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たとえ朝食でも要注意! 脂質の賢いとり方とは?

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朝食を食べる様子

脂質というと、ダイエットの大敵という印象はまだまだ根強くあるかもしれませんが、朝食ならとってもよいという考え方もあるようです。しかし、1日の元気の源になる朝食から口にする脂質のため、体につく脂肪は着実に増えるという報告が、米国の研究グループからありました。たとえ朝食でも脂質のとり過ぎは気をつけるとよいのかもしれません。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

朝食の脂肪が増えると体脂肪が増える

脂質はダイエットのときにはとり過ぎないほうがよいと考えられがちですが、朝食ではたくさんとってもよいという説もあるよう。

このたび米国の研究グループが、朝食にとる脂質の量やその中身に注目して、健康への効果について詳しく分析しました。
調べたのは、肥満傾向の75人で、低脂肪のビーガン食と、そうではない通常食のグループに分けて、16週間にわたって追跡調査を行っています。朝食でとった脂質によって、その後に体がどう変化するのかを調べたのです。

わかったのは、朝食でとる脂質によって体につく脂肪が着実に増えるという関係でした。肥満度や食事からとるカロリーの量にかかわらず、こうした関係は確認されました。食べた脂質が体に脂肪としてつくのは、当たり前といえば当たり前ではありますが、口にした量が増えると、そのまま体の脂肪にはね返るので、気をつけるのがよいのでしょう。

脂肪の種類によってはマイナス効果が大きい

さらに、脂質の中身によっても影響は変わってくるよう。注意したいのは、牛肉やチーズなどに含まれる天然トランス脂肪酸(共役リノール酸)。また、ココアバターに含まれているステアリン酸です。これらの脂質が増えると、耐糖能と呼ばれる血糖値をコントロールする能力が低下してしまい、糖尿病につながる可能性があったのです。ココナッツオイルに多いラウリン酸やマーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸も、同様に血糖値によってよくない効果が出てくるようでした。

一方で、よさそうなのは、大豆油やコーン油、サフラワー油などの植物油に含まれる不飽和脂肪酸であるリノール酸。むしろ耐糖能が改善するので、好ましい効果が現れるといえそうだということです。肥満度やカロリーによらず効果が現れていました。

たとえ朝食でも脂質のとり過ぎには気をつけるとよいのかもしれません。

<参考文献>

Nutrients. 2019 Mar 13;11(3). pii: E615. doi: 10.3390/nu11030615.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30871233

文/星良孝

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