寒い日が続くと、ついつい家に引きこもりがちに。ですが体を動かさないでいると、血流が悪くなり、代謝もなかなか上がりません。そんなときに最適なのが、短時間でできる自重トレーニング。体のコンディションを整えるだけでなく、ダイエットにも有効です。そこでコンディショニング・トレーナーの桑原弘樹先生に、自宅でもできるトレーニングメニューを教えていただきました。
Contents 目次
体への負担や疲労感が少ない自重トレーニング
「お腹がすいても、手を伸ばせば簡単に食料が手に入る“飽食の現代”、私たちの身の回りには食べ物があふれています。しかし人類の歴史を振り返ると、飢餓の時代の方が長かったのです。
そのため私たちの体には、そのころのなごりで栄養を蓄えようとするDNAが残っています。自主的に体を動かさないと、エネルギーがあまってしまうのです」(桑原先生)
とはいえ、普段あまり運動をする機会のない人が、今からいきなりランニングなどのスポーツを始めるのは簡単なことではありませんよね。
そこでおすすめしたいのが、体への負担が少なく、ランニングなどに比べて疲労感が少ない自重トレーニング。しかも、やればやるほどできるようになるという利点もあります。
今回ご紹介するトレーニングは、1つだけでも十分効果があるものですが、連続して行うことでよりハードなトレーニングへと変化させることも可能です。
まずは正しいフォームを確認していきましょう。
バーピージャンプ
(1)直立に立った状態からスタート。
(2)床に手のひらをつけるようにして、しゃがみます。
(3)両脚を勢いよく後ろに伸ばした後、(2)のように両脚を戻します。
(4)両手を上に上げながら、真上に思いっきりジャンプをし、頭の上で手のひらをパチンと合わせます。これを繰り返し行いましょう。
Vシット
(1)あお向けになったら、両手を頭上へまっすぐ伸ばします。
(2)その体勢から上半身をゆっくりと起こしていき、上体を上げきらないところで片脚を持ち上げ、両手を太ももの後ろでパチンと合わせます。これを左右の脚で交互に行い、繰り返しましょう。
ランニングランジ
手のひらを床につけ、しゃがんだら、右ひざを右胸に近づけるよう脚を前に踏み出し、左脚を後ろに伸ばします。そして、脚の前後をすばやく入れ替えます。この動作を左右交互に繰り返し行いましょう。
バックエクステンション
(1)床に両手両脚を広げた状態でうつ伏せになります。
(2)スカイダイビングをするような格好をイメージし、手脚を床から引き上げながら上体を反らせたら、またうつ伏せの状態に戻します。これを繰り返し行いましょう。
プッシュダウン
(1)床にうつ伏せになり、肩幅に広げた両腕で上体を押し上げ、両脚はピンと伸ばしつまさき立ちの状態に。
脚の幅は、自分が力を入れやすい広さでOKです。
(2)おなかに力を入れたまま、ひじを少しずつ曲げていき、時間をかけて徐々に体を下ろしていきます。最後は力を抜き、床に全身をつけてしまってかまいません。
バイシクル
(1)仰向けの状態になり、おへそを覗き込むような体勢になります。床にヒジをつき、体勢を安定させましょう。
(2)両脚を軽く曲げ、自転車をこぐようなイメージで、大きな円を描くように、脚をゆっくりと動かします。これを繰り返し行いましょう。
フロントブリッジ
まずは、うつ伏せになります。腕を肩幅に広げ、上体を起こします。このとき、腕の角度が90度になるようにしましょう。両脚をそろえつま先を立てたら、床から体を浮かせます。全身を腕の筋肉とつま先で支えているような状態です。頭からかかとまでが一直線になるよう、心がけましょう。この状態をキープします。
フォームを覚えたら、サーキットトレーニングに挑戦してみましょう!
メニューリスト
- バーピージャンプ(目安回数:20回)
- Vシット(目安回数:20回)
- ランニングランジ(目安回数:30回)
- バックエクステンション(目安回数:20回)
- バーピージャンプ(目安回数:20回)
- プッシュダウン(目安回数:1回を30秒かけて行う)
- ランニングランジ(目安回数:30回)
- バイシクル(目安時間:1分)
- フロントブリッジ(目安時間:1分)
全て行うのは難しい…。という人は、回数を半分に減らしてみたり、このトレーニングの中から目的に合わせていくつかのメニューをチョイスして行っても良いでしょう。
例えば、背中の筋肉に刺激を与えたい場合は「バックエクステンション」を、腹筋を鍛えたいなら「Vシット」と「バイシクル」を組み合わせて。体幹には「フロントブリッジ」が効果的ですよ。
みなさんも日常生活の中に自重トレーニングをとり入れて、余りがちなエネルギーをきちんと消費できるよう、心がけてみてはいかがでしょう? 続けることで確実に、体が変化していることを実感するはずです。
撮影/我妻慶一 文/FYTTE編集部