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グルテンフリー市場の最新トレンド! グルテンフリーとプラントベース両方のニーズを満たす食品が増えると予測

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植物由来のたんぱく質のイメージ画像

近年、個人の食の選択肢や多様性への取り組みが進んできています。2025年に向けて、いま欧米で注目されているグルテンフリー市場の最新トレンドや技術革新についてご紹介します。

監修 : フォーブス 弥生 (グルテンフリーライフ協会代表)

一般社団法人グルテンフリーライフ協会代表理事。身内のグルテン過敏症をきっかけにグルテンフリーの探求と実践の道へ。長年にわたり培った知恵とノウハウをグルテンフリーの普及活動に生かすべく、2013年12月一般社団法人グルテンフリーライフ協会を設立。 著書に、自身の経験と実践レシピをまとめた『2週間、小麦をやめてみませんか?』(三五館)。HPhttps://glutenfree-life.net

Contents 目次

押さえておきたい食のトレンド。栄養強化、プラントベース、個々に合わせた栄養の重要視!

炭水化物を含まない粉類

グルテンフリー食品市場は、セリアック病やグルテン過敏症(グルテン不耐症)、グルテンアレルギーなどの疾患の診断数の増加だけでなく、健康志向の消費者ニーズの増加も追い風となり、過去10年間で著しい成長を遂げています。そのため、食品加工メーカーや飲食店は消費者のニーズに応えるため、技術進歩への取り組みや栄養価の向上、多種多様な食材の選択肢の広がりにより、日々進化しています。

●小麦粉代替品の広がり
グルテンフリー食品における最も大きな変化のひとつは、小麦粉の代替品の登場です。従来の小麦粉に代わって、グルテンを除去するだけでなく栄養価も高めた、プラントベース(植物由来)や穀物不使用などのさまざまな食材が登場しています。
例えば、国内でも米粉をはじめとし、片栗粉や大豆粉などが一般的に多く使用されています。そのほかにも、とうもろこし粉、アーモンド粉、ココナッツ粉、ひよこ豆粉、キャッサバ粉などの粉類の人気も高まっています。これらの食材は特徴や食感、風味が異なるため、使用用途によって使い分けられており、ますます人気が高まる傾向にあります。

●プラントベース(植物由来)のグルテンフリー食品
プラントベースの食のトレンドはグルテンフリーと融合し、プラントベース&グルテンフリーの食品市場が拡大しています。健康や宗教上、環境配慮などの理由からプラントベースの食品を選択する人も増えています。そのため、食品加工メーカーはプラントベース&グルテンフリー食品の開発に注力しています。
例えば、植物性のたんぱく質や必須栄養素を含む食品であるひよこ豆パスタ、レンズ豆チップス、カリフラワー粉のピザ生地など、幅広い選択肢が利用できるようになっています。今後、さらに食の多様性が広がり、グルテンフリーとプラントベースの両方のニーズを満たす食品開発が進むと予測されています。

●栄養素を強化したグルテンフリー食品
従来のグルテンフリー製品は加工度が高く、必須栄養素が不足しがちで、糖分や不健康な脂肪が多いと批判されてきました。しかし、食品加工メーカーが栄養バランスのとれたグルテンフリー食品の研究開発に投資し始めたことで、急速に進化しています。最近のグルテンフリー食品はビタミン、ミネラル、たんぱく質や食物繊維が配合され、より栄養価の高い食品になっています。一例として、グルテンフリー対応のパンでは種子や古代穀物、豆類などを入れることで、栄養価を向上させています。
また国内でも、「完全栄養食」という言葉を耳にするようになりました。完全栄養食とは、健康を維持するために必要な栄養素を満たす、バランス栄養食のことです。
例えば、パンやカップラーメン、カレーライスなどが商品化されています。これらの栄養強化型の食品は、時短ニーズや栄養管理など持続可能な食生活へのサポートとして支持されています。

女性のお腹に胃腸のイラスト接写

●腸内フローラ(腸内細菌)との関係
腸内環境とグルテンフリー食生活との関係が明らかになるにつれ、腸内フローラを最適化することが大切となり、個人に合わせた栄養が重要視されてきています。最近では、腸内細菌検査(Microbiome testing:マイクロバイオームテスト)が注目されています。この検査では、個人の腸内細菌の状態を解析することで、どの栄養素や食事が最適なのかを評価し、腸内環境を整えるのに役立つと言われています。

●遺伝子検査による栄養の最適化
たんぱく質、脂質、糖質の代謝能力には個人差があります。そのため、遺伝子情報に基づき、最適な栄養比率や食品選択することが可能です。
例えば、グルテン感受性の有無やさまざまな栄養代謝能力を分析することができます。そのため、遺伝子検査による個別の食生活や栄養プランを提案するなどの具体的なサービスが進んでいます。

遺伝子検査や腸内細菌検査などは、最近注目を集めているトレンドです。デジタルヘルステクノロジー、腸内フローラの研究、遺伝子情報の解析、さらには持続可能な食材の活用など、パーソナライズ化された栄養がさらに進化してきています。それぞれの個人の健康状態やライフスタイルに応じた最適な栄養プランが提供されることで、グルテンフリー食生活は単なる免疫疾患や食物アレルギーなどの制限食ではなく、健康を最大化する手段としての価値を高めると期待されています。

このように、個人の食の選択肢や多様性への取り組みが進んできています。いまや成人の食物アレルギーは10人に1人と言われています。また、大人では「果物や野菜」が食物アレルギーの原因として多く、花粉症とも深く関連があるそうです。

私自身も数年前に、ネギ類の食物アレルギーを発症しましたが、最近ではレストランでも事前に食物アレルギーの確認をしてくれる所も多くなりました。ご自身で食事をコントロールする工夫を行うことで、健康的な食生活を送りましょう。

参考資料:
「Celiac.com公式サイト」 https://www.celiac.com/celiac-disease/the-future-of-gluten-free-foods-innovations-and-trends-to-watch-r6695/

「NHK きょうの健康」 https://www.nhk.jp/p/kyonokenko/ts/83KL2X1J32/episode/te/Y7L3JYN9RY/

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