時間がないときの食事は、うどん、そば、ラーメンなどの麺メニューがラクですよね。でも、麺とちょっとの薬味だけだと糖質に偏ってしまうのが心配…。忙しい毎日でも自炊を無理なく続けている婦人科医の松村圭子先生(成城松村クリニック院長)に、おすすめのトッピング食材を教えていただきました!
Contents 目次
■卵、ツナ、納豆…麺にたんぱく質の食材をトッピング
こんにちは。婦人科医の松村圭子です。
忙しいとき、何品も作るのは大変ですよね。そんなときは、がんばらずに麺1品でも大丈夫。私は、うどんが大好きで、ランチは簡単に作れるうどんをよく食べているんです。
ただし、麺の糖質に偏らないように、たんぱく質がとれる食材を必ずトッピングするようにしています。おすすめ食材は、良質なたんぱく質が含まれる「卵」。わが家の冷蔵庫に常備してある食材のひとつです。
卵には良質なたんぱく質がたっぷり。ビタミンCと食物繊維以外のすべての栄養成分が含まれ、カルシウム、鉄、ビタミンA、D、B2などが豊富な優秀食材です。
私は、うどんに電子レンジでチンして作った温泉卵(※)をトッピングしたり、生卵をのせたりしてかま玉うどんにするときもあります。
※電子レンジで温泉卵を作る方法…小さい耐熱容器に卵1個を割り入れ、水大さじ1を加える。卵黄に爪楊枝などを刺して穴をあける。ラップをかけずに電子レンジ(600W)で50秒ほど加熱する。
また、たんぱく質をプラスしたいときは、「ツナ缶」も手軽です。近所のスーパーでは特売のときは、3個でいつもより100円ぐらい安くなるので(笑)、そのときにまとめ買いしています。
ツナ缶からは、骨を丈夫にするのを助けるビタミンD、エネルギー代謝をよくするナイアシンなどが補えます。ツナ水煮缶は、油漬け缶よりも脂質が少なくて低カロリーです。
ほかにも、たんぱく質のトッピング食材には、食べ切りやすい量のミニ納豆もおすすめ。納豆からは、ビタミンB2、K、食物繊維などの栄養がとれます。
野菜不足が気になったら、冷凍ブロッコリーで緑黄色野菜を
私は、麺に野菜を足したいとき、「冷凍ブロッコリー」や「ゆでた青菜」をトッピングすることが多いです。
買い物をしたら同じ熱湯で、小松菜→ブロッコリー→ほうれん草とアクが少ない順に一気にゆでて下処理。青菜は食べやすい長さに切って冷蔵、ブロッコリーは小房に分けた状態で冷蔵か冷凍します。
麺にトッピングしたり、副菜や主菜の添え物にしたり。食事のたびにゆでる手間がかからず、すぐに食べられるので冷蔵庫にストックしてあると気持ちがラクです。
また、市販の冷凍ブロッコリーも野菜をとりたいときに便利。旬の時季に収穫して加熱処理し、冷凍されているので栄養価が保たれています。
食物繊維はカットわかめ、とろろ昆布でチャージ
麺に食物繊維をプラスしたいときは、乾物の海藻の「カットわかめ」「とろろ昆布」が活躍。カットわかめは戻さず、さっと水で洗ってそのままスープに入れます。
とろろ昆布は極薄に削られているので、水溶性食物繊維が汁に溶け出しやすい状態になっていて、うまみもたっぷり。
カットわかめもととろ昆布も乾物で日持ちするので、ストックしておくと食物繊維を補いたいときに役立ちます。
また、食物繊維は「きのこ」にも豊富です。わが家では、しいたけ、しめじ、えのきたけなど、いろいろなきのこを安いときにまとめ買いし、食べやすく切ったり、ほぐしたりして冷凍ストックしてあります。使うときは、凍ったままスープに入れて加熱。冷凍することで、きのこからうまみが溶け出しやすくなります。
このように、手軽に栄養が補えるトッピング食材を常備しておくと、麺メニューの栄養バランスを整えるのは簡単です。
取材・文/掛川ゆり うどんの写真は松村先生ご本人によるもの