2日間のダイエットでー２kgを目指す

本来ダイエットは、毎日少しずつ運動をしたり、食事量をコントロールしたりして、長期戦でコツコツ行っていくことが基本です。「毎日の退勤時刻は17～18時で、夜に運動する余裕もあるという人は、ぜひ王道のダイエットをしてください」と石本さん。
週末だけダイエットは、営業職で外食も多く、夜も忙しくて運動どころじゃないけど、週末は寝て過ごしているというタイプの人にこそチャレンジしてほしいと言います。
「平日は運動をしなくても、食事も気を遣わなくてOKです。その分、土日の２日間でみっちり頑張って体重＆体脂肪を落としていきます」

ダイエットの基本は、筋トレ、有酸素運動、食事の３本柱。１日目の朝から２日目の夜まで、いつ何をするか、何を食べるか、きっちりと時間割を定めているのがポイントです。
「１日目、２日目ともに、起床→ストレッチ→朝食→筋トレ→有酸素運動30分→昼食→間食→有酸素運動１時間→夕食→ストレッチ→入浴・就寝という流れで行っていきます。ふだん運動もせず、食事も気にしていない生活を送っている人なら、体脂肪、余分な水分、腸内の滞留物などを落とすことにより、２日間でー2kgは可能です」

週末だけダイエットでは、目標をあえて「体重」に設定しています。
「なぜなら、成果を一番実感できるのが体重だからです。ダイエットは頑張っても成果が出ないと、やる気が失せてしまいます。もちろんウエストやヒップのサイズダウンも大事ですが、見た目の変化は実感しにくく、また感情にも左右されやすいものです。ポジティブな人はちょっとお腹がぽこっとしてきても、『まだまだ大丈夫』と大らかに構えるけれど、ネガティブな人はしっかりサイズダウンしても、『ほとんど変わってないな』と考えてしまう。感情はブレても体重はブレません」と、石本さんは声を大にします。

ただし、２日間でみられる体重減少には、むくみの改善で余計な水分が抜けた分も含まれています。したがって、「月曜日からふだんの生活に戻れば、体重は半分以上リバウンドします。でも、それも想定内」と言います。
「体重が２kg落ちたとして、１週間で1.5kgは戻ると考えてください。しかし、たった2日間で体脂肪を500gも落とせていることになりますし、『週末だけダイエット』をくり返すうち、筋肉がついて代謝も上がり、体脂肪が落ちやすくなるので、1か月後には体脂肪の減少による―２kgという形で安定してきます」

時間割どおりに、決められたメニューを行ってこそ効果を発揮

『週末だけダイエット』には、さらにうれしい効果があります。
「筋トレによって、体脂肪を減らし、筋肉がつくことで、ボディメイクもできます。最悪、体重が思うように落ちなかったとしても、筋肉が鍛えられるので体は引き締まって、健康にはプラスになります。また、最初は筋トレがつらく感じるかもしれませんが、それでも最後までやり通すことで、若返りホルモンとも言われる成長ホルモンが分泌され、美肌効果も期待できます」

一方、コロナ下でテレワークに移行した女性たちから、「最近、よく眠れない」という声を聞くことが多くなったという石本さん。その一因として運動不足を挙げ、「『週末だけダイエット』でしっかり運動をしていくことで、ほどよい疲労感でよく眠れるようになります。月曜日の朝は体もスッキリして、１週間を元気に過ごせるようにもなります」とも話します。

いいことづくめの『週末だけダイエット』。その効果を最大化するには、運動メニューや食事内容を自分流にアレンジせず、指示どおりに行うことが大切です。
「たとえば、食事に関しては、必要な栄養の摂取は２日間でワンパッケージになっています。また、筋トレや有酸素運動の前には、パワーをつけるために糖質とたんぱく質をしっかりとるなど、食事にはそれぞれ意味があります。そこで指示以外のものを食べたり、食べなかったりしてしまうと、効果は半減していまいます」

また、洋菓子やアルコールはNGなど、食事にはある程度の制約があります。「そこで、ちょっとぐらい、食べてもいいかな、という甘えは捨ててください。平日は好きなものを食べたり飲んだりしてもいいし、外食もOKです。３日目の朝の結果を楽しみに、この２日間だけはガマンしましょう」と石本さんはエールを送ります。

週末だけダイエットは2日間連続で行うのが基本です。どうしても１日しか休みがとれないという人は、２日目のメニューのみを行っていきましょう。
次回より、週末だけダイエットのやり方を短期集中連載でお届けします。

〈参考書籍〉
『週末だけダイエット』（ワニブックス）