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ダイエットや美容のために、いつ食事をとるのがよいのか、またどれくらいとるのがよいのか。そんな話題がよく聞かれます。迷ったら、朝食を積極的にとるようにするとよいかもしれません。このたびドイツの研究グループが、朝食と夕食のそれぞれの食事のあとのエネルギー消費量を検証。どうやら朝食のほうがカロリーは燃えやすいようだとわかったのです。その差は2倍。ふだんの食生活の参考にしてもいいかもしれません。
ダイエットのためにはいつ食べればいい?
私たちの体は食事を消化していくプロセスでエネルギーを燃やしています。栄養の吸収や消化、それから体のすみずみへの運搬などのためです。カロリーをどのように燃やすかは、食べる時間によっても異なってくると考えられています。
ドイツの研究グループは、16人の男性を対象として、朝食と夕食後のカロリー消費がどのように異なっているかを調べました。1日目は、ローカロリーの朝食、ハイカロリーの夕食をとってもらいます。また別の日には逆に、ハイカロリーの朝食、ローカロリーの夕食に。そうして食後のカロリー消費の違いを調べたのです。
朝食のほうがカロリーは多く消費された
判明したのはカロリーの消費量は朝食後のほうが2.5倍多いということでした。ローカロリーでもハイカロリーでもこの差に変わりはありません。食後の血糖値や血糖値を下げるためのインスリンの上昇も朝食後のほうが明らかに抑えられることがわかりました。朝食がローカロリーだと、食欲が増して特に甘いものがほしくなるという結果も。
朝食をよりたくさん食べることで、カロリーの消費を増やすことができるうえに、1日の食欲を抑えられるという結果です。ダイエットを考えると、朝食をより積極的にとるほうがよいというのは、こうした結果からもはっきりと見えてきます。夕食に偏りがちな人は少し意識的に朝食をとる生活へ見直すことが大切なのかもしれません。
<参考文献>
People who eat a big breakfast may burn twice as many calories
https://www.endocrine.org/news-and-advocacy/news-room/2020/people-who-eat-a-big-breakfast-may-burn-twice-as-many-calories
J Clin Endocrinol Metab. 2020 Mar 1;105(3). pii: dgz311. doi: 10.1210/clinem/dgz311.
https://academic.oup.com/jcem/article-abstract/105/3/dgz311/5740411
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32073608
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星 良孝 <ステラ・メディックス>
ステラ・メディックス代表取締役社長/編集者 獣医師 専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修をサポートしている。代表取締役の星良孝は、東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。https://stellamedix.jp
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