めたものを選ぶのが正解!

3つ目の混成酒は、醸造酒や蒸留酒に果物や砂糖を加えたお酒で、梅酒をはじめとした果実酒やカクテルリキュール、薬酒などがあります。混成酒は糖質量がもっとも多く、カロリーオーバーの危険があります。

1〜2杯なら糖質量に神経質になる必要はなし

肝臓では糖質やたんぱく質、脂質の代謝よりも、アルコールの解毒作業が優先して行われるため、1~2杯なら糖質に対してそこまで神経質になる必要はないでしょう。

どちらかというと、お酒のお供のおつまみのほうが肥満の原因に。ビールに合うおつまみは、ピザやポテトフライ、から揚げなどこってりとしたものが多いうえに、酔っぱらうと食べた量もわからなくなりがちです。ただおつまみのカロリーを控えたとしても、そもそもアルコールのとりすぎは肝臓に負担になるため、飲酒量のコントロールを心がけてください。

【ポイント】
・太りにくいのは、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒
・梅酒やカクテルなど、甘くて飲みやすい混成酒に注意
・注意するべきは、糖質量より肝臓への負担

最初のドリンクと一緒に頼むスピードおつまみは?

おつまみの選び方

◯:キャベツの消化酵素は、肝臓や胃腸をいたわってくれるけど、特別な有効成分はなし…
◎:アルコールの代謝に必要な栄養素を効率よくとれる優秀なおつまみ! 必ずメニューにあるのも◎

枝豆がお通しの定番である理由には、アルコールの代謝に必要なたんぱく質とビタミンB1が豊富に含まれているから。お酒と一緒に枝豆を食べると、肝臓の働きが助けられてアルコールの分解がスムーズになるのです。ビタミンB1はとりだめができないため、お酒と一緒におつまみからとることがポイント。体内でビタミンB1が不足すると、アルコールの分解が遅れて毒素のアセトアルデヒドが体内に滞留しやすくなります。

このアセトアルデヒドの滞留こそが、二日酔いを引き起こしてしまう元凶。枝豆と同じく、おつまみの定番である冷奴もたんぱく質やビタミンB1が豊富で、肝臓のアルコール代謝をサポートしてくれます。

そのほか、たんぱく質とビタミンB1の補給には、納豆、豚肉、レバーなどの食材が最適。おつまみに豚肉キムチ炒めやレバーの焼き鳥、納豆オムレツなどを、ぜひオーダーしてみましょう。

ナイアシンや亜鉛も補給しよう

アルコールの代謝には、ナイアシンや亜鉛の補給も有効です。

ナイアシンはアルコールを分解する酵素の材料になるため、お酒をたくさん飲む人は消費が激しく、つど補給を心がける必要があります。亜鉛はアルコールの分解酵素の働きを助けるミネラル。お酒をよく飲む人は、尿中に排出されやすいためおつまみで補うのがよいでしょう。

ナイアシンが豊富な食材は、肉や魚、きのこ類など。メニューでは、蒸し鶏やささみ、カツオのたたき、めざし、きのこのソテーなどがオススメです。亜鉛は主にチーズ、牡蠣、厚焼き玉子、レバーの焼き鳥などに豊富に含まれています。サプリではなく、食べ物から摂取するようにしましょう。

【ポイント】
・肝臓をサポートするたんぱく質とビタミンB1をとろう
・枝豆、冷奴、納豆、豚肉、レバーがあればオーダー!
・お酒をよく飲む人はナイアシンと亜鉛が不足しがち

飲みすぎた翌朝、案の定、二日酔い。朝ごはんは?

