キャベツの芯は1玉の重量の15%程度を占めますが、葉と比べて硬いため捨ててしまうことも多いのでは?一方で、芯には葉よりも多く含まれる栄養素もあり、捨てずに食べたいところ。今回は、葉や芯などの「部位別の栄養」の解説に加えて、簡単レシピも紹介します。
Contents 目次
キャベツの葉には食物繊維が豊富!その他の栄養は?
生のキャベツの葉に含まれるカリウム、カルシウム、ビタミンK、葉酸、ビタミンC、食物繊維総量を表したのが、下のグラフです(可食部100gあたり、芯は除いたもの)。
ミネラル類はそれほど多くありませんが、ビタミンKは79μg(マイクログラム)、ビタミンCは38mgと豊富。食物繊維も1,800mgと多く含まれることがわかります。また、葉酸は66μg含みます。
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キャベツにはビタミンUが含まれています。ビタミンUは、キャベツから発見されたビタミン様物質で、「キャベジン」とも呼ばれます。特に、春キャベツの中心に近い黄色い葉に、多く含まれているといわれています。
キャベツの芯に含まれる栄養は?
キャベツの芯にも栄養があります。葉と比較しながら、芯に含まれる栄養を紹介しましょう。
キャベツの部位別のミネラル量
キャベツの茎(芯)と外葉(外側の葉)と結球葉、それぞれに含まれるカルシウム(Ca)、マグネシウム (Mg)、カリウム(K)、リン(P)の4つの栄養素について比較した実験です。
キャベツの部位により、含まれるミネラルの量が違うことがわかります。Caは外葉、Mgは外葉と茎(芯)、KおよびPは茎(芯)に含有量が多いです。
結球葉は、どの栄養素も外葉や茎(芯)より少なくなっています。
キャベツの葉と芯の栄養の違い
キャベツの部位によってどれくらい栄養が違うのかを調べた実験を紹介します。芯は、下の図のように、部位に分けました。
下のグラフは、キャベツの葉(外側3枚目から芯近くまでの部分:一般的な可食部)と芯部、さらに上記のように分けた芯の部位の、それぞれのたんぱく質、食物繊維、カリウムが含まれる量を比較したものです(12月に購入したキャベツ5個分の湿重量100gあたりの平均値。日本食品分析センター調べ)。
キャベツは部位によって含まれる栄養が異なります。また芯の部位によっても含まれる栄養に特徴があることがわかります。部位による違いはありますが、たんぱく質が1.2~1.9g、食物繊維が1.7~3.3g、カリウムが326~495mgあり、芯も捨てずに利用することで、これらの栄養を摂ることができます。
キャベツの葉も芯も使う副菜におすすめ簡単レシピ
キャベツの葉の栄養を残さず摂れるレシピです。
キャベツオムレツ
キャベツの甘みをぎゅっと凝縮!
材料(2人分)
・キャベツ:100g(2~3枚)
・タマネギ:1/4個(80g)
・卵:3個
・ツナ缶:1缶(70g)
・マヨネーズ:大さじ1
・オリーブオイル:大さじ1
・塩・黒こしょう:少々
作り方
1.キャベツを千切りにする(芯を粗みじんにして入れてもOK)。タマネギは薄切りにする。
2.フライパンにマヨネーズを入れて熱し、タマネギを入れて炒め、キャベツと汁を切ったツナ、塩・黒こしょうを入れてさらに炒める。キャベツがしんなりしたら。一度皿に移して粗熱を取る。
3.ボウルに卵を溶き、2を入れて混ぜる。
4.2のフライパンにオリーブオイルを入れて熱し、3を流し入れる。軽くかき混ぜ。卵が固まってきたら、半分に折りたたみ、ふたをして弱火で焼く。
5.全体に火が通ったら、粗熱を取り、4等分に切り分ける。
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キャベツを太めの千切りにすると、歯ごたえがあり、食感を楽しめます。
キャベツの即席漬け
ご飯のお供にぴったり!
材料(4人分)
・キャベツ:8枚(約400g)
・きゅうり:2本
・みょうが:4個
・青じその葉:10枚
・塩:大さじ1
作り方
1.キャベツは芯を除いて(※)2cm幅、3~4cmの長さに切ってボウルに入れる。
2.芯を粗みじんにして入れてもOKです。
きゅうりとみょうがは小口切りにし、青じその葉は千切りにしてボウルに入れる。
3.ボウルに塩を振り、初めは弱く、だんだん強くもんでしんなりさせ、水気を絞って冷蔵庫で冷やす。
最後に
キャベツは芯にも栄養があります。部位別の栄養を知って、料理にお役立てください。