本来、関東では白い部分を食べる「長ネギ(根深ネギ・白ネギ)」、関西では緑の葉の部分を食べる「青ネギ(葉ネギ)」が主流ですが、現在ではどちらのネギも地域を超えて流通しています。薬味など、生で使うとネギ本来の辛味や香りが活き、焼く・煮るなどの加熱調理をすると辛味が消えてマイルドな甘みが生まれます。
Contents 目次
栄養素
- ビタミンA(葉ネギ、小ネギ)
- ビタミンC(葉ネギ、小ネギ)
- ビタミンE(小ネギ)
- ビタミンK(葉ネギ、小ネギ)
- 葉酸(長ネギ、葉ネギ、小ネギ)
- 食物繊維(葉ネギ) など
栄養素のポイント
長ネギは白い部分を食べるので淡色野菜、緑の葉の部分を食べる葉ネギや万能ネギなどは、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンを含む緑黄色野菜です。
香り成分は硫化アリルで、白い部分に多く含まれます。血行を促進する作用があると言われています。
硫化アリルは水溶性なので、長く水にさらすと溶け出してしまいます。鍋や汁物などで溶け出した成分も取り込みましょう。
緑の部分にはβ-カロテンやビタミンC、Kが含まれます。長ネギの緑の部分もできるだけ食べましょう。
旬・産地
4~8月の春ネギ、7~10月の夏ネギ、10~4月の秋冬ネギと、1年中おいしく食べられます。
長ネギの産地は関東中心
出荷量の全国1位は千葉県で、埼玉県、茨城県と続きます。これらの地域で主に作られるのは東日本で需要の多い長ネギです。
トリビア
日本書紀にも登場
中国では紀元前から栽培され、日本には8世紀の奈良時代に伝わったとされています。『日本書紀』にも登場するほど、歴史の古い野菜です。
長ネギの白い部分は根?茎?
長ネギは「根深ネギ」とも呼ばれますが、食用にする白い部分は根でも茎でもなく、葉です。葉なのに緑にならないのは、根元にどんどん土を盛り上げて日光に当てずに、長く生長させるから。葉ネギは土を盛らずに日光に当てて育てます。
わけぎ、あさつき、小ネギの違いは?
見た目はよく似ていますが、異なる種類となります。
わけぎはネギとタマネギの交雑種。酢味噌あえや炒め物などに。
あさつきはネギの近親種で、おもに薬味として使われます。
小ネギは品種名でなく、青ネギを若取りしたもの。
小ネギの一種、「万能ねぎ」は福岡・筑前JAあさくらの登録商標です。
選び方
おいしいネギの選び方
長ネギは、白い部分の巻きがしっかりしていて、弾力があるものを。緑と白、それぞれの部分の色がはっきりしているものがよいでしょう。
青ネギは、葉がまっすぐに伸びていて、緑色が葉先まで鮮やかなものを選んで。
保存方法・期間
冷蔵保存する場合
洗って水けをよく拭き取ってから、使いやすい大きさに切り分け、ラップで包んだものをポリ袋に入れ、野菜室で保存します。
冷凍保存する場合
長ネギは、ぶつ切りにして生のまま冷凍保存袋に入れて冷凍します。使うときは凍ったまま切ることができて便利です。小ネギは小口切りにして冷凍保存袋に入れ、冷凍庫へ入れましょう。
ネギの冷蔵保存のコツ
切ったネギは、ラップで包んで野菜室へ。または、瓶の底に2cmくらい水を入れ、適度な長さに切ったネギを立てて保存すると、10日ほどみずみずしさを保つことができます。この場合は、3日に1度、水を替えましょう。
下ごしらえのコツ
長ネギの切り方
[切り方 使い方 ※上段左から順に]1.長く切る:焼きネギ
2.太めの千切り:炒め物、煮物
3.斜め薄切り:炒め物、煮物
4.筒切り:炒め物、ぬた
5.小口切り:汁物や麺類の薬味
6.白髪ネギ:汁物や麺類の薬味、つま
薬味にするときは
小口切りにしたネギを水にさらすと、硫化アリルが流れ出て辛味が抜け、マイルドな薬味に。逆に、硫化アリルの薬効を期待したいときは、刻んでからしばらく空気に触れさせましょう。
白髪ネギの切り方
長ネギを5cmの長さに切り、縦に切り込みを入れます。中の芯を取り、白い部分だけ重ねて、繊維に沿って細く千切りに。
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