粉タイプのコーンスープ OR 即席のしじみ味噌汁だったら…

二日酔いにオススメの食事

✕:ふだんの朝食としてならコーンスープもあり。でも、アルコールの分解の後押しはしてくれない
◯:しじみはアルコール代謝をサポートする有効成分がとれる。汁まで飲めるのも◎

しじみやあさりに含まれるタウリンやオルニチンは、アルコール分解を助け、肝臓の代謝をサポートします。

オルニチンは水溶性なので、味噌汁のような汁ごと飲めるメニューが最適。コンビニのインスタント味噌汁も便利です。二日酔いの緩和には、水分補給も欠かせません。アルコールの分解には大量の水分が使われるので、お酒を飲んだ翌朝は脱水状態です。水をしっかりと飲むようにしましょう。スポーツドリンクならミネラルも補給できるので、活用してもよいでしょう。

また、二日酔いの日の食事はお粥やうどんなど消化にいいメニューを。豆腐料理や野菜を煮込んだスープ、大根おろしなども消化がよいのでオススメです。アルコールは胃の粘膜を守るバリア機能を壊し、胃腸の働きを低下させるので、消化しにくい繊維質や刺激物は避けましょう。消化を助けるビタミンUはキャベツ、ブロッコリー、アスパラガスに多く、消化酵素ジアスターゼは大根やかぶに含まれています。

お酒をずっと楽しみたいなら肝臓にもお休みを!

お酒の適量の目安

毎日お酒を飲んでいるなら、せめて週1回は肝臓を休ませてあげましょう。理想は週2日ですが1日からでもOK。適量で楽しんでいる場合もノンアル飲料を利用するなどして、休肝日を設けることで肝機能を正常に保つことができます。アルコールの代謝は個人差がありますが、ビール1本に3~5時間かかるため、飲酒は寝る2時間前からは控えて。飲むなら代謝に必要な栄養を一緒にとれる夕食時がベストです。

【ポイント】
・しじみやあさりは、二日酔いに効く有効成分が豊富!
・消化がよく、たんぱく質やビタミンが多い食事を
・お酒をずっと楽しみたいなら休肝日を

リラックス効果のあるお酒は心の嗜好品。おつまみも正しい選び方ができれば、ダイエットのマイナスになりません。適量を守ってうまくお酒とつき合いましょう。

参考書籍/

書影

「結局、これを食べるが勝ち – 国内最大級の食事管理アプリ『あすけん』公式 -」(ワニブックス)
Amazon:https://amzn.to/4465OgQ

著:道江 美貴子(みちえ みきこ)
食事管理アプリ『あすけん』管理栄養士。女子栄養大学栄養学部卒業後、大手フードサービス企業に入社。100社以上の企業で健康アドバイザーを務めた後、2007年、新規事業の立ち上げメンバーとして株式会社askenに参画し、以後『あすけん』の企画・コンテンツ制作・開発管理などに携わる。現在、株式会社asken取締役としてあすけん事業統括責任者を務める。著書『なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?』(クロスメディア・パブリッシング)など。

AI食事管理アプリ『あすけん』
累計800万人以上が利用する、ダイエット や健康管理に必要な食事記録・カロリー計算・体重管理・運動記録などがまとめてできる無料アプリ。https://www.asken.jp/

文/庄司真紀

関連記事

  1. Healthcare適度な飲酒でも体への影響はネガティブ? 海外研究がお酒の「代謝物」に注目

    適度な飲酒でも体への影響はネガティブ? 海外研究がお酒の「代謝物」に注目

    0
  2. Healthcareお酒のなかでも赤ワインが頭痛を誘発しやすいのはなぜ? 海外研究がその原因とメカニズムを指摘

    お酒のなかでも赤ワインが頭痛を誘発しやすいのはなぜ? 海外研究がその原因とメカニズムを指摘

    0
  3. Dietボディメイクとお酒が関連? 海外研究が示した筋肉量と飲酒のバランスとは

    ボディメイクとお酒が関連? 海外研究が示した筋肉量と飲酒のバランスとは

    0
  4. Healthcare忘年会シーズンから新年会シーズンへ! 二日酔いに効果的なツボって? #Omezaトーク

    忘年会シーズンから新年会シーズンへ! 二日酔いに効果的なツボって? #Omezaトーク

    0

おすすめの記事PICK UP