疲れて料理をする気力はないけれど「野菜をとらなければ」と思って、市販のカット野菜サラダを買う…。そんな食生活のパターンになっている人もいるのではないでしょうか。婦人科医の松村圭子先生(成城松村クリニック院長)に、忙しい人のための野菜のとり方についてアドバイスをいただきました。
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カット野菜の簡単アレンジからはじめよう
こんにちは。婦人科医の松村圭子です。
野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれ、低カロリーで低脂質。野菜を毎日とることはダイエットに役立ち、肌荒れ、便秘などの不調も予防できます。
忙しい人は、体のために野菜をとりたくても調理に時間をかけられませんよね。コンビニのパックのサラダ、カット野菜をよく食べている人もいるのではないでしょうか。
じつは、以前は私も同じで、自炊ができませんでした。でも、2年ほど前から料理の楽しさにハマり、忙しくても自炊生活が続いています。レシピのバリエーションが増え、今ではキャベツを丸ごと使い切れるようになりました(笑)。
今回は、野菜を手軽にとる方法についてお伝えしていきますね。
「野菜をとろう」という意識が大事なので、コンビニのサラダ、カット野菜を活用する日があってもよいと思います。調理に手間をかけなくても、ちょっとアレンジするだけで栄養を補えます。
例えば、「主食(おにぎり・麺・パン)+カット野菜サラダ」だけだと、たんぱく質が不足してしまうので、たんぱく源になる「ツナ」「卵」「ミックスビーンズ」「豆腐」「チーズ」などをトッピングしてもいいですね。
また、水溶性食物繊維のフコイダンやアルギン酸がとれる「もずく」をドレッシングとしてかけるのもおすすめ。私は腸活のために、もずくをよく食べています。
忙しい人は、カット野菜のサラダに、のせるだけ、かけるだけの簡単なアレンジからはじめてみてください。
休日に副菜のつくり置きおかずをつくっておくとラク
少ない材料でできる野菜おかずのレシピのバリエーションを増やすと、栄養バランスを整えるのが簡単になりますよ。
私は、休日に副菜を5~6品つくって冷蔵保存しています。平日の夕食では、このつくり置きおかずをお皿に盛るだけ。帰ってから主菜を1品だけつくればいいのでラクです。また、つくり置きおかずは、お弁当のおかずにも活用しています。
例えば、美肌をつくるビタミンA(ベータカロテン)・C・E(エース)を含む緑黄色野菜の簡単おかずは…
●かぼちゃの塩煮
かぼちゃを塩を加えた水で煮るだけ。砂糖やみりんを使わないので、かぼちゃの自然な甘みが味わえます。
●にんじんの梅煮
にんじんを種を取った梅干し、水と煮ます。にんじんの甘み、梅干しの酸味のバランスがよくてさっぱり。お弁当のおかずにも重宝します。
●丸ごとピーマンのおかか和え
ピーマンを丸ごとラップで包んで電子レンジで加熱し、粗熱を取ってからヘタを除いて、食べやすくちぎり、だし汁、しょうゆ、おかかと和えます。ピーマンは種もワタも食べられます。
また、ブロッコリーはまとめてゆでて冷蔵(または冷凍)保存しておくと、主菜のつけ合せやお弁当のすき間埋めに便利です。
婦人科医 松村先生のつくり置きおかずはこれ!
こちらは、週末につくったつくり置きおかずです。
(左上から時計回りに) ゆでカリフラワー&かぼちゃの塩煮、酒蒸しキノコとわかめの和え物、きのこの梅肉和え、小松菜ときのこの炒め物、きのこと酢玉ねぎのマリネ
(きのこが安かったので大量に購入、きのこだらけになりました)
つくり置きおかずを活用すると、品目数が増えて栄養バランスが整っていきます。難しく考えず、少ない材料でできる野菜のおかずをつくることからはじめてみてください。
取材・文/掛川ゆり