日本人の麺食文化において、「そば」の存在を欠かすことはできませんね。穀物の中でもミネラルが多く含まれる「そば」。種類によってはグルテンが含まれています。では、どんな「そば」ならグルテンフリーになるのでしょうか。
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ヘルシーな「そば」の選び方と食べ方
近年では、グルテンフリー食品として「十割そば(じゅうわりそば・とわりそば)が、健康志向の高い人たちの間で人気となっています。今年7月のテニスの全英オープン(ウィンブルドン選手権)で4度目の優勝をおさめた、グルテン過敏症である男子プロテニスプレイヤーのノバク・ジョコビッチ選手も、穀物の中でもミネラルが多く含まれている「そば」を食生活に取り入れています。
みなさんは、おそば屋さんに行くと、「二八そば(にはちそば)」のメニューをよく目にするのではないでしょうか。「二八そば」とは、そば粉8に対してつなぎ(小麦粉)2の割合の手打ちそばのことです。特徴は、そばの風味やのど越しのバランスがよく、つなぎが約2割入ることでそばが打ちやすくなります。つまり、「二八そば」には小麦粉を使っているので、グルテンが含まれています。
一方、「十割そば」は、純粋にそば粉のみでつなぎは使いません。使うのは少量の水だけです。本来、そば粉だけではつながらないので、高度なそば打ちの技術が必要になります。そのため、十割そばをきちんと提供できるそば屋は技術もそばの品質も高いことが多いと言われています。
しかし最近では、十割そばの立ち食いそばが登場しています。技術革新により、最新の押し出し式の製麺機を使用することで、十割そばの機械打ちが可能になりました。
「マツコの知らない世界」(TBS系列、毎週火曜21:00)で紹介された十割そばの「嵯峨谷(さがたに)」は、都内で7店舗展開する人気立ち食いそば屋です。
こちらのそばはつなぎを使用せず、100%そば粉でつくる十割そばを立ち食いそば価格で提供しています。また、店内の石臼でひいたそば粉を使用するというこだわりも人気の秘密です。
家庭でいただくのであれば、山本食品(長野県長野市)の「十割そば」。そば粉100%でつくる「十割そば」を世界初の専用工場を新設しています。(2017年12月より稼働)
現在では、通販サイトなどで購入が可能です。
欧米諸国を中心に、ここ数年で日本そば専門店がオープンしています。この背景には、
健康志向が高い欧米ではたんぱく質の一種であるグルテンが含まれないグルテンフリーの十割そばが注目されていることにあるようです。
海外で紹介されているそばのレシピは、日本での食べ方と異なります。例えば、そばを焼きそばのように炒めたり、サラダに入れたり、生春巻きの具にも入れたりと食べ方はさまざま。彩りキレイな野菜と共に、おしゃれな料理に変身しています。
このように最近では、外食や食品でも多くの取り組みが始まっています。小麦抜きの食生活を実践するのも、思っていたよりもそんなに難しくないと思いませんか?