体を冷やす小麦を抜くことで、代謝をよくする小麦抜きダイエット。前回の記事『糖質制限するなら量より質!代謝をよくする「小麦抜きダイエット」の6つの基本ルール』では基本の考え方やルールなどを紹介してきました。今回は実践編として、小麦食品の代わりに置き換えるメニューやおすすめの食材を紹介します。お話は引き続き、自ら20㎏のダイエットに成功した管理栄養士の伊達友美さんに伺いました。
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小麦粉が入っていないものを選ぼう!
パンやパスタ、うどんなど、小麦を使った食品を抜く小麦抜きダイエット。
「ご飯やおにぎり、親子丼はいいですが、マカロニグラタンやラザニア、ドーナツやクレープはNGです。小麦粉が入っているかどうかで判断しましょう。基本的にご飯を主食にして、肉や魚のメインのおかず一品と、おみそ汁と小鉢など、定食のような組み合わせにするのがおすすめです。
私たち人間の体に必要な三大栄養素はたんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)です。主食(ご飯)、主菜(肉や魚)、副菜(野菜や豆類)という定食スタイルは、三大栄養素を効率よくとれるようにできています。和食に限らず、洋食や中華でも、この組み合わせならOKです。甘いものを食べたいなら、瓦せんべいやどら焼き、ロールケーキはNG。大福やチョコレート、マカロンなどはOKです」(伊達さん)
低カロリーよりも、体を温めるものに置き換えること
「朝はパンではなくて、モチを焼くとか、昼はサンドイッチよりもおにぎり、ラーメンではなくてチャーハン、グラタンよりもご飯が入っているドリアなど、小麦を使っていないメニューを選びましょう。外食やコンビニでもさまざまなメニューがあるので、置き換えはそんなに難しいことはありません。
カロリーを気にして、野菜サンドイッチや、サラダだけにするのはNGです。野菜だけでは、1カロリーも代謝を上げてくれません。野菜でとれるのは、ビタミンとミネラルと食物繊維と抗酸化成分。これらはほとんどカロリーがないので、体を温めて代謝を上げることはないのです。熱を作るのはたんぱく質と糖質と脂質の3つだけなので、野菜サンドではどうしても体を冷やしてしまいます。野菜でお腹をいっぱいにしてもやせられない、ということを理解しましょう。どうしてもサンドイッチが食べたいなら、カツサンドやツナサンドを選びましょう。サラダもメインとしてではなく、つけ合わせ程度の量(小皿1杯位)にして、オメガ3系オイルのえごま油やアマニ油をかけて食べるのがおすすめです」
マヨネーズかけご飯もOK!
「熱を作るたんぱく質と糖質と脂質が入った優秀メニューといえば、オムライスやかつ丼。たんぱく質とご飯がしっかりとれるのでおすすめです。簡単に食事を済ますなら、卵かけご飯やご飯にマヨネーズをかけたマヨご飯もOK。マヨネーズは基本的に油と卵黄とお酢なので、体を燃焼させてくれるのです。カロリーハーフのマヨネーズは甘味料や添加物を含むものが多いので、代謝アップの効果が落ちてしまいます。通常のマヨネーズを選びましょう」
野菜や果物の選び方
「野菜や果物は、基本的に旬のもの、国産のものを選ぶのがベストです。カントリーフードの法則に従ってください。出身地や育った地域の食べものがその人の体に合いやすいのです。その人の体に合うものは、代謝も上げやすいのです。また冷えがある人は、自分が生まれたエリアよりも寒い地方の食べものを選ぶと冷えにくくなります。
例えばバナナやパイナップルなど、暑い地域でできたものは、体を冷やす成分が入っています。逆に寒い地方のものは体を温めてくれるので、北海道の野菜や果物はおすすめです」
「今では一年中、いろんな野菜が食べられますが、冬にトマトなどの夏野菜は体を冷やすので食べる際は量や調理法を工夫します。体を温めるのは、かぼちゃ、大根などの根菜類です。これらは糖質制限ではNGとされていますが、小麦抜きダイエットではOKです。じゃがいもやさつまいもなどのいも類も体を温めるのでOKです。ただし、野菜だけでお腹いっぱいにならないように注意しましょう」
小麦抜きダイエットは制限やルールが簡単。食べたいものをガマンして控えるのではなく、糖質の種類を選び、足りないものをプラスして食べる方法なのでストレスなく実践できるでしょう。代謝の高い健康的な体作りを目指して、しっかり食べてやせましょう。
取材・文/奥沢ナツ