鍋ものによく使われる春菊は、代表的な冬の緑黄色野菜。ハウス栽培によって一年中出回っていますが、10~2月がおいしい季節です。近年はサラダなどの生食用として、養液栽培で柔らかく育てたものも登場し、人気が高まっています。
Contents 目次
栄養素
・β-カロテン
・ビタミンC
・ビタミンK
・カルシウム
・カリウム
・鉄 など
栄養素のポイント
ビタミンKが豊富なのに加え、鉄、カリウム、カルシウムなどのミネラル類を含みます。
葉酸は熱に弱く水溶性なので、生でサラダとして食べたり、電子レンジで軽く加熱してからおひたしやあえ物にするのがおすすめです。
鉄の吸収率をアップさせる簡単レシピ
春菊はビタミンCを含む食材や、肉・魚介類などのタンパク質と一緒に摂ることで鉄の吸収がアップします。やわらかい葉をサラダにしてレモンとオリーブオイルのドレッシングをかけたり、肉や魚料理の添え野菜にすると手軽に摂取できるでしょう。
旬・産地
春菊は10~3月が旬。最近ではハウス栽培もされるようになったため一年中手に入るようになりましたが、多く出回るのは鍋物がおいしい季節です。
主な生産地は千葉県、大阪府、茨城県です。
選び方
春菊を選ぶポイント①
全体的に鮮やかな濃い緑色で、みずみずしいものが新鮮です。左のように張りのあるものを選びましょう。
ポイント
葉が黄色みがかっているものや、葉先が黒ずんだりしおれかかっているもの、茎や切り口が褐色になっているものは避けましょう。
春菊を選ぶポイント②
茎が短く葉が下から密生しているもので、茎の切り口があまり太くないものを選ぶと葉と茎のゆであがりが均一になります。
ポイント
茎が太いものは育ちすぎで、葉が厚くてかたいものが多い傾向にあります。
保存方法・期間
春菊の保存方法
保存するときは一度さっと水にひたしてから、水気をきってビニール袋に入れ、冷蔵庫へ。みずみずしさが続きます。冷蔵庫では畑で生えていた状態を保つよう、立てておきましょう。
茹でてから冷蔵保存する場合
茹でて食べる予定であれば生のままでなく、新鮮なうちに茹でて保存しましょう。 さっと茹でて水気を絞り、4~5cm程の食べやすい長さに切って密封容器に入れます。
保存期間
冷蔵庫で保存し、2~3日以内に使いきりましょう。
春菊を冷凍保存する場合
すぐに食べきれない場合は冷凍保存がおすすめです。1食分(約80g)ずつラップで包み、さらに乾燥を防ぐために密閉容器や保存袋に入れて冷凍庫へ。
下ごしらえのコツ
調理前は茎の下の部分を切り落とし、水洗いしたらしばらく水につけておきましょう。収穫時のみずみずしさを取り戻して葉が元気に広がります。
春菊の切り方
葉と茎それぞれの特徴を活かせば料理のバリエーションが広がります。
※数字は下の説明の番号に対応しています
葉
① 6~7cmにカット(サラダ、鍋もの)
② 4~5cmにカット(おひたし、ごまあえ、ナムル、炒めもの、かき揚げの具)
③ 2~3cmにカット(スープの具、パスタの具)
茎
④ 4~5cmにカット(炒めもの、温野菜サラダ)
⑤ さいの目切り(スープの具、お茶漬けのトッピング、チャーハンの具)
春菊の茹で方
1.たっぷりの沸騰した湯に塩少々を入れ、まず茎の部分を入れて茹でる。
2.1分ほどして茎の色が透き通ったら、葉を入れて約30秒茹で、冷水にとる。
3.軽く絞る。
memo
春菊は茎と葉で火の通り方が異なるため、あらかじめ分けておくとおいしく仕上がります。
電子レンジを使う場合
春菊を2~3株ずつ、向きを互い違いにしてラップで包む。100gあたり約1分20秒(500W)を目安に加熱する。