ダイエットもフィットネスも美容も、食べるものがとても大事。何を食べるといいのかは、いろいろな研究からたびたび報告されています。では体に悪い食べものとはどのようなものなのでしょうか。米国の研究グループが、「おいしすぎて食べ過ぎてしまう」という観点から、“よい・悪い”を整理。3パターンの「悪い組み合わせ」が問題になることがわかりました。
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何を食べるのが一番いいの?
甘いお菓子など、一度食べると止められない食べものが誰にもあるかもしれません。象徴的なのがポテトチップスなどのスナック菓子。脂肪、砂糖、塩分のかたまりで、ほどほどがよさそう。でも、体に悪いとうすうす気がついていても、つい食べ過ぎてしまう…。今、「口当たりがよすぎる食べ物(ハイパーパラタブル食品)」として世界的に問題になりつつあります。一方で、このように人を誘惑してくる食品がどのようなものなのかは、きちんと定義されてこなかったよう。「体に悪いのに食べ過ぎてしまう食品の問題とは何?」というわけです。
このたび米国の研究グループが、体にとって決してよくはない、「口当たりのよすぎる食品」がどんなものかはっきりさせることにしました。怖くもありますが、研究グループによれば、「メーカーでは、いかに口当たりをよくして、消費を増やすかという方程式をもっている」とのこと。つまり、計画的に食べ過ぎに持ち込まれているわけです。そこで、7757の食品を対象に中毒性を生み出す源が何かを科学的に調べることにしたのです。
食べ過ぎてしまう秘密
そしてわかったのは、栄養素の組み合わせによって、中毒性が生み出されているということでした。「脂肪」と「塩分」の組み合わせ、または「脂肪」と「砂糖」の組み合わせ、「炭水化物」と「塩分」の組み合わせという3パターンにより、口当たりがよくなって、食べ過ぎにつながってしまうというのです。
一般に食べられている食品を分類すると、62%が食べ過ぎてしまうタイプの食品と判明。3パターンは互いに重複もありますが、70%が脂肪と塩分が高いタイプで、続いて25%が脂肪と砂糖が多いタイプ。16%は炭水化物と塩分が高いタイプとなっていました。
さらに、低脂肪、無脂肪のほか、砂糖や塩分、カロリーが低いまたは含まれないとうたっている食品でも、5%は口当たりがよすぎる食品と判断されました。つまり、健康によいとされていても、問題が潜んでいるというわけです。
食べ過ぎにはくれぐれも注意が必要です。
<参考文献>
Obesity (Silver Spring). 2019 Nov;27(11):1761-1768. doi: 10.1002/oby.22639.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/oby.22639
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31689013
NEW STUDY OFFERS DATA-DRIVEN DEFINITION OF UNHEALTHY YET PERVASIVE ‘HYPER-PALATABLE’ FOODS
http://news.ku.edu/2019/10/31/207-299-3457