暑い季節は体重が減るという人も多いのでは? 夏はやせやすい季節なのでしょうか。また、夏は暑いから、体が冷えにくい? 秋バテを防ぐための夏の過ごし方はある? 暑くて何をする気も起きないけれど、せめてダイエットに効果的な睡眠時間を知りたい…!などなど、知っておけばダイエット的な暮らしのチョイスに役立つ「ダイエットチョイス」。日本初のダイエットコーチとして700人以上を成功へと導き、ご自身も21歳のときと出産後に2度の20㎏やせに成功したEICOさんに教えていただきます!
Contents 目次
夏~秋の体の説明として、この中で正しいのは?
夏の体はどうなっているのでしょう? どれも一般的によく言われることのように見えますが、正しいと思うものを選んだら、さっそくEICO式でチェック!
A夏はやせやすい
B夏は体が冷えにくい
C夏に体を動かしておくと秋バテを防ぐことができる
D夏に落とした体重はリバウンドしやすい
グッドチョイスは…
「夏に落とした体重はリバウンドしやすい」です
夏バテが続くと体重が減ってダイエットが成功したと思う人が多いのですが、夏の体重減少は寒暖差による食欲減退、汗をかくことによる水分減少、暑さから来る運動不足による筋肉量の低下などが主な原因。運動してやせた人以外は、体脂肪が減っているわけではないので一時的なものなのです。秋になって過ごしやすくなれば、夏の暑さで乱れていた自律神経が安定し、食欲も普通に戻ってきます。そのとき、「夏にやせたから少しくらい食べても大丈夫」という心理が働きやすく、かえってリバウンドしやすいのです。
ちなみに「夏に体を動かしておくと秋バテを防ぐことができる」はどうでしょうか。これは“まあまあ正しいチョイス”です。9〜10月に起きる「秋バテ」は、夏の疲れが一気に出ることや、冷えで血液のめぐりが悪くなった状態を秋まで引きずることが一因と言われます。「秋バテ」を防ぐには夏のうちから、朝の散歩などで習慣的に体を動かして自律神経を整える工夫をしたり、1日1度は湯船につかるといった冷え対策を行ったりしておくとよいでしょう。
食欲不振のときにダイエッターが注意したいことは?
夏は暑さのために食欲不振になることもあります。そんなときの対処法として正しいと思うものを選んだら、さっそくEICO式でチェック!
A無理に食べずに空腹になるまで待つ
Bスポーツドリンクをとる
C食べられるものを食べる(たんぱく質)
D食べられるものを食べる(ビタミン類)
ナイスチョイスは…
「食べられるものを食べる(たんぱく質)」「食べられるものを食べる(ビタミン類)」です!
暑いからと言って食べないでいると、「夏バテやせ」になってしまいます。夏バテでやせても秋に体重が戻るので、よいことはありません。食欲がないから食べずにいようと思わず食欲が出る工夫をし、朝昼晩欠食しないことが大事です。欠食すると必要な栄養素が不足することにつながり、疲労感やだるさが回復しません。少ない量でもいいので、ビタミンやミネラル、たんぱく質を含む食材をとるようにしましょう。レモン、梅干し、しょうが、みょうがなど香味野菜や酸味は、食欲を回復させるのに効果的ですよ。
たんぱく質食材は、疲労回復効果が高いと言えます。中でも、糖質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンB1を豊富に含むうなぎ、豚肉、レバー、大豆などがおすすめ。香気成分であるアリシンを含む玉ねぎ、ねぎ、ニラと一緒に調理すると、ビタミンB1の吸収率がアップして、より効果的です。
また、ビタミン類は食欲がないときでもとるように心がけたいもの。おすすめは、なす、きゅうり、トマト、かぼちゃなどの夏野菜。ビタミン、ミネラル類を豊富に含み、水分が多いので、夏、汗で失われがちな水分も補ってくれます。特に色の濃い野菜を食べるようにしましょう。
ダイエットにちょうどいい睡眠時間は?
ダイエットを成功させるのにふさわしい睡眠時間があるなら知りたいですね。果たしてどのくらい眠るのがちょうどよいのでしょうか? これと思う時間を選んだら、さっそくEICO式でチェック!
A 6時間
B 7時間
C 8時間
D 人によるし、睡眠はあまり関係ない
ナイスチョイスは…
「7時間」と「8時間」です!
睡眠時間と太りやすさは、じつはとても深い関係があります。
睡眠を7~8時間とっていれば、睡眠中に脂肪代謝は促進され、過食を防ぐホルモンバランスも保たれます。これについては、レプチン、グレリンという食欲に関係する2つのホルモンが関係しています。レプチンは脂肪細胞から分泌される食欲を抑えるホルモンで、グレリンは胃で作られる食欲を促進するホルモンです。睡眠時間が短くなり、6時間台になると、レプチンが減ってグレリンが増えます。つまり、食欲が増進してしまうのです。
また、夜寝て朝起きるという生活リズムの中で7~8時間の睡眠をとるならば、夜ふかししないので、夜中によぶんなものを食べないですむという点でもダイエット効果があります。
夜遅くまで起きていると、ケーキやラーメンなどが食べたくなるのは、脳に糖分を補給するためもありますが、ホルモンのバランスがくずれて食欲がわくから、ということも証明されています。
睡眠をたっぷりとりたくてもなかなか寝つけないという場合は、就寝時刻の2時間前にお風呂に入るのがおすすめです。人間の体は体内深部の温度が下がると眠気が起こるようにできているので、お風呂に入って体温を上げ、体温が下がってくる2時間後くらいにふとんに入ると、入眠しやすくなるというわけです。寝るときには、夕食の消化も終えていたほうがよいので、夕食はお風呂の前にすませておきましょう。
10時間寝るという人もいますが、この場合は、起きている時間にできることが減って活動量が低下してしまいます。やはり睡眠時間は7~8時間程度がベストといえるでしょう。
取材・文/野上 郁子 イラスト/たなか のりこ