薬膳というと、「難しそう」「変わった食材が必要」など、敷居が高いイメージを持っている人が多いかもしれません。そんな人のために、コンビニ食に“ちょい足し”でできる、簡単薬膳をご紹介。体調や目的に合わせて、コンビニ食を賢くチョイスする方法を伝授します。今回は「さけのおにぎり」にちょい足しする食材です!
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コンビニごはんでも、薬膳が強い味方に!
昼ごはんや晩ごはんを、コンビニ食でささっと急いで食べる人も多いと思いますが、そんな1食でも大事な1食。“間に合わせ”で食べるより、考えて選んで食べるだけで体も喜びます。
「薬膳は、生薬を使った難しい料理だと思いがちですが、必ずしも手作りである必要はありません。季節や体調に合わせて食材を選ぶこと、中医学に基づいて、食材選びをすることが重要。日常の食事で簡単に実践できることがたくさんあるんです」(齋藤先生)
薬膳の考え方をとり入れて、体調に合わせたコンビニランチを選んでみましょう!
頭がぼーっとするときは…【さけのおにぎり+烏龍茶】
手軽に食べられるコンビニのおにぎり。いろいろな種類の具がありますが、さけのおにぎりと一緒に飲むなら、「烏龍茶」がおすすめです!
「さけは、血を作りながら血の巡りを潤滑にしてくれる効果があります。血液へのアプローチにとてもいい食材です。そして、烏龍茶は血を体に巡らせるときに要となる「心(しん)」を労わる役割があります。心は血流のポンプ役で、全身の血流を促してくれるんです」(齋藤先生)
さけと烏龍茶は、血を作りつつ血流を促してくれるペアリング。頭が働かないときは「頭に血が回っていない」とも言うように、まさに中医学から見ても血の巡りが悪く血が足りない状態です。忙しくてパパッとコンビニでランチを買うときも、この組み合わせなら、疲れてぼーっとしがちな午後も、さけと烏龍茶の相乗効果でシャキッとして仕事もはかどるはず! 春は季節の変わり目で活動的になる分、エネルギーである血をたくさん消費される時期。しっかりと血を補いましょう。
<薬膳まめ知識>
体内の大半は、汗や尿などの水分(体液)が占めています。基本的に、「体を潤す」という働きを持っていますが、唯一血液だけが「体に栄養を届ける」という働きを持っています。栄養を持って潤しているというイメージです。
血液は、頭の働きだけでなく、爪や髪、皮膚などに対しても、栄養を持って潤してくれる大切な役割を担っています。
<午後の気分転換におすすめ! コンビニドリンク>
・オレンジジュースやグレープフルーツジュースなどの柑橘系
・レモンティー
・ジャスミンティー
気分転換したいときは、香りが強いものを選びましょう。香りが気分をリラックスさせてくれます。また心地よい香りは、体のエネルギーの流れをよくする効果も。イライラするときや頭が働かないときは、エネルギーが上に上がっている状態。それを全身に巡らせることでリフレッシュできます。
新しいことをいろいろと始めたくなる春。しっかり血を補いながら血流を促す食事で、元気に春を迎えたいですね!
イラスト/伊藤ハムスター 文/高野瞳