寒天は、ようかんやあんみつなどの材料としてなじみのある食材。透明で味や風味が少なく、ちょっぴり地味なイメージもありますが、実は超優秀なダイエット食材なのです!
「寒天は、低カロなうえに、食物繊維がたっぷり。その量は100gあたり約74gで、あらゆる食品の中でもトップクラス。食物繊維には水溶性・不溶性の2 種類があり、寒天にはこの両方が。不溶性食物繊維は、消化の過程で水分を吸収してふくらみ、便のかさを増やして便秘を改善。また、水溶性食物繊維は、食べ 物と合わさって粘りをつくり、腸内で糖質や脂質の吸収をゆるやかに。寒天をドリンク、おやつ、おかずに取り入れれば、満腹感を得ながらダイエットが可能で す」(横浜創英短期大学名誉教授・則岡孝子先生)
Contents 目次
【ルール1】寒天は1日に6gを目安にとる
「食物繊維の1日の摂取目標量は17g以上(『日本人の食事摂取基準』・成人女性)。これに対し、食物繊維の1日の平均摂取量は約12g(30~39歳女性)で、1日5gが不足。粉寒天を小さじ3(6g)とればカバー可能!一度にまとめてとらず、1回につき2gを目安に、1日3回に分けてとって。ただし、食物繊維の摂取量を寒天ばかりに頼らないように」
【ルール2】朝・昼・夜の3回、食事の10分前にとる
「寒天でダイエット効果を得るには、食前の摂取が最適。寒天が胃の中に入ると水分を吸収。食事をしてから10分くらいでおなかが満たされ、食べすぎを防げます。おすすめは、好みのホットのお茶に粉寒天を溶かした寒天茶(湯200mlに対して粉寒天2gが目安)。便を適度なやわらかさにし、スムーズな便通を促すためには、寒天とたっぷりの水をいっしょに」
【ルール3】間食にとる
高カロリーなスナック菓子や洋菓子をヘルシーな寒天おやつにチェンジ。牛乳や野菜、フルーツジュースなどに寒天を煮溶かして固めれば、食べごたえのある低カロおやつに。
【ルール4】食事中にとる
粉寒天を加えてごはんを炊いたり、おかずの具に糸寒天や角寒天を使って食事に取り入れるのも◎。食物繊維の働きで糖質や脂質の吸収が抑えられ、血糖値の上昇がゆるやかに。
【ルール5】夜食の代わりにとる
夕食後におなかが空いたら、高カロな甘いものより、低カロな寒天ドリンクやゼリーでおなかを満たすのが得策。就寝中に腸のぜん動運動が活発になり、朝の気持ちいいお通じに!
<そんな寒天を使ったレシピはコチラ!>
・トマト寒天
監修/則岡孝子、取材・文/掛川ゆり、撮影/福岡拓