最近はダイエット中も肉を控えず、しっかりたんぱく質をとりましょう、という考え方が基本です。でも、「やっぱり脂が気になる」「食べてもいいのは鶏肉だけ?」「焼肉が食べたい!」など肉食の方法に悩んでいる人も多いはず。そこで管理栄養士の大越郷子先生に、牛、豚、鶏の3大メジャー肉のダイエット効果について教えていただきました。
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ダイエット中はやっぱり鶏肉がベスト?
ダイエットをするときには“肉を控えなきゃ!”と思う人も多いかもしれません。でも、実は肉は、筋肉の材料となるたんぱく質がとれるので、筋肉をつけて代謝を上げるためにはしっかりとったほうがいい食材です。ただし、部位によっては脂肪が多く食べ過ぎると太りやすいので、とり方に注意が必要です。
そこで、牛肉、豚肉、鶏肉の、それぞれの特徴やおすすめのとり方を、管理栄養士の大越郷子先生に伺いました。
「ダイエット中におすすめなのは、脂身が少なくカロリーも低い赤身肉です。
まず、牛肉の場合は、赤身のヒレやモモなどを選べば脂質が少なく低カロリー。
たとえば、脂身の多い牛バラ肉は100gあたりの脂質が39.4gで、426kcalですが、赤身のヒレなら脂質が11.2g、カロリーは195kcalと、バラ肉の半分以下です。
牛肉の赤身には、脂肪の燃焼を促すL—カルニチンという成分も豊富なので、ダイエットにぴったりです。そのほか、女性に不足しがちな鉄分や亜鉛などが豊富なのも特徴です。
豚肉の場合も、ヒレやモモなどの赤身なら、脂質が多いバラ肉やロースなどより低カロリーです。豚バラ肉は、100gあたり395kcal、脂質は35.4gですが、ヒレなら130kcal、脂質は3.7gと、低カロリーで脂質も格段に少なめです。
豚肉は、糖質の代謝を助けるビタミンB1を多く含んでいるのもうれしい点。ビタミンB1は、ニラやしょうが、にんにくなどに多く含まれるアリシンという成分と一緒にとると、体への吸収が高まるので、ニラレバ炒めや、しょうが焼きにするなど、これらの食材と組み合わせてとるのがおすすめです。
また鶏肉は、糖質ゼロで、牛肉や豚肉よりもアミノ酸バランスがさらにいい、とても良質なたんぱく質源。効率よく筋肉をつけたい人にぴったりです。特に脂質が少なく低カロリーなのが鶏ムネ肉。皮を取り除けばより脂質が抑えられます。
たとえば皮付きのモモ肉は100gあたり204kcal、脂質は14.2gですが、皮なしのムネ肉なら116kcal、脂質は1.9gとカロリーも脂質も少なめです。
鶏肉には、たんぱく質の代謝に欠かせないビタミンB6も多く含まれます。
このように、部位の選び方に気をつければ、肉はダイエットを助けてくれる食材。抜かずに、しっかりとりましょう
取材・文/和田美穂