“ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「ナイアシン」です。聞き慣れない名前かもしれませんが、じつは代謝に関わる大切な栄養素。クイズで知識をゲットして、健康に役立てていきましょう!
Contents 目次
問題1 「ナイアシン」は次のうち、どの仲間に入ると思う?
□アミノ酸
□ビタミン
□ミネラル
□ポリフェノール
「ビタミン」です
「ナイアシン」とは、あまり聞き慣れない成分の名前かと思いますが、これは「ビタミンB群」の一種です。「ナイアシン」はニコチン酸とニコチンアミドの総称で、動物性食品から植物性食品まで広く分布しています。水溶性ビタミンの仲間で、糖質、脂質、たんぱく質の代謝をスムーズにするのが主な働きです。
問題2 「ナイアシン」は体内でも合成されます。合成の際、関係が深い物質は、次のうちどれ?
□トリプトファン
□アスパラギン酸
□オレイン酸
□オリゴ糖
「トリプトファン」です
「ナイアシン」は、食材の中に含まれるナイアシンをそのままとり込むこともできますが、人の体内では必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」からも合成されます。トリプトファン60mgからナイアシン1mgが作られると言われています。上記は、「トリプトファン」と「アスパラギン酸」がアミノ酸の仲間で、「オレイン酸」は脂肪酸の一種、「オリゴ糖」は、糖質の仲間です。
問題3 問題2の答えとなる成分が少ない食べものは、次のうちどれ?
□パスタ
□さつまいも
□豆腐
□ごま
「さつまいも」です
問題2の答えは「トリプトファン」でしたね。トリプトファンは穀類、大豆製品、乳製品などさまざまな食品に含まれますが、上記のうちでトリプトファンが少ない食べものは、「さつまいも」です。最近は、さつまいもだけで1食を済ませてしまう方もいるようですが、いも類ばかりの偏りのある食事をしていると、「ナイアシン」を体内で合成するための材料が少なくなってしまいます。普通の食事をしていれば、ナイアシンが不足する心配はまずありません。毎日の食事は主食である米やパン、めん類などに、おかずとして肉、魚、豆類などのたんぱく源を組み合わせというように、さまざまな食材を偏りなくしっかりとるようにしたいです。
問題4 次のうち、「ナイアシン」がいちばん多く含まれるものはどれ?
□豚もも肉100g
□鶏もも肉1/2枚(130g)
□たらこ1腹(60g)
□卵2個
「たらこ1腹」です
「ナイアシン」が多く含まれている食材は、主に魚や肉、レバーなどです。上記に含まれるナイアシンを比較すると、上から6.2mg、6.2mg、30.0mg、0.1mg。1日の摂取基準は、成人男性で14~15mgNE*、成人女性で11~12mgNEですので、たらこは、とても効率よくナイアシンを摂取できる食材のひとつと言えます。また、体内でナイアシンの原料となるアミノ酸(トリプトファン)が豊富に含まれる食品には、ナイアシンも豊富であることが多いです。
*ナイアシンの摂取基準は、「ナイアシン当量」で表され、「mgNE」という単位で示されます。「ナイアシン当量」とは、食品の中に含まれるナイアシンの量と体内で合成されるナイアシンの量を加えたものです。
問題5 次のうち、「ナイアシン」の働きとは言えない説明はどれだと思う?
□脳神経の働きを助ける
□血行を良くする
□二日酔いを防ぐ
□骨の成長を促進する
「骨の成長を促進する」です
問題1の解説でも記載しましたが、「ナイアシン」は、代謝に関わるビタミンです。そのほかの働きとして、脳神経の働きを助ける効果や、頭痛を予防する効果、皮ふを健康に保ったり、血液の循環をよくしたりする働きなども期待できます。また「ナイアシン」には、アルコールや二日酔いのもとになる「アセトアルデヒド」を分解する働きもあるため、お酒を飲むと、ナイアシンの消費量が増えてしまうことになります。お酒を飲むときは、ナイアシンを意識したおつまみ選びがおすすめです。